卒園アルバム制作のヒント
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2024.11.2
使わないと損してる?卒園卒業スライドショーを演出するトランジション20(基本編)
こんにちは、卒園アルバム制作キッズドン!の宗川 玲子です。
卒園・卒業記念として卒業生に届ける「スライドショー」作りは、とても大切な思い出づくりの機会です。
子どもたちの笑顔、楽しかった行事、日々の成長の記録…。これらの大切な一瞬一瞬をつむいで、心に残る作品にしたいですよね。
スライドショーとは、複数の写真を並べてつなぎ合わせ、音楽とともに上映する小さな「思い出映画」です。
各写真が同一の秒数で変わっていくシンプルなものから、様々な効果を施す映画風大作まで、色々な種類があります。
さほど凝った作りでなければ、今では、スマホやパソコンの便利なアプリやソフトを使って誰でも簡単に作れるようになりました。
下の動画は、キッズドン!が提供する商品「おもいでアルバム ザ・ムービー」のサンプルで、卒園生一同紹介ページをスライドショーに見立てたものです。
(この商品につきましては巻末にお知らせとして記載しております)
「でもなんか物足りない…」
6割ほどのスライドショー制作者が制作完了後に抱く感想です。
「せっかくの思い出は単調な写真の移り変わりではなく、もっとドラマチックに見せたい」と思うのは当然のことと思います。
そんなとき、スライドショーを魅力的に変身させてくれる「魔法の一手」が「トランジション効果」です。
トランジションを使えば、写真と写真のつなぎ目を、映画やプロモーションビデオのように演出できます。
写真がふわっと溶け合ったり、やさしく切り替わったり…。ちょっとした工夫で、見る人の心により深く届く作品になるでしょう。
今回は、そんなトランジション効果の基本的な使い方をご紹介します。
難しく考える必要はありません。基本的な使い方から、おすすめの演出方法まで、分かりやすくお伝えしていきますね。
- スライドショーのクオリティーをあげたい
- ドラマで使用してるような場面展開を取り入れたい
- 動画編集の方法を知りたい
- 卒園にむけて思い出の動画を作成したい
トランジションとは
トランジションは、写真と写真のつなぎ目を演出する特殊効果のことです。
例えば、写真が光に包まれ、光が通り過ぎると別の写真が現れたり、画面が回転しながら切り替わったりする効果のことをいいます。
これを使うことで場面や雰囲気に合わせた演出ができるようになります。
そして何よりも鑑賞してる方を「飽きさせない」という効果が期待できます。
トランジションがもたらす視覚的効果
トランジションを与えることにより、どんな視覚的効果を得ることができるかを見ていきます。
- 場面の切り替えをなめらかにする
- 見る人の注目を集める
- 写真の雰囲気を引き立てる
- ストーリー性を高める
- 記憶に残りやすくする
一つずつ解説していきます。
場面の切り替えをなめらかにする
急な切り替えではなく、やわらかい転換により、見る人の目の疲れを軽減します。
まるで絵本をめくるように自然な展開を演出できます。
これとは反対に「急展開させたい」場面ではトランジションを使用せずに「そのままの繋ぎ」、かつ短時間秒数で構成する方がおすすめです。
例えば運動会で同一種目をする「リレー」や「跳び箱・鉄棒」などを全員見せていくような展開です。
見る人の注目を集める
効果的なトランジションを使うことで「次はどんな写真が出てくるんだろう?」という期待感を高めることができます。
無意識にこのような期待を持たせることが「飽きさせない」という目的につながります。
写真の雰囲気を引き立てる
楽しい写真には明るい動きのトランジション、思い出の写真にはゆっくりとしたフェード効果など、写真の印象を強める手助けをしてくれます。
ボックタイプの卒園卒業アルバムに「スタンプ・挿絵」などで装飾をするように、トランジットは動画全体に「装飾」与える役目も担います。
ストーリー性を高める
写真と写真のつながりを演出することで、一つの物語を見ているような感覚を作り出すことができます。
スマホに保管されてる写真などを見るとき、それは1枚の単体写真として「じっくり鑑賞」されると思います。
一方、連続して写真が移り変わるスライドショーは、1枚をじっくり見るというより連続した写真を「全体的に眺めて楽しむ」ものと言えます。
このことから「ストーリー性」は大切であり、その演出にトランジットは欠かせぬものとなります。
記憶に残りやすくする
印象的な場面転換により、見た人の記憶に強く残るスライドショーを作ることができます。
トランジションを使用する上での注意点
動画編集に大きな効果をもたらすトランジットですが、デメリットと言える注意点もいくつかあります。
- 使いすぎは逆効果
- 統一感を意識する
- スピード調整が重要
- 写真の内容との調和
- 見る人への配慮
これも一つずつ解説していきます。
使いすぎは逆効果
あまりにもたくさんの種類のトランジションを使うと、かえって見づらくなってしまいます。
3分程度の短編動画であれば2~3種類程度に絞るのがおすすめです。
統一感を意識する
似たような場面では同じトランジションを使うなど、ある程度のルールを決めておくと見やすくなります。
得てして動画編集を始めたころは「どれもこれも素敵で使ってみたい」となりがちです。
ですが「トランジッションの展覧会」は鑑賞者を疲れさす原因を作りますのでご注意ください。
スピード調整が重要
トランジションの速さは写真を見る時間に影響します。ゆっくり見せたい写真には、ゆっくりとした効果を使うと良いでしょう。
例えば「リトミック教室」や「体操教室」では素早く切り替わるトランジションを、先生からのメッセージや紹介ではゆるやかなものを…といった感じです。
写真の内容との調和
楽しい写真なのに悲しそうな暗い効果を使ったり、真面目な場面なのに派手な効果を使ったりすると、違和感が出てしまいます。
わざとミスマッチ効果を狙うのであれば別ですが、無難なのは「万人が違和感を抱かない」トランジションでしょう。
見る人への配慮
激しく動くトランジションの連続使用は、目が疲れたり気分が悪くなったりする人もいます。
控えめな使用、または「激しい」→「しばらく使用なし」→「激しい」といった使用頻度を心がけましょう。
トランジションカタログ
よく使われる基本的な20種類のトランジションを紹介します。それぞれの特徴と、使うと効果的な場面も合わせて解説していきますね。
ご使用のアプリやソフトに紹介する名称でのトランジションが無い場合がございます。類似した内容をお探しの上、使用をご検討ください。
1.クロスディゾルブ(cross dissolve)
クロスディゾルブとは、前のシーンの上に次のシーンを重ねながら不透明度を徐々に増していく手法です。
クロスフェードとも呼ばれトランジションで恐らく最も使用率の高いカテゴリーでしょう。
2.ディゾルブ(dissolve)
写真Bから写真Aにカラー情報を追加して、写真Bから写真Aのカラー情報を差し引きます。
中間地点では2つの写真の輝度情報が重なるので、白っぽく明るく進んでいきます。
自然に見せたいのであれば、一つ前に紹介したクロスディゾルブが良いでしょう。
ディゾルブ系のおすすめの場面
- 思い出の写真をゆっくり見せたいとき
- 穏やかな雰囲気を出したいとき
3.スライド(Slide)
写真が横や縦にスライドして移動する効果です。
おすすめの場面
- 元気な雰囲気の写真
- 行事の流れを表現するとき
- 全く異なるシーンにチェンジ
4.プッシュ(Push)
今の写真が次の写真に押し出されるような効果です。
おすすめの場面
- 運動会や体育祭の写真
- 行事の流れを表現するとき
- 活動的な場面の切り替え
5.ワイプ(Wipe)
一方向に拭き取るように場面が切り替わります。
おすすめの場面
- はっきりとした場面転換
- 新しい出来事の始まり
6.ズームイン/アウト(Zoom In/Out)
写真が拡大・縮小しながら切り替わります。
おすすめの場面
- 全体から部分、または部分から全体への展開
- 印象的な一枚を強調したいとき
7.回転(Rotate)
写真が回転しながら切り替わります。
おすすめの場面
- 楽しい行事の写真
- リズミカルな展開をしたいとき
8.ホワイトアウト(White Out)
徐々に白くなり中間地点で白100%に、そのご徐々に透明度が解除されて次の写真が現れます。
おすすめの場面
- 季節の変化を表現
- やわらかい雰囲気の写真
9.シェイプワイプ(Shape Wipe)
ハートや星など、形のある枠で切り替わります。
おすすめの場面
- 楽しい行事や特別な思い出
- 卒園・卒業式の華やかなシーン
10.モザイク(Mosaic)
四角いブロックが徐々に変化して切り替わります。
おすすめの場面
- デジタルな印象を与えたいとき
- 集合写真から個人写真への展開
11.リップル(Ripple)
波紋が広がるように場面が切り替わります。
おすすめの場面
- プール行事の写真
- 穏やかな思い出シーン
12.スイープ(Sweep)
扇のように広がって切り替わります。
おすすめの場面
- 新しい季節の始まり
- 華やかな行事の写真
13.バウンス(Bounce)
はずむような動きで切り替わります。
おすすめの場面
- 遊び場面の写真
- 楽しい行事の様子
14.キューブ(Cube)
立方体が回転するように切り替わります。
おすすめの場面
- 空間的な変化を表現
- 教室や場所の切り替え
15.ブレンド(Blend)
2枚の写真が溶け合うように切り替わります。
おすすめの場面
- グループ活動の様子
- 協力して作り上げた作品の紹介
16.ドアウェイ(Doorway)
ドアが開くように切り替わります。
おすすめの場面
- 新しい思い出への導入
- 入学式や卒業式の写真
17.フリップ(Flip)
ページをめくるように切り替わります。
おすすめの場面
- 思い出アルバムのような演出
- 日記的な記録の表現
18.シャッター(Shutter)
カメラのシャッターのように切り替わります。
おすすめの場面
- 記念撮影の写真
- 行事のハイライト
19.スパイラル(Spiral)
渦を巻くように切り替わります。
おすすめの場面
- ダイナミックな場面転換
- 特別な思い出の強調
20.グリッド(Grid)
格子状に区切られて切り替わります。
おすすめの場面
- クラス全員の写真紹介
- 様々な活動の一覧表示
おわりに
トランジション効果は、スライドショーを魅力的にする強力な味方です。
でも、本来大切なのは「写真そのものが持つ思い出や感動」です。
トランジションはその素晴らしい思い出をより印象的に伝えるためのあくまでも「演出」として使用するにとどめるのが良いでしょう。
ポイントをまとめると、
- 効果は控えめに、シンプルに
- 写真の雰囲気に合った効果を選ぶ
- はじめは2~3種類の効果に絞って使う
- 見る人の気持ちを考えて選ぶ
トランジションの効果で素敵なストーリーに仕上げてください。きっと見てくれた人の心により深く残る作品になるはずです。
応援しています。
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今回も最後までご覧いただきありがとうございます。それでは、また。
キッズドン! 代表 宗川 玲子(そうかわ れいこ)