卒園アルバムのつくりかた
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2021.9.25
切り抜きで手作りする卒園アルバム、 8つの工夫でもっとステキに
今回は、パソコンやスマホを使って卒園アルバムを切り抜きする際、少しの工夫で切り抜きが素敵に輝くヒントをお話しします。今制作を進めており、デザインやレイアウトに悩まれる方の一助になれば幸いです。
- 作ってるけどパッとしない
- ごちゃごちゃしてしまう
- かわいらしく仕上げたい
- 写真が多くちゃダメ?
目次
このブログの動画版がございます
このブログをダイジェストにした動画がございます。お時間のない方はどうぞこちらをご覧ください。
切り抜きが簡単な時代になりました
こんにちは、キッズドン!の宗川 玲子です。
卒園アルバムといって連想するのは、園児の写真がかわいらしく切り抜かれ、所せましとひしめき合ってる姿ではないでしょうか。
賑やかで、動きがあり、切り抜きは上手に使用すれば、アルバムの魅力を何倍にも引き上げます。
切り抜き=至難の技だった
ひと昔前までは、パソコンやアプリで切り抜きを行うのは至難の技でした。
- うまく切れなくて違和感がある
- 髪の毛の処理に心が折れた
- 大人数ショットだととにかく時間が掛かる
- 細か過ぎる作業で挫折した
など、その悩みは尽きませんでした。
切り抜き=AIの時代に
ですがテクノロジーの進歩により、今や切り抜きは「AI」が行うもの。
しかも月日と共にその精度は目を見張る勢いで進化しています。
もちろん写真によって、結果の精度が異なりますが、わずかな修正で仕上がり、あの苦心の歳月は何だったのかと、ふと遠い空を見上げてしまいます。
でも悩みは尽きません
このAIの恩恵に預かり、卒園アルバムにも活発に切り抜きが採用さてきています。が、悩みもまた多し。
切り抜きは短時間で作れるようにはなったけど、それを原稿に載せても今ひとつパッとしない、構成がうまくいかず空間だらけで異質な雰囲気…などに対する解決相談が多く寄せられます。
そこで今日は、ちょっとした工夫により映える切り抜きになる提案を8つお話ししたいと思います。
尚、別のブログにて「AI搭載の切り抜きソフトとアプリ紹介」をしています。下のリンクからご覧ください。
切り抜きにふさわしい写真とは
今回のお題は「切り抜き後の写真への工夫」ですが、切り抜きにふさわしい写真の場合は、工夫がなくとも存在感があり光を放ってるものです。いわば「余計なものはかえって不要」という貫禄でしょうか。
工夫のお話しの前に、切り抜きにはどんな写真がふさわしいかを振り返りたいと思います。
- 背景と被写体の色が融合していない
- 暗い環境での撮影ではない
- コントラストが明確
- 多くの髪が背景に重ねっていない
- シルエットの造作がシンプルである
- 集合写真は認識しずらい
これらの条件が揃うと、ほぼ確実に高精度な切り抜き結果となります。
理想を言えば、装飾や演出をせずとも、単体で存在できるものにこしたことはありません。今後切り抜き写真選定の際は、この条件を頭の角に置かれて検討してはいかがでしょうか。
8つの提案
1.背面にフレームを設ける
- 背景に切り抜きが合わない
- 複数の園児が映る写真はまとまりがなくなる
提案
背景と人物のカラーが類似してる、グループショットの切り抜きが周囲の切り抜きに溶け込んでしまい、境界が明確でない…などへの対処として、切り抜きの背面にフレームを設ける方法があります。
出来れば人物のシルエットになんとなく沿った形の「型抜き」がおススメです。
このフレームの内部はできるだけシンプルなものとし、切り抜きを引き立てます。確固たるまとまりが出来て、原稿全体に安定感をもたらせます。
2.円形フレームを活用する
- 天地左右の切り抜きとの重ね合いがきれいでない
- かわいらしさが物足りない
提案
円形フレームは、原稿全体をやわらかい雰囲気にする作用があります。周囲の写真の一部に掛かっても違和感が無く、まさに万能なフレームと言えます。
この円形フレームに入れて、頭部や大切な部位がカットされないならば、あえて数点を円形で囲むと良いでしょう。
3.底辺に受け皿を作る
- 足下まで写ってない切り抜きは底辺が一直線に切れていて不自然
- 全身の切り抜きに囲まれると、上半身カットの写真が浮いて見える
提案
これが切り抜きレイアウトの最もネックになるところです。
全身が写りユニークなポーズの被写体は、切り抜きに最適ですが、反面、腰から上で撮影されてるものは、底辺が「スパっ!」と切断されてることから周囲とのバランスに欠け、不自然さが生まれてしまいます。
そこで、あえて底辺を作ってしまうという手があります。
切り抜きのボトムに、バナー(帯)を敷き、違和感を排除ると同時に、バナー自体に「解説のテキスト」を記載します。
これにより「底辺隠し」の目的が主ではなく「この場面の解説」が主となり、見る方にとっては違和感がなくなります。
(補足)底辺に四角形のフレーム写真を配置するにも一考です。
4.ラフな切り抜きを取り入れる
- 忠実な切り抜きばかりで少し異質な感じ
- 見てると飽きてくる
提案
冒頭で、切り抜き画像の背面に「人物のシルエットになんとなく沿った形の型抜き」フレームを配置する」と説明しましたが、ここの提案は、その型抜きそのものに写真を合わすことを示しています。
細かい切り抜きの造作ばかりが続くと、それが単調化を生むことも考えられます。
大胆でざっくりとした切り抜きの形があることは、原稿全体のアクセントとにもなり、メリハリにつながります。
5.コラージュにしてまとめる
- 写真が多すぎて収集がつかなくなった
- ただ載せてるだけ感が満載
提案
数枚の写真をコラージュし、一つのくくりとすると、原稿全体が整頓され、見る方に安心感を与えます。
写真が1ページにつき平均25点を超えるような場合、2つから3つのコラージュを作成すると良いでしょう。
枠を作ったら、きっちりその中に各写真を収めるのではなく、わざと少しはみ出しを加えて、切り抜きならではの見せ方にしてはいかがでしょうか。
コラージュをテーマにした記事がございます。併せてご覧ください。
6.底辺を裁ち落としでカット
- 底辺水平カットのラインが目立つ
- ボトムに写真をなじませるには
提案
前項の「3」にて「底辺に受け皿を作る」の提案をしましたが、これに似たような方法が「裁ち落としカット」です。
足もとまで写っていない写真の切り抜きを、あえて底辺部分より少し外に出します。
これにより不自然さが解消され、存在感も増す効果があります。
7.背景にフワフワを設ける
- 全体的に何か寂しい
- 明るい雰囲気にならない
提案
いささか抽象的な表現ですが、ストレートに原稿に配置するのではなく、ぼんやりとしたカラーを敷くことにより、柔らかさが生まれ、また、その切り抜きに特別感を演出させることができます。
このフワフワはフリー素材サイトでリサーチする事で入手できますし、ご自身で制作されても良いでしょう。
ちなみにここで使用のフワフワは、原本に対して「ぼかし半径80ピクセル / 不透明度75%」を施し、数種のオブジェクトを結合して使用しています。
8.吹き出しを積極的に使用する
- 余計な空間が目立つ
- 今一つ紙面に動きがない
提案
切り抜きと吹き出しは「切っても切れない良好関係」と言えます。それほどお互いはマッチし、吹き出しがない切り抜きはもったいないとも思うほどです。
今までご覧いただいた解説図には、必ず何らかの吹き出しを付けています。
吹き出しは切り抜き効果を高めるほかに重要な役割があります。それは
です。切り抜きレイアウトはどうしても空間が目立つ傾向にあります。
その空間の形が全てきれいであれば、全体的な見た目はパーフェクトですが、そこまで計算することはまず無理です。
これに伴い、結果的に空いた空間に吹き出しを配置することで、バランスが保たれる効果が期待できます。
吹き出し投入によって煩雑性が高まるのではと心配があるかもしれません。
ですが、切り抜きを採用した段階で煩雑性はまのがれず、むしろこの煩雑を「賑やか」「活発的」「動的な雰囲気」として置き換え、徹底的に要素を増やして魅力を高める意志の持ち方で良いと思います。
おわりに
ご覧いただいてきた解説に使用した切り抜きパーツを、見開き原稿にレイアウトしたものが、上の画像になります。
冬の生活をテーマにしたページであり、切り抜きゆえにその行動の全体像を見ることはできません。
これをフォローするのが吹き出しです。
なにげなしに、今どのような状況か、何をしようとしているのかが、園児や先生の口から放たれています。
切り抜き自体も大中小と緩急をつけたサイズ採りを行い、リズムをつけています。
切り抜きのみでの制作は、思い描いていたイメージとは違うものになる傾向が大です。
その事を予め踏まえて「どうせ思ったようにならないんだから」と思い切り大胆な構想で、今日お話しした内容を加味しつつ、制作を楽しまれてはいかがでしょうか。
今回も最後までご覧いただきありがとうございます。それでは、また。
キッズドン! 代表 宗川 玲子(そうかわ れいこ)
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