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2025.1.13
デザインセンスなしでも大丈夫!卒園アルバムをおしゃれに仕上げる“三原則”
こんにちは、卒園アルバム制作メーカー キッズドン!の宗川 玲子(そうかわ れいこ)です。
「デザインが苦手だから…」「センスがないから…」「そもそもどういうデザインにしたらいいかわからない」と卒園アルバム制作に不安を感じていらっしゃる方は、あなたが想像してる以上に多いのが事実です。
私も12年前、自分の子どもの卒園アルバムを作る際に同じ悩みを抱えていました。
でも、安心してください。卒園アルバムをおしゃれに仕上げるのに、特別なデザインセンスはいりません。
むしろ、センスがないと思っている方の方が、シンプルで見やすい素敵なアルバムを作れる可能性が高いのです。
目次
誤解の多い卒園アルバムのデザイン
あなたはどんな卒園アルバムのデザインをイメージされているでしょうか?
- 全て切り抜きで空間が埋め尽くされている
- 運動会の競技トラックのイラストの上を走るこどもたち
- 親の直筆メッセージがメインの個人ページ
- ヘタウマ風の楕円のような枠に収まるスナップ
恐らく「デザインへの一歩が踏み出せない」「行動が理想に制御されてしまう」方の多くは「卒園アルバムらしいものを作らなければ」という固定概念に縛られてる傾向にあります。
ですがこのようなイメージは旧態依然の産物として、頭の奥底にどうぞしまってください。
時代の変化に対応したデザイン
昔と現代の生活環境や制作環境は大きく変わっています。例えば、
- 昔:専業主婦層が中心に長時間制作 / 現代:仕事を持ち短時間制作を余儀なくされる
- 昔:アナログの切り貼りが中心 / 現代:スマホアプリでも制作が可能
- 昔:多量の写真投入が良しとされた / 現代:行事写真は日頃から入手できるゆえシンプルな体裁
- 昔:労を費やすことで称賛を得ることができた / 現代:いかに効率良くポイントを押さえてるかに称賛が集まる
このようにな時代は大きく変転してるのにも関わらず「昔風」のデザインのイメージに固執してしまうのはなぜでしょうか?それは恐らく
と勝手な空想をされてるからだと思います。
ですが、アルバムを待っている園児や保護者、そして先生は、概ね「卒園アルバムのクオリティに何も期待していない」のが事実です。
現代らしくライトな感覚で作成する
それでも、やはり「評価」は気になるものです。
ではその「評価」を上げるためにはどうしたら良いか?
という方法です。
「何を当たり前のことを」と一蹴されそうですが、この「万人共通して“いいね”」は「極限までシンプルにする」ことに尽きます。
つまり「シンプルデザイン」=「デザインセンスがなくとも必ず作れるデザイン」なのです。
しかも忙しいあなたでも時間を掛けずに制作に取り組むことができます。
私が13年間卒園アルバム制作に携わってきた経験から、確信を持ってお伝えできることは次の三原則です。
- 1.写真を詰め込みすぎない
- 2.装飾を控えめにする
- 3.余白を十分に取る
これだけで、アルバムの品格は格段に上がります。
デザインに自信がない方が作るアルバムの方が、派手な装飾や複雑なレイアウトを避けられるため、結果的に見やすく洗練された仕上がりになることが多いのです。
それではこの三原則を基本として、関連する作業内容をご紹介します。
おしゃれな卒園アルバムの3つの鉄則
おしゃれな卒園アルバムを作るために、私がいつもお客様にお伝えしている3つの鉄則があります。
これから説明する内容は、13年間で数多くの保護者の方々から「目からウロコが落ちた」と好評をいただいているものです。順番にご紹介していきましょう。
1.写真を詰め込みすぎない
昔は「園での生活」や「行事」の写真は卒園アルバムでなくては見れない環境でした。
現代はカメラマンによる写真販売があり、スマートフォンカメラの進化により全国民がカメラマンといって良いほど、写真は身近になりました。
これにより「各家庭にはハイライトの写真はある」ことを前提にし、選りすぐりの写真だけを掲載することで「センスの良いページ」が構成できます。
どんな写真が好まれるか
では、どんな写真が適しているでしょうか。
- 1.友達との交流
- 2.園舎や教室など過ごした場所が背景に映る
- 3.先生との交流
- 4.遠景より近景
これらの共通点は「遠い未来でアルバムを開いた時、当時の状況が鮮明に想起される写真」ということになります。
1.友達との交流
園児が個人で映る写真や集合写真などの比べ、数人の園児で無邪気に笑いあう写真は、後からアルバムを見返したとき、深い友情や、その時にしか感じることのできない「暖かい気持ち」を想起することができます。
つい写真選定の際「登場数合わせ」が先行し、無難な集合写真や単体写真を選びがちです。
ですがそのことにあまり固執すると「本来の卒園アルバムとしての機能」を失うことになりかねません。
多少の誤差を気にせず、アルバム全体で「数合わせ」をする計画で臨まれることをお勧めします。
最近ではアルバム制作の前段階の保護者会で「全員同じ枚数の掲載は難しい」旨お断りをするケースが増えてきています。
これに対してクレームが発生したという声を聞いたことがありません。
それは「別にアルバムに載っていなくても私が撮影した写真がたくさんあるから」という環境が反映されてるのだと思います。
2.園舎や教室など過ごした場所が背景に映る
園児の姿を写真に追い求めるあまり、園舎や教室、遠足などで行動した場所のロケーションに意識が向かないことが多大にしてあります。
これらのロケーションは「そうそうこんな建物だった」「遠足で行った場所、今も変わらないな」などと「具体的な思い出のシーン」を想起するのに役立ちます。
人物のシルエットに沿った切り抜きは、今やアプリを使用してワンタッチで可能であり「切り抜きの可愛らしさ」を使用したいお気持ちも理解できます。
ですが、そればかりだと「その時その人物はどこで何をしたのか」が不明瞭となり、アルバムとしての意味が半減する可能性があります。
ぜひ「背景を入れたありのままの写真掲載」をお試しください。
背景を取り込む大切さを解説したブログがございます。
3.先生との交流
リレーのゴールで抱き合う園児と先生、先生の読み聞かせに真剣な眼差しを向ける園児たち、親の言うことは聞かなくとも先生の一言には従ずる信頼性…
など、なるべく先生と共に過ごした時間を抑えた写真を選定してください。
一説では中学受験、高校受験の際にアルバムを開き、先生から勇気づけられた言葉を思い出し励みにしたというエピソードを伺いました。
4.遠景より近景
前述した「登場数合わせ」ですが、これを追い求めると、ついつい「遠景」写真を選択することとなります。
「発表会で10人が横並びになっている」ような写真を選定し、数合わせを無難に行う目的がそのようにさせます。
ですが、このような写真ばかりでは「インパクト」を出すことができません。
やはりアルバムを見る方は、アルバムを開いた瞬間、くったくの無い笑顔で映る園児の「表情」に心を揺さぶられるものです。
この作用からも、なるべく数名で映る「近景」を中心に構成するのがベストと言えます。
デザインに凝るより補正に時間を費やす
どんな凝ったデザインや切り抜きであっても、写真の映りが良くなければ「良いデザイン」にはなりません。
このことから「写真補正」は出来る限り行なった方が良いというのが、私の持論です。
最低明るさだけでも確保
補正といっても色味を変えたり、シャープ調整やノイズ調整など、こと細かい補正を行う必要はありません。
最も大切なのは「明るさ」です。
アルバムを見る人が「第一印象」として感じるのは「全体の明るさ」と言っても過言ではありません。
直感的に「なんか暗いな」「鮮やかな明るさで綺麗だわ」といった2択の感覚でアルバムを見ます。
明るさだけであれば補正にさほど時間を要しません。
Adobe フォトショップエキスプレスのような優れたアプリが多数ありますので、用途に応じてお試しください。
下のリンクカードは「補正」の大切さを解説したブログになります。
少数精鋭の写真選定
1ページあたり10枚程度の写真に絞ることをお勧めします。
無理であれば上限18点程度が良いでしょう。
「せっかくの写真だから」と欲張って詰め込むと、かえって見づらくなってしまいます。
どのような写真選定を行うかは前述の通りとなります。
写真の並べ方で見栄えが決まる
写真サイズに強弱をつけることで、自然とおしゃれな雰囲気が生まれます。
例えば、1ページの中で1枚だけ大きな写真を配置し、残りを中サイズ小サイズにするだけでプロのような仕上がりになります。
配置は無加工のままでも十分
このあとデザインに関する内容でも触れますが、写真を原稿に配置する際は「なにもしないでそのまま」配置するだけでも十分です。
むしろ「何もしない方」がスタイリッシュな雰囲気を生み出します。
マガジンを参考に
シンプルな写真の配置イメージがわかない時は、ご自宅や本屋さんで「写真中心のマガジン系」をご覧いただくと良いでしょう。
30歳以上をターゲットにした正統派ファッションマガジン、特定の地域のみを特集した旅と食を特集したマガジン、特定の芸能人やアーティストの写真集、インテリアや住居に特化したハウスマガジンなどが該当します。
これらのマガジンは非常に洗練されたデザイン構成がされており、卒園アルバムにそのまま使用することは難しくとも「見え方の研究」材料として活用できるでしょう。
2.装飾を控えめにする
装飾とはスタンプやシールだけではなく、背景デザインや、写真を囲むフレームデザインも含みます。
前述で「配置は無加工のままでも十分」と書きましたが、やはりなんらかの装飾を施したいという場合もあるでしょう。
この時の考え方として重要なのが「足し算」より「引き算」で行うということです。
シンプルな背景
背景に迷ったら思い切って白一色で統一してみると良いでしょう。
白背景は写真を最も美しく見せてくれる伝統的なテクニックです。
色つきの背景を使う場合でも、淡い「パステルカラー」の単色、または組み合わせを選ぶようにしましょう。
手抜きと思われるのが怖い
「無地だとなんだか手抜きしてると思われそう」「デザインセンスに自信がないから努力とアイデアで勝負したい」
このように対外評価を空想上で決めてしまうのは避けたいところです。
繰り返しになりますが、アルバムを見る方は、どなたもあなたのことを「手抜きしてる」や「センス」を気にしていません。
このシンプルな背景はむしろ衝撃的な印象を与え「いつまでも飽きのこないデザイン」と直感されることに違いありません。
シンプルなフレーム
写真単体での掲載に心許(こころもと)ないようであれば、細めで主張性を持たないフレームを付けてみます。
美術館の絵画に必ず「フレーム」がついてるように、ある種フレームは写真を引き立てます。
ですが、フレーム使用の場合は「種類は1から2つ」に限定して統一感を持たせることをお勧めします。
色数や形の種類が多くなればなるほど「煩雑さ」が増加して、写真の良さが失われていきます。
尚、私どもキッズドン!では、どなた様でも利用できる「無料オリジナル写真枠(フレーム)を」ダウンロード形式で提供しております。
写真部分が透明化されてるフレームをパソコンに取り込み、後に写真を重ねるだけで一際映える写真の完成です。
コンテンツページには下のバナーから移動いただけます。
ぜひ、あなたの素敵なデザインにお役立てください。
装飾はゼロでも全く問題なし
昨今、イラストACなどの「フリー素材」提供サイトが多くあり、簡単に卒園アルバム用の素材を入手できるようになりました。
ですがこの素材の扱いを誤ると、せっかく洗練されたページを台無しにすることも多くあります。
- 単体で見ると良いが配置するとマッチしない
- 風合いのことなる素材が混在するとおしゃれ感喪失
- どこかで見たようなイラストで個性喪失
- 余計な色が入り込むことでデザイン性が崩れる
このように装飾は諸刃の剣と言えます。
素材はあくまでも「写真だけでは不足してるものの補完」の役割で使用するものです。
もし使用するのであれば「必要不可欠」な点だけに絞りこみましょう。例えば
- 運動会の万国旗とバルーン
- ハロウィンのモンスター
- 夏祭りの花火
- 卒園式のアクセントとなる桜
などが挙げられます。
3.余白を十分に取る
余白は決して「もったいない空間」ではありません。
むしろ、写真を引き立てる重要な演出効果です。余白があることで写真やメッセージがより印象的になります。
余白の重要性
写真と写真の間、そして端までびっしり埋めてしまいたくなる気持ちをグッと抑えましょう。
写真と写真の間の余白は「統一したサイズ」で「少し空きすぎてると感じるほどの幅」にするのがコツです。
これによって「写真が引き立ち」かつ「余白の美しさ」が際立つことでおしゃれで洗練された印象になります。
天地左右の余白は必須
天地左右に十分な余白を設けるだけでそのページのスタイリッシュ性が増します。
これは写真をそのまま配置する方法であっても、切り抜きを多用する方法でも有効なテクニックです。
「ページ全体に余裕」を持たせること、これこそがアルバムを見る方に余裕を与え安定性をもたらします。
余白に関連するブログがございます。併せてご覧ください。
全ページに統一感をもたす
最後に、今まで紹介してきた「おしゃれ三原則」を十分に活かす方法として「全てのページにおいて統一性をもたす」ことを挙げたいと思います。
複数の卒園アルバム委員による「チーム制作」の場合、十人十色の個性が出るため難しいかもしれませんが、個人制作の場合はぜひ実践いただきたい方法です。
バラエティあるページデザイン
ページごとに「異なるデザイン」で制作されてる卒園アルバムは「ひと昔前のデザイン仕様」と言っていいほど最近は主流ではありません。
前述の通り、ひと昔前は「時間も余裕」もある環境で制作されています。
また、卒園アルバムでなくては見れない写真も多くあったことから「価値観」が高く、バブリー的な社会情勢も手伝ってか「制作の気合い度」が今とは異なっていました。
ですが、現代で多種多様なデザインで構成されてるアルバムを見ると、最近良く聞く「昭和」的な印象が否めません。
人は安定感を求める
全ページをシンプルなテイストで統一することで、アルバムを見る方は、その安定感によってじっくりと閲覧することができます。
このことから「時間をかけてじっくり作り込む」ものよりも「最短時間でシンプルに作り上げる」仕様に好印象を抱く傾向が強いのです。
キッズドン!のデザインはどうか?
本記事もそうですが、他の多くのブログでも私どもは「シンプル制作-時短制作-センスに頼らない制作」を紹介しています。
時折「キッズドン!で制作する“おまかせコース”もシンプルなスタイルなの?」というお問い合わせをいただきます。
これに対するお答えとしては
となります。
(“おまかせコース”とは、お客様はどのページにどの写真を使用するかの選定だけしていただきます。あとはキッズドン!が写真補正-デザインレイアウト-印刷製本を一貫して行いアルバムを完成させる制作方法になります。キッズドン!ご成約の8割のお客様が、おまかせコースを選択されています)
プロとして依頼されたデザイン
お客様は私ども卒園アルバム制作メーカーに「自分たちではできないデザイン」を求められます。
数々のブログで「シンプル制作-時短制作-センスに頼らない制作」を紹介しているのは、あくまでも「自主制作に困っている方」に向けた最良の方法です。
仮に私どもが制作する内容が、これと全く同様である場合「プロに発注」する意味がなくなってしまいます。
このことから、あくまでも根底には「シンプルで普遍的であり多くの方にご評価いただけるデザイン」を位置付けて、そこにテクニカルな付加価値を盛り込みます。
これにより制作にはかなりの時間を要します。
何度もレイアウトテストを行い、そこから最良の一つを見出す、全ての写真に補正効果をかけてベストに見えるトリミングを行う、1点1点になんらかの加工を施して華やかさを与えるなど、こだわりをもって制作に当たっております。
デザインの雰囲気はサンプルアルバム紹介ページよりご覧いただけますので、よろしければ下記ボタンよりご覧ください。
シンプルデザインもできます
一方、ポップな雰囲気のデザインがお好みでなく、ここで紹介してきたような「シンプルに徹したデザイン」をお求めのお客様もいらっしゃいます。
この場合、制作に入る前段階で「ポップかシンプル」からの二者択一を行なっていただき、その選択された仕様にて制作を進めます。
シンプルなスタイルの場合でも「プロ制作」のご期待に沿えるよう、コラージュ、写真の一部を変形し動きをつける、大中小のメリハリを設ける… などのい造形を施すことで、何年、何十年経ってもワクワクするページに仕上げます。
このシンプルデザインの雰囲気は、私どもの商品「ハードカーバーフルフラット“ライト”」の紹介ページでご覧いただけます。
おわりに
今回は「デザインセンスがなくても大丈夫」というテーマで、おしゃれな卒園アルバムの作り方をご紹介してきました。
実はデザインセンスの有無は、素敵なアルバム作りにはそれほど重要ではないことがお分かりいただけたのではないでしょうか。
写真を厳選し、装飾を控えめにし、余白を大切にする。
このシンプルな3つの鉄則を意識するだけで、自然とおしゃれなアルバムに仕上がっていきます。デザインセンスがないと思っている方の方が、必要以上の装飾を避けられるため、結果的に洗練された仕上がりになることは間違いありません。
卒園アルバムは完璧を目指す必要はありません。
お子様の成長と思い出を伝える「愛情のこもった1冊」であることが何より大切です。
写真を選びながら、行事の様子を思い出したり、お子様の成長に感動したり…。そんな制作過程も、きっと素敵な思い出になるはずです。
肩の力を抜いて、アルバム作りを楽しんでください。
キッズドン!は、皆様の素敵なアルバム作りを、これからもしっかりとサポートしてまいります。分からないことがありましたら、いつでもご相談ください。
今回も最後までご覧いただきありがとうございます。それでは、また。
キッズドン! 代表 宗川 玲子(そうかわ れいこ)
(宣伝になります)
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