卒園アルバム制作のヒント
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2021.9.9
卒園アルバムの写真共有で注意したいたった一つのこと
クラウドサービス…
卒園アルバム用の写真を共有する目的で急速にその利用が増えています。
例えば「Googlephoto(グーグルフォト)」。15GB(ギガバイト)まで無料で写真を保管することができます。
仮にスマホ撮影の写真が2MB(メガバイト)として、約7,500枚の写真を保管できる計算ですが便利なサービスにはデメリットも潜んでいるので注意が必要です。
- 写真共有の注意点
- 注意点への対策
- 共有サービス一例
写真共有サービス一例
写真共有サービスを提供している代表的なサイトやアプリを3つご案内します。
各サービスの詳細は、様々なサイトで紹介されていますのでここでは割愛します。
Googlephoto
グーグルフォトは冒頭でのご案内の通り、15GB(ギガバイト)まで無料で写真を保管することができます。
卒園アルバム委員での普及は昨年より急激増加しています。このサービスが持つ機能が、卒園アルバム制作の条件にマッチしてる点が人気の理由です。
例えば…
- 保管容量がたっぷりある
- 顔認証機能やファイル名から画像検索ができる
- 多くの方がGmailアカウントを所有のため即利用可能
などが挙げられます。
LINE
写真共有スタートの即効性からいうと、普及率NO.1のLINE。
LINEで写真を共有する場合「LINEアルバム」または「トーク」を使用。卒園アルバム制作の点でLINEが重宝するのは「保護者から個人ページ用の写真を収集」する時でしょう。
仮に卒園アルバム委員が「Googlephoto」を使用しているとします。このサービスにアクセスするために保護者全員にGoogleアカウント取得を求める場合、操作ができない、アクセスへの抵抗などがあり、問題が浮上することがあります。
一方LINEはほぼ全ての保護者が所有してることと、操作にも慣れてることから利用しやすいと言えます。
30days Album
30日間のみ保管-共有ができることから「30day」の屋号がついていますが、実際には無期限保管もできます。
この30日間という限定公開は「締め切りを設けることによって行動を起こさせる」働きかけがあり、卒園アルバムづくりにおいてもこの作用は役に立ちます。
例えば…
- 担当者は30日以内に保管されてる写真選定を実施
- 各委員は30日以内に共有に選定写真をアップして
といったアクションによって「後回し」を防ぎ、スケジュールの遅延を回避させることができます。
写真共有の注意点
3つのサービスをご案内しましたが、各社共通の注意点は「画質が下がる」ことです。正確に言うと「画像のファイルサイズが最適化される」という表現になります。
画像を写真共有サービスにアップロード(ファイルをサービス会社のサーバーにインターネットを中継して送信すること)する際、そのままのファイルサイズでは不都合が生じるからです。その理由は…
- 写真共有サービスのサーバー自体に負荷が掛かる
- 送信時間がかかる
- ストレージ(ファイルを保存している場所)の空きを確保するため
などが挙げられます。
印刷には高画質写真が必要
モニタやスマホ画面ではキレイに見えてる写真でも、印刷では「ぼやけてみえる」「にじみのようなものが発生」「カクカクしてる」などの「劣化」となる場合があります。
これはパソコンモニターやスマホ画面は「72dpi」という解像度単位で表示してるのに対し、印刷は「300dpi以上」の解像度が必要となるからです。
スマホでキレイに見えるという理由で、時間をかけて補正作業をし、いざ印刷してみたら違う結果が…ということにならぬ様ご注意ください。
上で紹介したクラウドサービス3社の画質低下について見てみましょう。
Googlephoto
結論として「アップ以前の画像が十分なファイル容量(※)であれば全く問題なく使用」できます。グーグルフォトは「設定」にて、アップロードする際の画質設定を選択できます。
- 元の画質–画質を変更せずに写真を保存可能
- 節約画質–画質を「やや」下げて多くの写真を保存
節約画質の「やや」がポイントなのですが、節約画像であっても、アップ以前の画像が十分なファイル容量であれば、使用には全く問題ありません。
冒頭で「スマホ撮影の写真が2MB(メガバイト)として、約7,500枚保管可能」と触れましたが、この枚数内での保管予定であれば、「元の画質-節約画質」どちらの設定でも良いと言えます。
LINE
LINEの写真保管は「LINEアルバム」と「トーク」の2種類があり、本来であれば複数の人が共有できる「LINEアルバム」を使いたいところです。
LINEアルバムを使いたいところですが、画質低下は避けることができません。
LINEの設定で「写真と動画」項目があり、送信写真の画質を「高画質」と「標準画質」で選択できます。その結果は…
- 高画質–元画像の1/4サイズにダウン
- 標準画質–元画像の1/10にダウン
となります。高画質でも相当な圧縮が掛かるため、印刷の際に解像度が足りるか不安が残るところです。
これにより卒園アルバム用の写真収集に「LINEアルバム」はあまりお勧めできないということとなります。
一方トークはアップロードする際に「オリジナル」のボタンをタップすることで、元画像を保持して送信できます。当然圧縮はかからず、受け取り側は高画質でのダウンロードが可能です。
このことから、例えば「保護者から個人ページ用の写真を収集」をLINEで行う際、トークに「オリジナル」でアップしていただき、卒園アルバム担当者は、ご面倒でも都度その画像をダウンロードして保管する方法が良いでしょう。
30days Album
無料プランの場合、画質は下がりますが有料プランの場合はオリジナル品質が保持されます。無料プランでの画質低下度はわずかであるため、アップ以前の画像が十分なファイル容量(※)であれば問題なく使用できます。
ですが無料プランでの「アルバムにアップできる上限枚数」が150枚のため、大量の写真を扱う卒園アルバムでの写真選定の場合、一つの行事を細分化して複数のアルバムで管理する必要があるかもしれません。
この点をサービス選定の注意点としてください。
※=横幅2100ピクセル以上で72dpiを仮定しています(300dpi変換後は横幅約180mmとなります)
関連記事を併せてご覧ください。
高画質にもデメリットがある
高画質、高画質と口すっぱく話していますが高画質にもデメリットがあります。
それはパソコンやスマホで「制作」を行う際に、負荷がかかることです。
スマホ画面では小型に見えてる写真でも、実際にはA3見開きサイズ以上の品質があるのが通例です。
そのどデカサイズの大量の写真をパソコンソフトで動かすわけですから、パソコンやスマホの性能によっては「サクサク動かない」「頻繁にフリーズする」などの事象が発生します。
これを回避するためには「事前のリサイズ」を行い「適切な容量」で作業することが理想となります。
何か今までのお話の流れと矛盾するようですが、元画像は限りなくそのままの状態で→制作の事前段階で適切サイズにし→ストレスなく作業できるようにする…が最も好ましい扱いとなります。
写真リサイズについては関連記事を併せてご覧ください。
おわりに
今回は写真共有サービスでの注意点についてお話しました。
今回のお話は「共有サービスにアップロードする際の写真は、十分なファイル容量がある」ことが前提となりますのでご注意ください。
Androidスマホで「元々の画質設定を-低-に設定して撮影」や、iphoneで「撮影後になんらかの送信を「低」を選んで行いその写真を使用」等の場合、元の画質が低いことから、その時点で使用不可の場合もあります。
キッズドン!では事前に「共有サービスを介しての写真」を複数のお預かりし検証することを行っています。これにより「使える」「使えない」の判断がつき、後のトラブルを回避することができます。
今回も最後までご覧いただきありがとうございます。それでは、また。
キッズドン! 代表 宗川 玲子(そうかわ れいこ)
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