卒園アルバム制作のヒント
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2024.12.22
保育園の先生が明かす子どもが本当に喜ぶ卒園アルバムの秘密
こんにちは、キッズドン!の宗川玲子です。
私どもは卒園アルバム制作メーカーとして数多くの卒園アルバム制作に関わってきました。
その中で気づいた意外な点があります。
それは、私たち大人が「素敵な卒園アルバムだ」と感じる内容と、子どもたちが心から喜ぶ内容には、大なり小なりの隔たりがあるということです。
今回はそんな「子どもの視点で喜ばれるアルバムとは」をテーマにお話しを進めてまいります。
- 写真をたくさん載せれば子どもは喜んでくれるの?
- 子どもたちはどんな写真を見て一番反応するの?
- 写真の飾り付けや装飾はどこまでするべき?
- デジタルツールを使って作るメリットは?
- 友だちとの思い出をうまく残すコツは?
目次
保育の現場から見えてくる”本当に大切なこと”
保護者の皆さまが一生懸命デザインを考え、装飾を施し、たくさんの写真を詰め込んで作られるアルバム。
確かにそれは見た目が華やかで大人の目には魅力的に映るかもしれません。
でも、卒園児たちはそのアルバムを開いた時、どのように感じているのでしょうか?
保育士として子どもたちの反応を間近で見てきた方々からお話しを伺ってると、ある”秘密”が見えてきました。
それは私たち大人が思い描く「理想の卒園アルバム」とは少し違う場所にあるのです。
保育士の方が園庭で遊ぶ姿を撮影していると、子どもたちはこんな言葉を掛けてくると言います。
「先生、この前の写真見せて!」
「あのね、○○くんと砂場で遊んでた時の」
子どもたちは、単に「きれいな写真」や「かわいく飾られた写真」を求めているわけではないようです。
むしろ、その写真に込められた「友だちとの物語」を大切にしているのです。
このことから、できれば卒園アルバム作りは、子どもたちの視点に立った特別な配慮を盛り込むのがベターという結論になります。.
ですがそれは決して難しいことではありません。むしろ、シンプルで明確な法則があるのです。
このブログでは、保育の現場から見えてきた「子どもが本当に喜ぶアルバム作り」のエッセンスをお伝えしていきます。
これから卒園アルバム制作に取り組まれる保護者の方々に、新しい視点をご提供できれば幸いです。
毎日の保育から見えてくる”子どもたちの本音”
保育の現場で、子どもたちは写真を見る時、特徴的な反応を見せます。例えば、
- 友だちと並んで写真を見ながら、その時の出来事を生き生きと語り合う
- 集合写真よりも、少人数で遊んでいる場面の写真に強く反応する
- 「行事のそのもの」の写真より、準備している時の何気ない表情の写真に興味を示す
これらの反応は、私たち大人が思い描く「立派な卒園アルバム」の概念を、優しく覆してくれるものです。
写真に秘められた”子どもたちの物語”
一枚の写真の中に、子どもたちは驚くほど豊かな記憶を見出します。
運動会の写真一つとっても、大人が注目する「演技の瞬間」より、その前の緊張した待ち時間や、終わった後に友だちと喜び合った時間の方が、子どもたちの心に深く刻まれています。
このような子どもたちならではの感性を大切にしながら、思い出をどう残していくかがポイントとなります。
子どもたちが卒園アルバムに求めているもの
子どもたちは大人の想像をはるかに超えた、純粋で素直な感性が息づいているのはご承知の通りです。
“大人の理想”と”子どもの喜び”のギャップ
大人たちがよく陥りがちな思い込みがあります。
例えば「たくさんの写真を載せれば載せるほど喜ばれる」「かわいらしい装飾で飾り立てた方が良い」「切り抜きを多様」といった考えです。
しかし、実際に子どもたちと写真を見ながら過ごしていると、求めているものはもっとシンプルだということが分かってきます。一例として、
- 自分と友だちの表情がはっきり見える写真
- 背景まで映り込んだありのままの写真
- お気に入りの遊びや活動の場面
むしろ、写真が多すぎたり装飾が派手すぎたりすると、肝心の思い出の場面を見つけるのに苦労してしまうようです。
こちらの関連ブログもご参照ください。
現代の年長児が求めるクオリティとは
子どもたちは日々、ハイクオリティなエンターテインメントに触れており、その審美眼は私たち大人が想像する以上に高度化しています。
スマートフォンやタブレットを見ることが当たり前となった現代、子どもたちは生まれた時からプロフェッショナルな映像や画像に囲まれて育ってきました。
従来の“かわいらしい”演出や”子ども向け”のデザインでは、もはや心を掴むことは難しくなっているのは確かです。
子どもたちの視覚体験の変化
映画やテレビ、スマートフォンアプリなど、子どもたちを取り巻く視覚的な環境は、ここ数年で劇的に変化しています。例を挙げてみましょう。
ディズニー映画の緻密な映像美
光の反射や水しぶき、風の動きまでもが繊細に表現され、それを当たり前のように受け入れています。
Netflixなどの配信番組における高品質な映像体験
4K画質での視聴が一般化し、画面の細部まで鮮明に見えることを標準と捉えています。
YouTubeやインスタグラムの洗練された画像・動画
プロ並みの編集技術が施された動画コンテンツを日常的に視聴しています。
スマートフォンアプリの高度なUI/UXデザイン
直感的で美しいインターフェースに慣れ親しんでいます。
ゲーム機の進化によるアート体験
Nintendo SwitchやPlayStation等の美しいグラフィックやアートワークに触れ、ゲームタイトルのロゴデザインやキャラクターデザインにも強い関心を示します。
また、ゲーム内の背景美術やメニュー画面のUIデザインなど、細部にまでこだわった表現を日常的に目にしています。
具体的な変化の兆候
最近の子どもたちからは、次のような反応が見られます:
1. デザインへの反応
- 手作り感のある装飾よりもすっきりとしたミニマルなデザインを好む
- 色使いのバランスに敏感で派手な装飾を「ださい」と感じることも
- 写真の配置や余白の使い方にまで意見を持つ
2. 写真への要求
- ピントのボケた写真への厳しい評価
- 暗い写真や不自然な色合いへの拒否反応
- 「インスタ映え」する構図への強いこだわり
このように、現代の子どもたちが求める卒園アルバムは、かつての「かわいらしさ」とは異なる方向性を持っています。
シンプルでありながら洗練された、質の高い思い出の記録として新しい価値を提供することが求められているのです。
上記のようなコンセプトのもと、私どもキッズドン!がどのような方法で「子どもに喜ばれる」アルバムを作成してるかを紹介したブログがございます。
園児たちの本音:先生だからこそ知っている反応
日々の保育の中で、子どもたちは写真を見ながらこんな言葉を口にすると言います。
写真を見た時の素直な反応から学ぶこと
子どもたちの反応で特に印象的なのは、行事の「晴れ舞台」の写真よりも、日常の何気ない瞬間を写した一枚に、より強く心を動かされることです。
例えば、運動会の立派な演技の写真より、練習中に友だちと励まし合っている場面の方が、はるかに生き生きとした表情で思い出を語ってくれます。
このような子どもたちの自然な反応は、私たち大人に重要なヒントを与えてくれます。華やかさや完璧さを追求するのではなく、子どもたちの心に響く瞬間を丁寧に拾い上げていく。
それこそが、本当に喜ばれる卒園アルバム作りの秘訣なのかもしれません。
下のブログは「写真選定で見落としがちな実は子どもが喜ぶシーン」を特集したブログになります。
子どもが喜ぶ卒園アルバムを成功させる3つのポイント
お話ししてきた内容から、「子どもが本当に喜ぶ」卒園アルバム制作のポイントが見えてきました。
ここでは特に重要な3つの要素についてお話しします。
ポイント1:写真選びで決まる”物語作り”
写真選びは、アルバム制作の土台となる最も重要な工程です。
「子どもたちの反応」のお話しを伺うと意外にも「少数精鋭の写真」で構成されたページの方が、強く心に残っているようです。具体的な選び方としては、
- 1ページあたり10〜13枚程度の写真数に抑える
- 表情がはっきりと分かる写真を優先する
- 行事の「よそ行き」写真だけでなく、準備風景も大切に
- 友だち同士の自然な交流が見える瞬間を選ぶ
ポイント2:レイアウトは”余白”を味方につける
特に意識したいのが「余白の活用」です。
どんなにデザインセンスに自信がなくとも、余白を設けることで写真を引き立たせ、美しいページに仕立てることができます。
例えば、写真と写真の間に適度な空間を設けることで、
- 一枚一枚の写真が際立つ
- 子どもたちが写真を見つけやすくなる
- 思い出を振り返る時間的余裕が生まれる
また、大きめの写真とそれを囲む小さな写真という構成も、子どもたちの目を引くレイアウトの一つです。
天地左右の余白は必須
よく「空間がもったいないのでページの端(はし)ギリギリまで写真を配置」という構図を拝見します。
ですが、これはかえってページ全体から受ける印象を損ねるリスクがあります。
美術館やギャラリーに展示されてる「絵画」に組まれてるフレームに「写真の周囲を一見必要以上の余白」で囲む仕様を見かけます。
これは、その余白の大きさがあってこそ「絵自体」が引き立つと計算されたゆえの採用です。
このことから「余白」はオブジェクト(卒アルでは写真)のポテンシャルを100%引き出す「魔法の空間」と言えるのです。
私どもキッズドン!では、オリジナル写真枠(フレーム)をダウンロードし、テンプレートとして無料でご利用いただける素材提供を行なっています。
写真部分が透明化されてるフレームをパソコンに取り込み、後に写真を重ねるだけで一際映える写真の完成です。
このフレーム提供のアイデアの基は、先にお話しした「絵画のフレーム」からになります。
1点1点の写真をフレーム仕様にすることで、全ての写真が引き立つことで、ページ全体の印象がガラリと変わります。
ぜひ、あなたの素敵なデザインにお役立てください。
下のバナーから専用ページに移動いただけます。
ポイント3:先生からのメッセージを効果的に配置
子どもたちに長年寄り添ってきた先生だからこそ書ける、心のこもったメッセージ。
子どもたちにとっては写真以上の価値があり、遠い将来に何度読み返しても感銘を受けるコンテンツです。.
気をつけたい点として下記のポイントが挙げられます。
- 文字の大きさは読みやすい12ポイント以上を選択
- 行間はゆったりと余裕を持たせる
- 背景色は薄めのパステルカラーを使用
- 1ページあたりの文章量は200字程度まで
メッセージの配置場所
写真とメッセージの相性が良い配置として、
- 見開き右ページの下部
- 写真と写真の間の自然な空間
- 余白を生かした「吹き出し」形式
などが挙げられます。
先生のための「メッセージ書き方」を提案しているブログもよろしければご参照ください。
プロの視点:子どもたちの思い出を最高の形に残すために
「プロの技術」と「保育現場の視点」を組み合わせることで、子どもたちの思い出をより豊かに残せるということについて触れたいと思います。
写真の配置で変わる”伝わり方”
写真の配置には法則があります。
子どもたちの目線の動きを追っていくと、ページを開いた時に最初に目が向く場所があることが分かっています。
その視線の流れを意識した効果的な配置として、
- 見開き左上または中央に行事を象徴する1枚を大きく配置
- 大中小のサイズを意識して設定しメリハリを設ける
- 最大サイズの理想は小サイズの8枚分以上
- インパクトのある写真はなるべくページの外側に
- 写真と写真をつなぐストーリー性を意識する(時系列)
- 友だち同士の関わりが分かる写真はコラージュを採用
- 装飾系写真と無加工写真を組み合わせ「単調さ」を避ける
これにより、写真から写真へと自然に目が移り、思い出が連鎖的によみがえってきます。
失敗しがちな写真構成とその対策
写真構成でよく見られる課題として
◉ 似たような写真を複数掲載してしまう
→異なる表情や場面が写った1枚を厳選
◉ 全員の掲載回数を完全に揃えようとする
→自然な交流の中での写り方を重視
◉ 行事の「式次第」通りに並べる
→子どもたちの心に残る順番を優先
などが挙げられます。
時間をかけるべきところ、省力化できるところ
限られた時間の中で、より良いアルバムを作るためには、作業の優先順位を明確にすることが大切です。
時間をかけるべき作業
- 1.写真の選定(子どもたち一人一人の表情を丁寧に確認)
- 2.ページの構成(思い出の流れを意識したストーリー作り)
- 3.先生からのメッセージ(一人一人への温かい言葉選び)
効率化できる作業
- 1.写真の画質調整(印刷業者のプロの技術を活用)
- 2.デザインの細部(テンプレートの特徴を活かす)
- 3.ページの装飾(シンプルさを大切に)
上記の2.に関連して、私どもキッズドン!では、お客様ご自信で原稿を制作する「そのまんまコース」でアルバム制作をご成約の際に特典を進呈しております。
これはオンラインソフト「Canva(キャンバ)」をはじめとするグラフィックソフトで使用できる「背景と写真枠が一体となった」アルバムテンプレート100種です。
写真配置部分が透明化になっているので、テンプレートの背面に写真を配置して原稿制作を行ってゆきます。
例えば下のテンプレートを選びます。
写真を配置した後の仕上がりはこんな感じになります。
詳しくは下のリンクカードからご覧ください。
技術を活かした子どものためのアルバム制作
手前どものお話しで恐縮ですが、キッズドン!は13年前の開業当初より「子どもが喜ぶアルバム」を作るために、写真の選定から、レイアウト、デザイン、製本に至るまで、一貫した「子ども本位」の視点での制作をモットーにしてきました。
保護者制作の観点は「アルバム制作自体を楽しむ」ことに視点を合わせがちです。
「マスキングテープやシールを吟味して選ぶ」「切り抜きを多様して手作り感を出す」「子どもらしいデザインの選定」などがそれに値します。
卒アル制作は「楽しむ」ことで「良いものが出来上がる」ので全く否定はいたしません。
ですが、それが「記録誌としてのアルバム」として「見やすい・心に刺さる・メッセージ性・普遍的・何度も見たくなる」といったテーマに置き換えると課題が生まれることもあります。
キッズドン!の「おまかせコース」は、そんな課題を見つめつつ「子ども本位で、かつ誰からにも喜ばれる」アルバム作り行なっています。
よろしければ「おまかせコース」の内容を下のボタンからご覧ください。また「おまかせコース」が選ばれる理由に触れたブログもございます。
思い出を動画で共有する:新しい卒園アルバムの形
卒園アルバムは、必ずしも「紙の本」である必要はありません。
むしろ、日々のデジタルライフに慣れ親しんでいる子どもたちにとって「動画」による思い出の共有は、より自然な形かもしれません。
卒アルに代わる「スライドショー」
卒園アルバムに変わる「動画」は一般的には「スライドショー形式(複数の写真をつなぎ合わせ音楽と共にムービーにする)」にし、各家庭にファイル提供するのが主流です。
スマホやパソコン、またはネットに接続されてるテレビなら、スマホからキャストして家族みんなで楽しむことができます。
そしてこのスライドショーの活用として最もおすすめしたいのが「クラス上映会」です。
みんなで見る喜びを大切に
卒園式や謝恩会で上映する写真スライドショー。
大きなスクリーンに映し出される思い出の数々に、会場のあちこちから歓声が上がります。
子どもたちの生き生きとしたリアクションの声が響き、保護者の方々や先生も自然と笑顔になる…。
そんなかけがえのない素敵な時間を作り出すことができるのです。
心に残る”上映会”のために
特に印象的なのは、スライドショーならではの演出効果です。
- 音楽とともに流れる写真の数々
- みんなで同じ思い出を共有できる一体感
- 写真がゆっくりとズームしていく躍動感
- 園生活の思い出が自然とストーリーになっていく
そして何より、子どもたちと保護者が同じ空間で感動を分かち合え、かけがえのない時間となるグランドフィナーレに相応しいエンターティメントとなります。
思い出を「動く写真」に
私ども卒園アルバム制作メーカー キッズドン!では、このような特別な思い出作りのお手伝いとして、スライドショームービーの制作サービス「おもいでアルバム ザ・ムービー」をご用意しています。
最長10分の短編動画4本と、その動画で使用した写真をハードカバーアルバムに再構成するパッケージを、お求めやすい価格でご提供させていただいております。
園生活の素敵な思い出を新しい形で残してみませんか?
より詳しい内容は下のバナーから専用サイトへアクセスいただけます。
おわりに:世界にたった一冊の宝物として
子どもたちが本当に喜ぶ卒園アルバムの秘密。
それは意外にもシンプルなところにありました。
華やかな装飾や凝った演出よりも、友だちと共に過ごした日々の思い出、先生との心温まる交流の記録、そして何より、子どもたち一人一人の輝く笑顔が「自然」に掲載されてること。
先生方が保育の現場で見てきた子どもたちの反応は、私たち大人に大切なことを教えてくれます。
卒園アルバムは、「作る側の意図」は控えめにし「子ども目線」を意識することが大切と言えます。
卒園アルバムは、世界でたった一冊の宝物です。あなたが作るその一冊が、子どもたちの心の中で永遠に輝き続けることを願っております。
今回も最後までご覧いただきありがとうございます。それでは、また。
キッズドン! 代表 宗川 玲子(そうかわ れいこ)
(宣伝になります)
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