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2024.12.1
卒園アルバム-お泊まり保育ページは「子どもの気持ちと成長」に注目して作成しよう
こんちは、卒園アルバム制作メーカーキッズドン!の宗川 玲子(そうかわれいこ)です。
卒園アルバム制作において、お泊まり保育は最も思い出深いイベントの一つですよね。
普段見ることのできない夜の園生活、初めて親元を離れて過ごす夜、仲間との特別な時間…。
子どもたちにとっても保護者にとっても、とても大切な思い出となるシーンばかりです。
ですが、写真の量が多すぎて「どう構成したら良いのか分からない」「1日目の朝から2日目の帰りまで、どのようにレイアウトすれば良いのか迷う」という相談をいただくことも少なくありません。
特に写真が多いイベントだからこそ時系列での魅せ方がとても重要になってきます。
この記事ではお泊まり保育の写真構成のコツについて、そして「子どもの気持ちと成長」に注目しての制作のススメについてお話ししたいと思います。
- お泊まり保育の写真が大量にあり選定に迷ってる
- 暗くて使えない夜の写真どうにかならないか?
- 先生のコメントってどこに入れる?何を書いてもらう?
- 見開き何ページくらいで作るのがベスト?
- 保護者目線で見たい写真ってどんなシーン?
目次
お泊まり保育の写真どう構成する?
お泊まり保育の写真は、私の経験上、1イベントあたり平均して50〜100点ほどの写真が集まってきます。
お客様が定められたページ数によって異なるのですが「行事の全編がハイライト」であり、取捨選択にはそうとう苦労されてるのは確かです。
さて、これだけの写真の中から、どのように選び、どのように並べていけば良いのでしょうか。
基本となるのは、当たり前かもしれません「時系列での構成」となります。
時系列に沿って写真を並べることで、子どもたちの1泊2日の様子が自然と伝わり、見る人を飽きさせない流れを作ることができます。
また、時系列構成には「親元を離れて頑張る様子」→「夜を乗り越えて成長する姿」といったストーリー性を持たせることができる利点もあります。
基本の時系列構成
ではどのように時系列構成を組み立てていけば良いでしょうか。
1泊2日のお泊まり保育は、以下のような流れで進行することが多いと思います。
- 1.園に集合し、持ち物チェック
- 2.バスで目的地に移動
- 3.到着後の施設案内や部屋割り
- 4.午前中のプログラム
- 5.昼食
- 6.午後のプログラム
- 7.入浴
- 8.夕食
- 9.夜のプログラム(肝試しなど)
- 10.就寝準備
- 11.就寝
- 12.起床・朝の会
- 13.朝食
- 14.午前中のプログラム
- 15.昼食
- 16.帰園・解散
このような流れに沿って写真を配置していくことで、自然な時間の流れを表現することができます。
もちろんページ数の都合で「6.午後のプログラム」からの開始や「9.夜のプログラム+パジャマで集合写真のみ」といったケースもあることでしょう。
ですが、いずれにせよ「時系列」を意識して配置することが重要なことに変わりありません。
園児はこのイベントの流れを体感で覚えてるため、なるべく不自然の無い見え方にしてあげましょう。
また、すべての時間帯の写真を同じように扱うわけではありません。
見せ場となるシーンと、さらっと流すシーンのメリハリをつけることが、魅力的な構成の秘訣となります。
到着からの流れを意識
特に気を配りたいのが、お泊まり保育開始時の写真選びです。
朝、園に集合した時の表情。
これから始まる楽しい予感と、少しの不安が混じった表情はとても印象的です。
荷物を持って元気に登園する写真、保護者に手を振って別れを告げる写真など、スタート時の写真は丁寧に選びたいところです。
またバスや公共交通機関での移動中の写真も、子どもたちのわくわく感が伝わってくる大切な一コマです。
窓の外を眺める姿や、友達と笑顔で会話する様子など、旅立ちのシーンとして印象的な写真を選ぶことをおすすめします。
つまり「出発」から「目的地到着」までの写真選びは、その後の物語の導入部として重要な役割を果たすのです。
次のセクションでは写真選びの具体的な3つのポイントについて詳しくご紹介していきましょう。
夜の活動は特に重要
お泊まり保育の最大の見せ場となるのが「夜の活動」です。
キャンプファイヤーや肝試しなど、日中とは全く異なる表情を見せる園児たち。
暗い環境での撮影は難しく、ストロボを使用しても写りが今ひとつといった写真も多いのですが、その分「記録に残すべき貴重なシーン」として丁寧に扱う必要があります。
特に注目したいのは「表情」です。
普段見ることのできない夜の表情、友達と手を繋いで暗闇に挑む勇気ある表情、キャンプファイヤーの炎に照らされた感動的な表情…。
少々画質が良くなくても、園児の表情がはっきりと分かる写真を中心に選んでいきましょう。
お客様が「お泊まり保育」で後悔する上位に「夜の風景の写真不足」あるいは「夜に撮影した写真の質が低い」が挙げられます。
これは「夜だからいい写真は撮れないだろうな」という心理からくる行動制御と、スマホで撮影するゆえの「スマホ=暗所撮影が苦手」の結果と言えます。
もしあなたが「一眼レフやミラーレス一眼」での撮影が可能なら積極的に使用をご検討ください。
そして「カメラボディのヘッドに取り付けるフラッシュスピードライト」の調達もご検討ください。
フラッシュスピードライトは2泊3日でレンタルできるものもあります。
カメラ付属のフラッシュ撮影は、えてして「陰影が失われてのっぺりした画」になりがちです。
一方、フラッシュスピードライトは光量の調整ができて、光を天井に飛ばしてその反射で人物を照らすといった「バウンス撮影」も可能です。
これにより自然な明るさで立体感を失わず、魅力的な子どもの表情を捕らえることができます。
翌朝の表情も見逃せない
もう一つの重要なシーンが「翌朝の表情」です。
初めて親元を離れて一晩を過ごした園児たち。
朝を迎えられた安堵感、仲間と一緒に乗り越えた達成感など、朝の表情には様々な感情が詰まっています。
起床時の少しぼんやりとした表情、朝食を美味しそうに食べる表情、午前中の活動で生き生きと動き回る姿などなど。
これらの写真は「お泊まり保育を乗り越えた証」として、とても大切な意味を持ちます。
写真選びの3つのポイント
お泊まり保育の写真を時系列で魅せるためには、まず適切な写真選びが重要です。
大量の写真の中から、どのように選んでいけば良いのでしょうか。
オススメとして次の3つの視点で写真を選ぶことでより魅力的な構成が可能となります。
全員の表情が見える写真を優先
お泊まり保育では「集合写真」と「小グループでの写真」の双方が重要です。
特に、全園児の表情がはっきりと分かる写真は、公平性の観点からも、思い出作りの観点からも、最優先で選びたいところです。
ただし「ただ並んで撮った写真」は避けるべきでしょう。
表情が硬く、緊張感が漂う写真よりも、自然な笑顔が見える写真を小どもは喜びます。
集合写真
どのようなシーンでも「集合写真」は必ず1枚は入れると、そのページがグッと引き締まります。
特に、次のような場面では集合写真を入れることをお勧めします。
- 施設到着時の記念写真
- プログラム活動前の写真
- 食事の時間の写真
- 夜のプログラム前後の写真
- 翌朝の記念写真
- 帰園前の写真
小グループ写真も効果的
3〜4人程度の小グループでの写真も、とても魅力的です。
集合写真では見えづらい個々の表情や、友達との関係性がよく分かる小グループ写真。
特に次のような写真は要チェックです。
- 仲の良い友達同士の自然な会話シーン
- 活動に取り組む様子
- 食事の時間の写真
- 食事を一緒に楽しむ様子
- 就寝準備を手伝い合う様子
行事ならではの一コマを押さえる
お泊まり保育には、普段の園生活では見ることのできない特別な場面が数多くあります。
それらの「特別な瞬間」を逃さず写真に収めたいですよね。
例えば、初めて体験する「自分で布団を敷く」という行為や、「お風呂の準備」「洗面」といった生活習慣に関わる場面。
また、「スイカ割り」や「キャンプファイヤー」、「肝試し」といった非日常的な体験の様子もこの行事ならではの一コマとして重要です。
初めての体験シーン
「初めて」のシーンは特に注目です。例えば、
- 自分で布団を敷く様子
- 包丁を使った料理
- Tシャツづくり
- 坐禅
- 朝の身支度をする様子
仲間との絆が見えるシーン
お泊まり保育での経験を通じて園児同士の絆は一層深まります。
- 助け合う様子
- 励まし合う様子
- 一緒に頑張る様子
- 喜びを分かち合う様子
これらの写真は、その後の園生活にも良い影響を与えた証として、大切に残しておきたいものです。
保護者の気持ちに寄り添う写真選び
お泊まり保育の写真を見るのは、もちろん園児たち自身ですが、もう一つ気にかけるべきは「保護者の気持ち」です。
初めて子どもと離れて過ごす夜だったかもしれません。
保護者の方々は様々な心配や不安を抱えています。その気持ちに寄り添った写真選びがより良いアルバム作りにつながります。
心配な夜のシーン
夜の様子を伝える写真は保護者の方々が特に気にされる部分ですよね。
- 元気に過ごしている様子
- 友達と楽しく過ごしている様子
- 安心して眠れている様子
成長を感じられるシーン
わが子の成長を感じられる写真は保護者の方々の心に深く響きます。
- 自立した姿
- たくましくなった表情
- 新しいことに挑戦する様子
- 仲間と協力する場面子
レイアウトのコツ
写真選びが終わったら、いよいよレイアウトです。
時系列で写真を並べる際、最も重要なのは「見やすさ」と「ストーリー性」のバランスです。
理想は見開き4ページ
お泊まり保育の写真構成は、見開き4ページ(つまり連続した2見開き)を基本単位とすることをお勧めします。
それは、1泊2日の流れを「1日目午前・午後」「夜の活動」「2日目の活動」という3つの大きなブロックに分けることで、ストーリーが分かりやすくなるからです。写真点数が多いお泊まり保育では、この「区切り」が重要なポイントとなります。
また、4ページ構成にすることで、各ページに余裕を持って写真を配置でき、窮屈な印象を与えることなく仕上げることができます。
他の行事ページを縮小してでも「お泊まり保育」にページを割いていただきたい…
というのが、私ども卒園アルバム制作メーカーの理想です。
その理由は「子どもが最も興味を示すイベント」「お泊りのイベント内容から自然とインパクトの高い写真が集まる」「先生や保護者も年間のイベントで注目度が高い」などが挙げられます。
当然総合ページ数の割合や、お客様の考えがありますので、そちらが大切です。
遠い将来にこのアルバムを開いたとき、それだけ「お泊まり保育」ページは価値のあるものになっているということを頭の隅に置いていただければと思います。
レイアウトに関するブログ記事がございます。併せてご覧ください。
先生からのコメントを効果的に
写真だけでは伝わりにくい「その時の空気感」や「園児の様子」。
それを補完し、より深い思い出として残すために、先生からのコメントをできればいただきたい所です。
経験上、先生のコメントがあるページは、子どもたちが何度も見返すページとなることが多いのです。
各シーンに添える一言
コメントは「状況説明」と「感動的な一言」のバランスが重要です。
ただ事実を書くのではなく、その時の園児の言葉や、先生が感じた印象など、写真からは読み取れない情報を加えることで、より深みのある思い出となります。
例えば「みんなでカレーを作りました」という説明だけでなく、「包丁を使うのは怖かったけど、お友達と励まし合って、とってもおいしいカレーが完成しました!」といった具体的な描写が、シーンをより印象的にします。
ただし、文字量が多すぎると写真の魅力が薄れてしまう恐れもあります。
1シーンあたり20〜30文字程度を目安に、簡潔な表現を心がけると良いでしょう。
園児の様子に対するメッセージ
- その時の会話や声かけ
- 表情の変化
- 友達との関わり
- 頑張っている姿
- 成長を感じる瞬間
特に夜のシーンでは「最初は不安そうでしたが、お友達と手をつないで頑張れました」など、園児の心情の変化が分かるコメントが効果的です。
保護者へのメッセージ
- 子どもの成長した姿
- 仲間との絆が深まった様子
- 自立に向けた成果
- 楽しく過ごせた証
- 感動的な場面の共有
例えば「夜に泣きだすのではないかという心配もありましたが、友達と励まし合い、立派に乗り越えることができました」といった具体的なエピソードは、保護者の方の心に深く響くはずです。
特に就寝前後の様子は保護者が最も気にかける部分。
「みんなで布団を敷き、お話をしながら楽しそうに眠りにつきました」「朝は元気いっぱいの笑顔で目覚めスムーズに身支度ができました」など、安心感を与えるメッセージが好ましいと言えます。
繰り返しになりますがメッセージは、アルバムを見返した時に、その時の様子を思い出すきっかけとなります。
だからこそ、事実だけでなく感動や成長を伝える言葉選びを大切にしたいものです。
先生のメッセージに関連するブログを紹介いたします。
よくある失敗談
お泊まり保育のアルバム制作では、いくつかの「よくある失敗」があります。
写真を多く配置し過ぎた
最も多い失敗が「とにかく写真を詰め込みすぎる」というもの。
確かに、せっかく撮影した写真はできるだけ使いたい気持ちは分かります。
ですが、1ページに25枚以上の写真を詰め込むと、それぞれの写真が小さくなりすぎて表情が分からなくなったり、窮屈な印象を与えたりしてしまいます。
時系列が分かりにくい
写真を並べただけで、時間の流れが分からない構成もよく見られます。
特に夜のプログラムと翌朝の写真が混在していると、見る人を混乱させてしまいます。
夜のシーンが暗い
夜の活動は、どうしても写真が暗くなりがちです。先述の通り、ストロボを効果的に使用して撮影されることをお勧めします。
また別の方法として「お泊まり保育」のみ外部カメラマンを起用し、卒アル委員は別の作業に専念するというのもあります。
「失敗談」をテーマに書いたブログ記事もよろしければご覧ください。
おわりに
お泊まり保育は、園児たちにとって一生の思い出となる特別な行事です。
初めて親元を離れて過ごす夜、仲間との絆が深まる体験、そして大きく成長するきっかけ…。
これらの貴重な思い出を、時系列で美しく構成されたアルバムとして残すことはとても意義深いことだと考えています。
このブログ記事で紹介した内容は、あくまでも一つの指針です。
それぞれの園の特色や、お泊まり保育の内容に合わせて、柔軟にアレンジしていただければ幸いです。
最後に、写真選びやレイアウトに迷った時は「子どもたちが大人になった時に見返して、どんな思いを抱くだろう」という視点で考えてみると良いでしょう。
きっと素晴らしいアルバムページが完成するはずです。
今回も最後までご覧いただきありがとうございます。それでは、また。
キッズドン! 代表 宗川 玲子(そうかわ れいこ)
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