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2025.3.6
卒園アルバム|保護者が作成する時の失敗しないための12のステップ:その2.制作方法の選択と作業分担
こんにちは、キッズドン!の宗川玲子です。
シリーズでお届けしている「卒園アルバム|保護者が作成する時の失敗しないための12のステップ」。
今回は「その2.制作方法の選択と作業分担」をお届けします。
前回のステップ1でお伝えした「アンケートで保護者の真意を確認する」で、大筋の制作方針が見えてきました。
今回はさらに一歩踏み込み「制作方法」と「役割分担」を具体化させることを目的とした内容になっています。
手作りかデジタル制作か、はたまた業者依頼か…
その方法によって予算や負担も大きく変わり、アンケートで導かれた方向性とこれを擦り合わせる必要があります。
そして誰が何の役割で卒園アルバム制作に携わるかを決めることも必要です。
なるべく個々の委員に負担とストレスがかからないことを目標に「分担決め」の方法を見ていきましょう。
- 制作方法はどうやって決めればいいの?
- パソコンが苦手な委員がいる場合はどうしたらいい?
- アルバム委員の仕事って何をするの?
- 作業分担はどうやって決めるといい?
- 担当を決めたあとの連絡方法はどうすればいい?
- 制作以外にどんな作業があるの?
目次
制作方法を決めよう
卒園アルバム委員が決まり、はじめに直面するのが「制作方法の選択」です。
パソコンを持っていない方もいれば、写真の切り貼りが苦手な方もいらっしゃるでしょう。
委員全員が同じ方法で制作を進めなければならないと思い込んでいませんか?
むしろ個々の得意分野や環境に合わせて制作方法を選ぶことでスムーズに作業を進めることができます。
切り貼り制作のメリット・デメリット
昔ながらの「切り貼り制作」は、アナログ作業ならではの温かみのある仕上がりが魅力です。
写真を実際に手に取りながら制作できるため、イメージを掴みやすいのも特徴。
ただし写真のサイズ変更が難しく、一度貼ってしまうと修正がきかないことが課題となります。
また、作業に時間がかかるため、締め切りに余裕を持つ必要があります。
さらに写真のプリント代も、ちりも積もれば山となり、デジタル制作でのブック型アルバムと同等の金額となったというケースも少なくありません。
切り貼り制作に関連する記事を2つご案内します。
パソコン制作のメリット・デメリット
写真のサイズ変更が自由自在で、レイアウトの微調整も簡単です。
契約業者のアルバム制作ソフトや、Canva(キャンバ)をはじめとするオンランツールも豊富にあることから、制作環境に困ることはないでしょう。
しかし、パソコンを持っていない方や、操作に不慣れな方には向いていません。ソフトの使い方を覚える時間も必要です。
下記のブログ記事もご参照ください。
スマホ制作のメリット・デメリット
パソコンでできることはほとんどできる… というほど進化しているスマートフォン。
デジタルツールはスマホだけになり、パソコンは所有していないという方が急増しています。
オンラインツールCanva(キャンバ)など、スマホでの使用が可能なwebアプリもあり、制作は不可能ではありません。
ですが、小型画面での細かい作業や、デザイン創作、何十枚もの写真をバランス良くレイアウトするなどの作業は正直骨が折れます。
スマホ制作をテーマにしたブログ記事をご案内します。
業者制作のメリット・デメリット
委員の作業負担を大幅に減らせるのが最大の魅力です。
プロのデザイナーによる高品質な仕上がりも期待できます。
この「プロが作る高品質」という謳い文句は、保護者や先生への安心の提供となり購買意欲につながることが明らかになっています。
反面、費用が割高になることと、細かなこだわりを反映しづらい面があります。ただし、一部のページだけを業者に依頼することも可能です。
業者制作をテーマにしたブログをよろしければご覧ください。
フォトブックのメリット・デメリット
決められた枠に写真を指定するだけで作れる「フォトブック」は、卒園アルバム制作方法として人気急上昇をしています。
フォトブックメーカーは、いかに「スマホ」から簡単に作成できるかに機能向上を図り、それも人気の理由と言えましょう。
価格も安く、時代に合ったシンプルなページデザインなども選ばれる理由となっています。
反面、1ページに充当できる写真は数点、卒アルらしい装飾ができない、個性が発揮できないなどのデメリットがあります。
下のブログはフォトブックを含む「手作りアルバム」のアイテムを紹介した内容になります。
あなたに合った制作方法の選び方
委員それぞれの環境や得意分野に合わせて、異なる制作方法を組み合わせることをお勧めします。例えば
- パソコンが得意な方は写真加工とレイアウトを担当
- 手作業の得意な方は切り貼りでの制作を担当
- 時間に余裕がない方は業者制作を選択
このように、委員の特性に合わせて柔軟に制作方法を選ぶことで、無理なく作業を進められます。
それぞれの得意分野を活かせる制作方法を選びましょう。
委員の得意分野を活かそう
卒園アルバムを作るとなると、つい「アルバムの原稿制作」だけに目が行きがちです。
でも委員の役割はそれだけではありません。
むしろ制作以外の作業の方が量は多いのです。
「制作」だけが仕事ではありません
アルバム委員の仕事は多岐にわたります。
写真撮影や選定、保護者とのやり取り、先生との調整、スケジュール管理など、制作以外にもたくさんの大切な作業があります。
人前で写真を撮るのが得意な方、コミュニケーション力の高い方、計画性のある方など、それぞれの得意分野を活かせる場面が必ずあります。
委員の特性を理解する
はじめに時間をかけて、委員それぞれの特性を把握することが大切です。例えば、
- 仕事の都合で平日は全く時間が取れない
- デジタル機器は苦手だが人との交渉は得意
- 写真撮影が趣味で機材も持っている
- 細かい作業は苦手だがスケジュール管理は得意
このように、委員それぞれの状況や得意不得意を理解し合うことで、無理のない役割分担が見えてきます。
こちらのブログもご参照ください。
作業分担の決め方
まずは全員で話し合いの場を持ちましょう。
ここで大切なのは、「苦手なことは正直に伝える」という姿勢です。
苦手なことを無理に引き受けて後から行き詰まるケースがよくあります。
早めに「それは私には難しい」と伝えることで委員全体がスムーズに動けるようになります。
制作担当、写真担当、渉外担当、会計担当など、大まかな役割を決めたら、その中でさらに細かい作業を分担していきます。
この時、次の2点が大切と言われています。
- 一人に作業が集中しないこと
- 誰かが困ったときにフォローし合える体制づくり
こちらのブログもお役立てください。
制作以外の作業を把握しよう
主な作業内容を詳しく見ていきましょう。
写真撮影と収集
写真撮影は次の点に留意しましょう。
- 1.撮影機材の確認(スマホ・一眼等)
- 2.撮影担当者の最適人数を決める
- 3.カメラマン依頼に早すぎるということはない
- 4.先生撮影の際の機材と設定確認
- 5.写真共有方法
- 6.個人ページ等使用の「写真提供依頼」の内容と期限設定/li>
詳しく見ていきます。
1.撮影機材の確認
委員が所有する「撮影に使用できる機材」を確認します。
スマホ、コンパクトデジタルカメラ、一眼レフ、ホームビデオの写真撮影機能、などがそれにあたります。
昨今はスマホ搭載のカメラは大幅に進歩してますが、暗所での撮影や望遠効果を要す撮影は、まだまだその他の機材には及ばないことがあります。
運動会や発表会など「遠くにいる被写体望遠で収める」目的であればスマホ以外の機材、遠足等で近景撮影が主なものはスマホ…
といった使い分けの計画をお勧めします。
2.撮影担当者の最適人数を決める
例えば卒アル委員が7名いたとして、7名ともここ2〜3年内購入のスマホを所有してるとします。
「全員のスマホで大量撮影して、その中から選りすぐろう」
という発想があろうかと思います。
確かに「量」が多ければ、それだけ「いい写真」がヒットする確率が高まります。
ですが、それだけ「写真選定」に時間と労力を掛けることとなり、本制作までの道のりが遠のくことを覚悟する必要があります。
また次第に「真剣に選定」する意識が削がれ、最適枚数を選ぶに至らぬこととなります。
これにより1ページに大量の写真を掲載することとなり、煩雑で、かつ被写体の表情が読み取れない結果を招くのです。
「写真選定作業」は正直過酷です。
なるべく撮影者は「ミニマム」に留め、仮に良い写真がなかったとしても妥協をして使用する方がスムーズな運びとなるでしょう。
下の記事は「写真が多すぎて選定しきれない」というお悩みにお応えする内容になっています。
3.カメラマン依頼に早すぎるということはない
今は2025年の3月6日ですが、2026年3月中旬の「卒園式」の撮影を外部カメラマンに依頼しようとします。
驚くことに「既に先約があり承れません」という返答が多いのが事実です。
これと似たような事象として「入園式」「運動会」「ハロウィン」「発表会」などがあります。
全国的に開催時期が同じイベントが行われる時期は「カメラマンの争奪戦」となってることに留意しましょう。
カメラマン関連の記事も併せてご覧ください。
4.先生撮影の際の機材と設定確認
保護者撮影禁止をうたう園は少なくありません。
この場合「先生撮影」の写真を流用してアルバムを制作する形となります。
先生の撮影は「作品的」というよりは「記録」が重視されてるため、得てして「大量の枚数が撮影できる設定」になっています。
これは裏返すと「画質があまり良くない設定」とうことになり、最悪は「印刷推奨解像度」に見合ってない場合もあります。
出来れば先生にこの事情をお話しされ、高画質設定での撮影をお願いすると良いでしょう。
先生が撮影する機材の多くは「コンパクトデジタルカメラ」です。
最近は一眼レフを超える性能を持つコンデジも多く、その存在が見直されています。
ですが、先生所有のほとんどは数年前から数十年前のカメラを使用されています。
その分画質も性能も「今ひとつ」ということがあるため「画質に期待は持てない」とあらかじめ割り切る必要があります。
仮に高画質の撮影を求めるのであれば、委員から「カメラレンタル」の予算を捻出し、カメラを先生に提供することをお勧めします。
万が一の破損等があっても保険対応となりますので安心です。
先生の写真撮影をテーマにした記事になります。
5.写真共有方法
各委員が撮影した写真を「共有」する方法をあらかじめ決めておきましょう。
Googleフォトやクラウドサービスでの保管が安心かつ便利です。
反対に使い慣れてるからという理由で「LINEアルバム」や「写真共有アプリ」を使用することは避けるべきです。
写真アップの際に、相当な圧縮加工が働き、へたをすると印刷に使用できなくなる恐れもあります。
クラウド共有での注意点をテーマにした記事がございます。
6.個人ページ等使用の「写真提供依頼」の内容と期限設定
個人ページや園児紹介ページに使用する「写真」や「アンケート」は「各家庭」から提供いただくのが基本です。
各家庭から集める代表的素材は下記の通りです。
- 赤ちゃんの頃の写真
- 年少・年長時の節目の写真
- 保護者からのメッセージ
- アンケートの回答
- お気に入りの作品写真
これらを集めるには、余裕を持った期限設定と、こまめなリマインドが欠かせません。
「小さい頃の写真なんてどこにあったっけ」「文章書くの苦手」「直筆見られるの嫌だな」といったように、依頼された側はかなり「面倒ごと」として捉えます。
このことからアクションが後回しとなり、なかなかスムーズに回収ができないことが当たり前です。
保護者から依頼内容を回収することをテーマにしたブログがございます。
個人ページの作りかたを紹介したブログになります。
スケジュール管理と進行
制作開始から納品までの進行管理はとても重要です。特に注意したいのは、
- 行事の撮影スケジュール
- 素材の提出期限
- 制作期間
- 業者との打ち合わせ時期
- 校正のタイミング
- 製本と納品の日程
予定通りに進まないことも多いので、余裕を持ったスケジュールを組むことをお勧めします。
特に「制作期間」は「自力制作」の場合取り決めが大切です。
各制作担当者に「〇〇の期限までに制作完了を目標にして皆に見せて」というリミットを設けます。
目標期限を設けないと、いつまでたっても完成に至らず、後々混乱を招くことは目に見えています。
「制作完了原稿を見せて」というのは、決して他の委員がデザイン変更を提案することが目的ではありません。
本来それは自力制作では「タブー」とされています。
あくまでも「モチベーションの維持と円滑な進行」が目的です。
下の記事はスケジュールでの失敗談を特集したものです。
会計と徴収
お金の管理も重要な仕事です。主な作業として、
- 予算案の作成
- 見積の取得
- 集金の案内
- 入金確認
- 支払い管理
- 会計報告の準備
特に集金は早めに開始することをお勧めします。
追加徴収は保護者の方々の印象も良くありませんから当初から余裕のある予算を組むことが大切です。
委員間のコミュニケーション方法を決めよう
アルバム制作は長期間にわたるプロジェクトです。
委員間での情報共有や進捗確認を円滑に行うために、コミュニケーション方法をしっかり決めておきましょう。
LINEグループの活用
最も手軽なのがLINEグループの活用です。
使用の際は、連絡事項の確認ルールを決めておくことが大切です。
- 重要な連絡は必ず既読をつける
- 確認したら簡単な返信を入れる
- 緊急性の高い内容は個別に電話連絡
定期ミーティングの設定
LINEだけでは細かいニュアンスが伝わりにくいものです。
できれば月1回程度、顔を合わせての打ち合わせの機会を作ると良いでしょう。
全員の予定を合わせるのは大変ですが、オンラインミーティングを活用したり、園の行事後に短時間でも集まったりと、工夫次第で実現できます。
作業の進捗共有
アルバム制作では、それぞれが異なる作業を担当することになります。
進捗状況を共有することで、遅れている部分を早めに把握し、フォローし合える体制を作りましょう。
下記は共有のポイントになります。
- 重要な連絡は必ず既読をつける
- 確認したら簡単な返信を入れる
- 緊急性の高い内容は個別に電話連絡
- 担当作業の現状報告
- 困っていることの相談
- 次の作業の確認
- スケジュールの調整
こちらの記事もよろしければご覧ください。
おわりに
卒園アルバム制作は、委員それぞれの得意分野を活かし、苦手な部分を補い合うことで円滑に進めることができます。
全員が同じ作業をする必要はありません。むしろ、多様な特性を持つメンバーだからこそ、素敵なアルバムが完成するのです。
この得意技は「アルバム制作方法」にも関わってきます。手先の器用な方は切り貼り、デジタルに長けていてセンスもあるという方はパソコン制作、時間を取ることができず、かつクリエイティブなことが苦手な方は業者制作など、統一させることなく、適切な方法で作ることが大切です。
次回は【ステップ3-写真撮影と選定のコツ】をお届けします。行事写真の撮り方や、日常の保育風景の収め方など、実践的なテクニックをご紹介していきます。
今回も最後までご覧いただきありがとうございます。それでは、また。
キッズドン! 代表 宗川 玲子(そうかわ れいこ)
(宣伝になります)
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