卒園アルバムのつくりかた
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2021.9.6
空間を調整して卒園アルバムデザインをクオリティアップ!
写真と写真の間に生じる空間(余白)の幅や見え方を意識して制作すると、格段に卒園アルバムの雰囲気が変わります。
こんにちはキッズドン!ブログ担当の宗川 玲子(そうかわ れいこ)です。
今日は原稿上に写真を配置する上で「空間バランスの大切さと調整の事例」を紹介したいと思います。制作のヒントとしてお役立てください。
切貼りやご自信のパソコンとソフトで原稿を制作していていて「なんかパッとしないな…」「まとまりが無いのはなぜだろう?」と思われることってありますよね。そんなとき、空間のサイズや見せ方を調整する事で印象が変わりますのでぜひお試しください。
目次
空間について
私どもデザイナーがレイアウトデザインを行う上で常に意識していること…それは「空間」の見え方です。ここで言う空間は「余白」とも言えます。下の写真をご覧ください。
一見、各写真の額には、必要以上の余白があるように思います。ですが写真同等の余白を与える事でシンプルな力強さを与え、写真自体を引き立てる効果を得ています。
また美術館で見る殆どの絵画には「額」が付けられています。額は絵画や写真の装飾目的はもちろんのこと、空間の役目を果たして、より美しく映えるようにする役割もあります。
絵画や写真だけの展示でも十分見応えがあるにも関わらず、時に絵画自体よりも華美な額を設けるのは「強調」「空間設定」「趣」「威厳」など様々な効果を引きだす目的があります。キッズドン!が写真に様々なデザイン枠を施すにも同様の狙いがあります。
空間を用いたデザイン
写真と写真の間に最適な空間を設ける
写真間の空間は気持ち多めに設けることをお勧めします。「1mmでも表情を大きくみせたい」「出来る限り写真をたくさん詰め込みたい」という気持ちも分かりますが、そのレイアウトにより、かえって写真が引き立たなくなる場合があります。
空間をある程度設けることは「写真を美しく見せる」「余裕が生まれることによる安定感」に繋がります。下の図をご覧ください。
上の1番目の図は隙間を最小値で設けたもの、2番目の図は余裕を持たせたものになります。パッ!と瞬間的に見てどちらが綺麗に見えるでしょうか?
また2番目の図は空間を設けてると同時に「幅を等間隔」に揃えています。この幅がある程度圴一ですと不自然さがなくなり、閲覧者は心理的に安心してアルバムを見ることができます。
天地左右にある写真を整列
配置した写真やオブジェクトの「天地左右」が揃っているページの安定感は抜群です。演出を意図して一部をオーバーさせたりといったことはありますが、基本法として意識するだけで、見え方は変わってくるでしょう。
空間(余白)の「カタチ」はきれいか
特に切貼りなど「曲線」を多様したオブジェクトを配置の際、真四角写真と比較し空間が多く発生します。この時、生まれた空間のカタチがきれいかどうかを意識するとより構成の完成度があがります。
この「カタチがきれい」の判断基準は制作者の感覚となり、他人から見て「これがきれいなカタチなのか?…」と疑問を持たれるかもしれません。
でも、アルバムを見て、その空間のカタチがきれいか否かを探る人は恐らくいないでしょう。肝心なのは「空間がキレイであれば写真がより引き立つ」という作用に他なりません。
この空間に意識を向けて制作を行う、納得ゆく空間にならなければ、各オブジェクト(写真)の形状での理由ですので、無理に整える必要はありません。もし上手く整わない場合、一部の空間に挿絵などの「素材」を与えて空間のカタチを変える方法も試してください。
マルとシカク
写真をまる型にトリミングして使用することがあります。この「まる型」にはページを構成する上でいくつかの効果があります。
・四角写真中心の場合、強烈なアクセントとなる
・まる型を配置した時に発生する空間はきれいに見える
そして最も効果的なのが「写真と写真を重ね合わせた時の安定感」です。多くの写真をレイアウトする際、写真同士を重ね合わせて領域をシェアする事があります。下の図をこ覧ください。
1番目の四角の写真どうしの重なりより、2番面四角とまる型の重なりのほうがきれいに見えませんか?
これは上側になる写真を重ねた際、下側の写真に生じる「空間」がきれいかどうかの感覚によるものです。この効果を更にアレンジしたのが一部「まる型」の切抜きでの重ねです。
重宝する「まる型を一部に持つ」切抜き
下のAB比較写真をご覧ください。まずはじめのサンプルです。
続いて2つめのサンプルです。
これは「下側の写真を強調したいので、サイズアップをして上の写真のボトムに重ねた」ものになります。
Aは2枚とも真四角写真を重ねたもの、一方Bは下側の写真の上半分を、人のカタチにざっくり「まる」で切抜きしました。不自然でないのはBと思われます。
このように2枚の写真を重ねる必要がある時は、上側の写真を「曲線で作られるフォルム」に切抜き、またはアレンジにするとより、きれいな仕上がりとなります。
集合写真の背景に写真を重ねる
紙面構成の際、写真サイズに大中小といった緩急を持たせることにより、安定性があり引き締まった画となります。
多量の写真や切抜きを配置する際、「重なりは避けたい」ことから各写真が小型化されては映える画になりえません。例えばこんな感じです。
このような時、集合写真の背景にまる型写真を重ねる事を計画案に入れておくと良いでしょう。
通常掲載領域を確保するため、集合写真の背景部を大幅にカットする事が多いのですが、あえてこれを残し背景の「削っても問題ないと思われる部分」に写真を重ねます。
本来集合写真のようなメイン画像は、全体の写真点数が多かったとしてもビッグサイズで掲載し、メリハリを狙うのが理想です。この重ね手法を使えば、メリハリがありつつ、配置領域も確保できるというメリットがあります。
今回の「空間」の大切さをはじめ、キッズドン!のデザイナーがこだわるデザインのポイントを紹介した記事がございます。あなたのデザインの参考にしていただければと思います。
おわりに
今回は写真と写真の間に生まれる「空間の調整」について書きました。たくさんの写真を配置したり、凝ったカタチの切貼りを多様の場合、「そんな所まで気にしてられない」となるかもしれません。
自由に制作して納得できるものになるのが一番ですが、もし見栄えに疑問を持つようでしたら、今日の事例を参考にお試しください。
ほんのわずかの位置移動の連続で、印象は大きく変わるものです。
またよろしければ下記の関連リンクもご参照ください。
今日も最後までお読みいただきありがとうございます。それでは、また。
ブログ担当 宗川 玲子(そうかわ れいこ)
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