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2024.12.8
卒園アルバムの個人ページはこう作る「保護者・先生」からも喜ばれる構成テクニック
こんにちは、卒園アルバム制作メーカーキッズドン!の宗川 玲子(そうかわ れいこ)です。
今回のテーマは「保護者と先生から喜ばれる」個人ページ作りのコツを実践的なノウハウと共にお伝えしていきます。
卒園アルバムは、何より「園児が喜ぶ」内容であることが大切です。
その上で、日々送り迎えをしてくださるお父さんお母さん、そして園児の成長を支えてくださる先生方にも、心から喜んでいただけるページにしたいものです。
卒園アルバムの中でも「個人ページ」は、保護者や先生が最も注目するページとなります。
運動会や発表会など行事のページも大切ですが、わが子だけをクローズアップした個人ページには特別な想いが込められます。
このページを丁寧に作り上げることで保護者は「こんなに成長したんだね」「こんな表情もあったんだ」と新たな発見があり、先生は「あの時の頑張りが印象的でした」と思い出を振り返るきっかけとなります。
つまり、個人ページは卒園アルバム全体の中でも、最も感動を呼び起こすページと言えるでしょう。
そこで今回は、「保護者・先生」の視点から見て、どのような個人ページが喜ばれるのか、具体的な作り方をご紹介したいと思います。
- 個人ページって何を載せればいいの
- どんなレイアウトにすれば喜ばれるの
- 赤ちゃんの頃の写真どう選べばいい
- メッセージは何を書いたらいいの
- よくあるミスはどう避ければいいの
目次
個人ページの基本的な役割
個人ページには主に次のような役割があります。
- その子だけのオリジナルページとしての特別感
- 保護者から園児へのメッセージを伝える場
- 先生からのメッセージを残す場
- 成長の記録を残す場
この役割をしっかりと果たすことで、アルバムを手に取る度に新しい発見があり、その時々の感動を呼び起こすことができます。
1.個人ページを作る前の準備
個人ページの制作は必要な素材を集めることから始まります。
早めに準備をすることで、余裕を持って作業を進めることができます。
というのも写真やメッセージの収集には意外と時間がかかるものです。
特に先生からのメッセージは園の繁忙期を避けて依頼する必要があります。
必要な素材を確認しよう
個人ページに必要な素材は大きく分けて3つです。
1.写真素材
- 赤ちゃんの頃の写真1~2点
- 年長児の今の写真2~3点
- 園生活での思い出写真2~3点
2.メッセージ文
- 保護者からのメッセージ(200~300文字程度)
- 先生からのメッセージ(100~200文字程度)
- 園児本人からの一言(できる場合のみ)
3.アンケート回答
- 好きな遊び
- 好きな食べ物
- 将来の夢
- その他園児の個性が分かる項目
レイアウトを決めるポイント
どんなレイアウトにするかは集めた素材の量によって変わってきますが、以下の3つのポイントを意識しながら検討しましょう。
写真の配置
- 大きめの写真1点を目立つ位置に
- 小さめの写真を周囲に配置
- 写真同士の間隔は均等に
文字情報の量
メッセージやアンケート回答は読みやすい文字の大きさで配置します。
文字が多すぎると窮屈な印象になってしまうため以下を目安にしましょう。
- 見出し:15~35ポイント
- 本文:10~12ポイント
- 写真説明:8~10ポイント
余白の使い方
余白は「デザインの一部」として考えます。
- 端から5mm以上の余白を確保
- 写真とメッセージの間に適度な空間を
- 詰め込みすぎない配置を心がける
これらの準備とポイントを押さえることでスムーズな個人ページ作りが可能になります。
次章では、実際の作り方について詳しく解説していきます。
尚、個人ページの作りかたについては、こちらのブログもご参照ください。
2.保護者や先生に喜ばれる個人ページの作り方
個人ページは、園児一人一人の個性や成長が伝わる特別なページです。
保護者の方が「わが子らしさ」を感じられるような工夫を取り入れていきましょう。
写真選びのコツ
写真選びは個人ページの印象を大きく左右します。次の3つの観点から選んでいくと良いでしょう。
1.赤ちゃんの頃と現在の比較写真
- 同じような表情やポーズの写真を選ぶと成長がより感じられる
- 座った状態の写真同士など構図が似ているものを選ぶと比較しやすくなる
- 赤ちゃんの頃は6ヶ月~1歳くらいの写真がお勧め
2.思い出の瞬間をピックアップ
- 運動会や発表会など、頑張っている姿が印象的な写真
- 友達と仲良く遊んでいる自然な表情の写真
- 行事ではなく普段の園生活での一コマも効果的
3.表情がよく見える写真を選ぶ
- なるべく顔が小さくならない写真を選定
- 横顔より正面からの写真の方が印象に残る
- 笑顔の写真に勝るものなし
メッセージの書き方
保護者からのメッセージは、将来子どもが読んだ時に心に響く内容にしたいものです。
言葉選びのポイント
園児への思いを込めて次のような内容を盛り込むと良いでしょう。
- 日頃の成長を具体的に褒める言葉
- これからの成長への期待
- 親としての愛情表現
- その子らしいエピソード
言葉選びのポイント
長すぎず短すぎない程度の文章量を心がけましょう。
- 200~300文字程度が読みやすい量
- 3~4段落に分けて書くと読みやすくなる
- 文章は簡潔に、でも温かみのある表現を
- その子らしいエピソード
手書きとパソコン入力の選び方
どちらを選ぶかは、以下の特徴を考慮して決めましょう。
- より温かみが感じられる
- その時の想いが伝わりやすい
- 文字の大きさや配置の調整が難しい
- 読みやすく綺麗な仕上がり
- レイアウトの調整が容易
- 文字の大きさを自由に変えられるい
メッセージは一度書き始めると修正が難しいので、下書きを作ってから清書することをお勧めします。
誤字脱字にも気を付けましょう。
将来このメッセージを読み返した時に、書いた時の想いが伝わるような内容にすることが大切です。
難しい言葉は避け素直な気持ちを綴ることがポイントです。
保護者からのメッセージ例文
それでは実際に保護者からのメッセージの例文を、短文・中文・長文の3種にわけて紹介します。
例文1(成長を喜ぶタイプ)
「毎日元気いっぱいで友だちと遊ぶ姿を見るたび、心からうれしく思いました。これからも、その笑顔を大切に大きくなってね。」
例文2(個性を認めるタイプ)
「マイペースだけど、誰よりも優しい心を持っているあなた。その穏やかな性格は、きっと将来の宝物になるはずです。」
例文3(エピソード型):
「年少さんの頃は、お母さんと離れるのが寂しくて泣いていたね。でも今では、朝からいつも『行ってきます!』って元気な声。たくさんのお友だちと仲良く遊べるようになって、すっかりお姉さんになりました。その成長がママは本当に嬉しいです。」
例文4(具体的な成長を褒めるタイプ):
「運動会で跳び箱が跳べるようになるまで、毎日練習する姿に感動しました。『できた!』って飛び込んできた時の満面の笑顔は、今でも忘れられません。諦めない気持ちを持ち続けて、これからも頑張ってね!」
例文5(思い出を振り返るタイプ):
「入園した日のことを覚えていますか?小さな水色の帽子をかぶって、緊張した面持ちで先生の手を握っていたね。それから3年。毎日たくさんの発見と驚きの中で、すくすくと成長していく姿に目を細めていました。お絵かきが大好きで、帰るたびに見せてくれる作品はお母さんの宝物です。これからも好きなことを見つけて、いっぱい挑戦していってね。応援しています。」
例文6(将来への期待を込めるタイプ):
「年長さんになってからは、小さなお友だちの面倒を見たり、当番活動を率先して引き受けたり、とても頼もしい存在になりましたね。困っている人がいると必ず声をかけるあなたの優しさは、きっと周りの人を笑顔にする大切な力になるはず。新しい環境でも、自分のペースを大切にしながら、たくさんの思い出を作ってください。お父さんとお母さんはいつもあなたの味方です。」
こちらの関連記事もよろしければご参照ください。
3.先生からのメッセージを効果的に取り入れる
先生からのメッセージは、園生活を共に過ごした大切な先生だからこそ書ける、かけがえのない言葉となります。
この特別なメッセージを効果的に取り入れるためのポイントをご紹介します。
メッセージ依頼の方法
先生へのメッセージで最も大切なことは「依頼する時期」と「期間」です。
ここのタイミングを誤ると、先生の持たれる執筆ポテンシャルを十分に引き出せなくなる恐れがあります。
園の行事が少ない時期を見計らって依頼することで余裕を持って書いていただきましょう。
依頼する時期
- 11月〜1月および運動会等のビッグイベント前を避ける
- 年末年始を挟む場合は特に早めに
- 理想は2ヶ月以上の期間を設定
文字数の目安
先生の負担にならない程度の文字数設定が重要です。
- 100~200文字程度が平均適量
- 最低文字数は設定しない
- 長すぎる場合は要相談
先生からのメッセージ例文
それでは実際に先生からのメッセージの例文を、短文・中文・長文の3種にわけて紹介します。
例文1(成長を認めるタイプ):
「いつも笑顔で元気いっぱいのゆうくん。お友だちのことを考えられる優しい心を、これからも大切にしてください。」
例文2(個性を褒めるタイプ):
「少し恥ずかしがり屋さんだけど、誰よりも丁寧にお仕事をこなすみさきちゃん。その几帳面な性格が大好きでした。」
例文3(具体的なエピソード型):
「朝のお集まりで、みんなの前で大きな声で発表できた時は、本当に成長を感じましたね。最初は緊張していたのに、徐々に自信がついていく様子を見守ることができて、先生もうれしかったです。」
例文4(園生活での印象的な場面):
「運動会の組体操で、後ろの友だちが困っているのに気付いて、そっと教えてあげる姿が印象に残っています。人の気持ちに寄り添える心の優しいお友だちです。」
例文5(成長の記録型):
「入園当初は、お母さんと離れるのが寂しくて泣いていたことを覚えていますか?でも今では、朝一番に登園して、元気に『おはようございます!』と挨拶してくれますね。お友だちと仲良く遊んだり、当番活動を張り切ってやってくれたり…。3年間で本当にたくましく成長しました。その笑顔と優しい心は、きっと小学校でも輝くはず。応援しています。」
例文6(園での思い出を振り返るタイプ):
「はるちゃんの絵本の読み聞かせが大好きでした。いつも『先生、今日は何の本読むの?』と目を輝かせて聞きに来てくれましたね。そして読み終わった後の感想を、お友だちの前でいつも上手に発表してくれました。物語の世界を楽しむ心、そして感じたことを表現する力は、はるちゃんの宝物です。これからもその好奇心を大切に、たくさんの本と出会ってください。」
先生からのメッセージ例文と書き方を詳しく解説したブログが2つございます。
先生からのメッセージ-レイアウトでの工夫
先生からのメッセージは、できれば個人ページの中でも特に目立つ位置に配置したいものです。
メッセージの配置場所
効果的な配置場所として以下があります。
- 写真とバランスの取れた位置
- 目線が自然に流れる右下
- 独立したスペースの確保
- 装飾で目立たせる工夫
先生の写真と組み合わせる
先生の写真を添えることでより親近感のあるメッセージになります。
- 園児と先生が写った2ショット写真
- 先生の笑顔のアップ写真
- 行事での指導シーン
- 日常の保育風景
デザインのアクセント
メッセージ欄を引き立てる装飾のポイントです
- シンプルな囲み枠の使用
- 控えめな背景色の付加
- 適度な余白の確保
- 読みやすさを損なわない装飾選び
先生からのメッセージは、その子の園生活を最も近くで見守ってきた先生だからこそ書ける、温かな言葉の数々です。
レイアウトや装飾で引き立てながらも、メッセージ本来の温かみを損なわないよう心がけましょう。
また先生への依頼から受け取りまでの過程で、こまめに進捗状況を確認することも大切です。
もし書くことに悩まれている様子であれば、園でのエピソードを伝えるなど先生のサポートも心がけると良いでしょう。
4.レイアウト方法
個人ページのレイアウトは、写真とメッセージをバランスよく配置することが重要です。
基本レイアウトは「パズル」ですのでゲーム感覚でオリジナルのレイアウトを組み立ててみると良いでしょう。
基本的な構成パターン
写真中心型
写真を主役として大きく配置し、文字情報を控えめに添えるスタイルです。
メインとなる写真を中央ややや左側に大きく配置し、その周りに小さめの写真を散りばめていきます。
メッセージは下部に集約させることで、すっきりとした印象に仕上がります。
メッセージ重視型型
先生や保護者からの心のこもったメッセージを中心に据えたレイアウトです。
A4サイズの場合、ページの半分程度をメッセージスペースとして確保します。
写真は上部か側面に配置し、文章を読む妨げにならないよう考慮します。
メッセージの文字は読みやすいサイズを保ちつつ適度な行間で読みやすさを確保します。
バランス型
写真とメッセージを同等の比重で扱うスタイルです。
ページを上下または左右に分割し、それぞれのコンテンツを明確に区分けして配置します。
この場合、境界線や余白を効果的に使用することで、すっきりとした印象を与えることができます。
おすすめのデザインポイント
写真の切り方
写真は正方形や長方形だけでなく正円や緩やかな水玉のようなラインでカットすることで柔らかな印象を演出できます。
写真と写真の間には最低でも4mm程度の余白を設け、窮屈な印象にならないよう心がけましょう。
文字の配置
文字の配置は、メッセージの内容に応じて大きさを変えていきます。
例えば、先生からのメッセージは少し大きめの文字で、アンケートの回答は標準的な大きさで、写真の説明書きは小さめの文字サイズにするなど、情報の重要度に応じた使い分けを行います。
装飾のコツ
装飾は控えめにすることがポイントです。
華やかにしたい気持ちはわかりますが過度な装飾は写真やメッセージの魅力を損なってしまいます。
囲み枠や下線、ワンポイントの飾りなど、シンプルな要素を効果的に取り入れることで、品のある仕上がりになります。
これらの手法はあくまでも基本的な考え方です。
実際のレイアウトでは、お子様の個性や、伝えたい内容に合わせて自由にアレンジしていただければと思います。
大切なのは、見る人の目線に立って、読みやすく、思い出が詰まったページを作ることとなります。
尚、キッズドン!では個人ページ制作サポート用のテンプレートを提供しております。レイアウトの参考にぜひご覧ください。
5.よくある失敗と解決方法
個人ページの制作では、思いがけない問題に直面することがあります。
よくある失敗とその対処法を紹介していきましょう。
写真に関するトラブル
解像度が低い場合の対処
スマートフォンで撮影した写真やネット経由で送られてきた写真は、思いのほか解像度が低いことがあります。
この場合写真を大きく使用すると画質が荒くなってしまいます。
対処法として、写真のサイズを小さめに設定し、その分レイアウトを工夫することをお勧めします。
例えば2~3枚の写真を並べて配置したり、装飾的な囲み枠を付けたりすることで、写真の魅力を損なわずに仕上げることができます。
枚数が足りない時の工夫
赤ちゃんの頃の写真が見つからない、希望の写真が揃わないといった場合があります。
そんな時は、1枚の写真を活かすレイアウトに変更するのがおすすめです。
写真を大きめに配置し、周囲にメッセージやアンケートの回答を効果的に配置することで、素敵な個人ページに仕上がります。
表情が映っていない写真への対応
行事の写真では、遠くから撮影されていたり横顔になっていたりと、お子さんの表情がはっきり写っていない場合があります。
その場合はあえて写真を小さめに使い、代わりに日常の保育風景や、お友達と遊んでいる様子の写真を組み合わせることで、園生活の様子が伝わるページとなります。
メッセージのトラブル
文字数オーバーの調整
先生や保護者からのメッセージが予定の文字数を大幅に超えてしまうことがあります。
その場合、文字の大きさを少し小さくするか、レイアウトを変更して文字スペースを広げる対応が必要です。
ただし、あまりに小さな文字は読みづらくなるため、10ポイント以下にならないよう注意しましょう。
誤字・脱字の確認方法
メッセージの誤字・脱字は完成後の修正が大変困難です。特に手書きの場合は書き直しができません。
そのため、必ず下書きの段階で複数の目でチェックを行います。
パソコン入力の場合も印刷前に必ず紙に出力して確認することをお勧めします。
提出が遅れた場合の対応
メッセージの提出が遅れる場合は、早めに状況を確認し、柔軟に対応することが大切です。
予定より提出が遅れそうな場合は、レイアウトを先に決めておき、メッセージ部分だけを後から入れられるよう準備しておくと安心です。
おわりに
今回は「保護者と先生から喜ばれる」個人ページ作りのコツを実践的なノウハウと共にお伝えしました。
個人ページは、お子さんの成長の記録であり、保護者や先生の想いが詰まった特別なページです。
ですが完璧を目指すあまり気負いすぎる必要はありません。
各家庭の手作り制作による原稿を集めて個人ページにするケースでは「私センスが無いから笑われるかも」とか「いい写真が全然無くて他の園児と見栄えに差がついてしまうのでは」など心配される方がいらっしゃいます。
ですが、それは全く心配無用。大切なのは、このページを見た時に感じる温かな気持ちです。
それはレイアウトの美しさだけでなく、そこに込められた想いや選ばれた写真の一枚一枚に宿る思い出の積み重ねにあります。
そのスタイルでまとめられた卒園アルバムの個人ページは、きっと園児のみなならず、保護者の方へ先生も末永く楽しめる内容になるはずです。
みなさんの手で作られる個人ページが、かけがえのない思い出となることを願っています。
今回も最後までご覧いただきありがとうございます。それでは、また。
キッズドン! 代表 宗川 玲子(そうかわ れいこ)
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