卒園アルバムのつくりかた
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2021.9.16
あなたにふさわしい卒園アルバムの作り方
はじめて卒園アルバムを制作するあなたにとって、最も関心があるのは「どういう方法でアルバムを制作するか」ではないでしょうか。
切り貼り、パソコン、業者依頼など、制作方法は複数あります。
こんにちは、卒園アルバム制作メーカー:キッズドン!の宗川 玲子(そうかわれいこ)です。
今日はいろいろな制作方法のメリット・デメリットを、卒園アルバム制作経験者の談話と合わせて紹介します。
・制作方法の長所と短所を知りたい
・その制作方法が自分に合っているか心配
目次
卒園アルバムの制作方法
代表的な卒園アルバム制作方法は次の4つです。
・切り貼り
・パソコン(所有ソフト使用)
・パソコン(業者ソフト使用)
・業者依頼
各方法を説明いたします。
切り貼り
プリント写真や装飾素材などをはさみやカッターで切り抜きし、台紙にノリやマスキングテープで貼り付けて原稿を制作する方法です。
パソコンがビジネスや生活に浸透する2000年前後までは、ご自身で原稿制作をする場合、全体の9割が切り貼り制作でした。
パソコン(所有ソフト使用)
ご自身で所有するパソコンソフトで制作し、PDFなどのデジタルデータで出力した後、それを完成原稿として業者に収める方法です。
一般的に普及しているWordやPowerpointから、プロ御用達のAdobe-イラストレーターやフォトショップなど、制作に使用されるソフトは多岐に渡ります。
最近ではWeb上で制作ができるオンライングラフィックツールの使用も多く見られます。
パソコン(業者ソフト使用)
アルバム制作契約業者が提供する「制作専用ソフト」を使用して制作を進める方法です。
あらかじめ固定された写真枠に写真を入れていくテンプレート制作、まったくの白紙に自由にレイアウトするフリー制作等に対応し、たのもしい制作支援ツールといえます。
業者依頼
提供されたページごとの写真を基に、業者専属デザイナーがゼロからデザインレイアウトを行います。
依頼主の作業は写真選定にほぼ限定されるため、大幅な制作負担の軽減を図ることができること、プロのクオリティを得られることが最大の特徴です。
卒園アルバム制作方法のメリット・デメリット
各制作方法の長所・短所を委員経験者の体験談と併せて紹介していきます。これをご自身の状況と照らし合わせることで、制作方法の選択を絞り込むことができると思います。
切り貼りのメリット・デメリット
・アナログ感ゆえに温かみがある
・パソコン操作等のスキルを必要としない
・多くの写真を掲載できる
・複数の制作者で共同制作ができる
・賑やかで楽しい雰囲気に仕上がる
・写真サイズに合わせて構成するため綿密な計画が必要となる
・切り抜きは失敗が許されない
・デジタル→プリント写真に現像へのコストがかかる
・見る人にとっては雑然とした見やすさに欠ける印象を持つ
・とにかく時間がかかる
切り貼り制作経験者の体験談
実際に切り貼りで卒園アルバム制作をされた、経験者のお話を紹介します。
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A様の体験談
難題だったのは、パソコン作業のように「自由にサイズ調整」ができないこと。
公平性を保ため園児全員を「同じサイズ」で掲載したいが、数名分が飛び抜けて大きく、見合う写真を改めて探すことに骨が折れました。
とにかく時間が掛かります。写真選定ではサイズ調整ができなことを念頭に、全体の構成イメージを頭の中に描きながら選択し、実際に、長い時間かけて丁寧に切り抜いた写真を台紙に載せていくと、思いのほかバランスが悪く代替え写真を探すはめになったりと、心が折れそうになることが何回もありました。
当初レイアウトを計画して実施する予定でしたが、計画と実際のイメージが大きくかけ離れることがわかりました。
結果として構成をあまり意識することなく、小さめの写真をできるだけ多く載せて賑やかさ勝負で制作しました。
「楽しそうな雰囲気だけど少し見にくい…」といった批評を数名の保護者より受け、切り貼り制作の難しさを痛感しました。
キッズドン!より一言
切り貼り卒園アルバム制作ジャンルの代表格と言えます。あえてこの時代にデジタル制作を外してアナログテイストを求める委員の方も少なくありません。
ですがそれを実現するには「膨大な時間」「非効率的な作業への心構え」が必要となります。
切り貼りを行う場合、まずはこの2点の条件が、この記事をご覧になられてるあなたの生活環境で生み出すことができるか、確認してみてください。
パソコン(所有ソフト使用)のメリット・デメリット
・使い慣れてるゆえに障壁がない
・写真を自由に拡大縮小できるので自由度が高い
・写真の加工機能があるので演出効果をだせる
・加工に失敗してもすぐにやり直しができる
・タイトルやキャプションを自由に挿入することができる
・WEBオンライン制作ツールを活用できる(Canvaなど)
・多量の写真を反映させると処理能力が低減しサクサクと動かなくなる
・白紙から構成するため案を生み出すのに苦労する
・ソフトによっては不本意に解像度が低減することがあり戻せない
・思い浮かぶイメージをPC上で実現するスキルがないため理想通りにならない
所有ソフト制作経験者の体験談
実際に所有してるソフトでパソコン制作をされた経験者のお話を紹介します。
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B様の体験談
普段から使用してるWordを使用し原稿制作を進めましたが、パソコンのスペックが低いため、一つ一つの処理に時間を要し作業は難航。
写真を事前に圧縮して反映することで多少の解消にはなりましたが、Wordの持つ機能を使いこなすこともできず、理想の原稿イメージに対して妥協したところが多かったのが事実です。
こうしたいああしたいと頭の中に完成形のイメージが広がるも、白紙の画面を前にすると手が動かない日々。
写真を配置して進めてみても今ひとつの状況が続き、レイアウトデザインの難しさを痛感しました。
結局凝った作りはせず、写真が整列している代わり映えのない構成で印刷となりました。
C様の体験談
制作にはWebオンラングラフィックツールの「Canva(キャンバ)を使用しました。シンプルで操作がわかりやすく、キッズドン!提供の背景画やフレームデザインの素材も使えたため初心者の私でもストレスなく進めることができました。ただ、保存容量に制限があるので、原稿管理に少してこずりました。
キッズドン!より一言
自分がイメージしたものを、納得いくまで作り込むことに適したパソコン制作。経験談にもあるように、昨今ではweb上で提供されてるグラフィックツールを使用しての製作も急増しています。
アプリで人物を切り抜きしそれをWordやwebソフトで使用する、アプリで装飾した画像をソフトで使用するなど、創作性にも幅が広がります。
パソコン(業者ソフト使用)のメリット・デメリット
・サポート完備
・テンプレートがあるため写真配置に迷わない
・完成した原稿はそのまま入校できる
・複数名で原稿制作を共有できる
・アルバム制作専用ソフトのため操作方法が簡単
・挿絵や文字体が用意されている)
・掲載写真点数が制御される
・所有パソコンOSでの動作保証なし
・好みのテンプレートがない
・このみのデザイン素材がない
・制約があり自由度が低い
・パソコンスペックよっては処理がもたつく
・写真加工の機能が少ない
業者ソフト制作経験者の体験談
実際に所有してるソフトでパソコン制作をされた経験者のお話を紹介します。
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D様の体験談
使用勝手としては少し使いづらかったです。テンプレートを使用した制作を選ぶも写真掲載点数が決まってることから、理想の枚数にはならないことがまず致命的。
写真2点や3点を予めアプリでコラージュしてものを1枠に入れるなど結局手間が掛かり、完成した原稿も無理やり感に溢れていました。
E様の体験談
委員全員が業者提供のソフトを試みたのですが、デザインの好みや使用する写真点数が担当委員によって異なり、一部の担当は使用を断念して自分のパソコンソフトで制作しました。
機能においても「複数写真をグループ化」「特定写真を選択できなくするロック」「レイヤー」などがない事により制作していてもストレスだったのが正直なところです。
F様の体験談
私たちはそれほどクオリティに拘らなかったので、業者提供のソフトで問題ありませんでした。
写真点数の制限やデザインについても「卒園アルバム制作とはそういうものなんだ」というレベルで入ったので、特段気にはなりませんでした。
G様の体験談
画像検索で「制作ソフトを使用した作品例」に触れ、こんな素敵でかわいらしいアルバムにしたいな〜と当初は思いを募らせました。
業者提供の操作マニュアル片手にアルバム制作に挑みましたが、憧れのデザインにするには相当の労力と時間、そしてセンスが必要とわかり、時間の無い私にはそこまでのレベルをつくることができませんでした。何か簡単にハイレベルの原稿が出来上がるかのように錯覚しますが、もっと想像力を膨らませて現実を見るべきだったと反省しています。
キッズドン!より一言
「簡単につくれる!」「豊富なテンプレートと素材集」「チーム共有の制作ができる」など各卒園アルバム業者は所有の制作ソフトの利点を掲げます。
テンプレートや挿絵等の素材は制作第一歩の手がかりとなり、ゼロから思案する制作方法と比較すれば、産みの苦しみというストレスを大きく軽減させます。
ですが、この制作ソフトのみで高いクオリティを導くには限界があります。できることは限られてると割り切り、ソフト内の仕様で完成させるか、別のソフトで制作したパーツや原稿を業者ソフトで完結させるといった方法で理想を追求するかのいずれかとなるでしょう。
業者依頼のメリット・デメリット
・大幅な作業負担軽減
・プロ仕様の高いクオリティ
・出来栄えの評価を委員が直接受けることがない
・保護者へアルバム制作の同意を取りやすい
・制作料がかかる
・デザインに注文をつけることができない
・デザインに関する修正ができない
・自己のオリジナリティを表現できない
業者依頼経験者の体験談
実際に業者依頼で制作をされた経験者のお話を紹介します。
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H様の体験談
卒園アルバム委員全員が平日仕事のため、制作に時間を割くことが難しいことから、業者依頼にしました。
当初自分たちも制作に携わりたいという気持ちもありましたが、納期までの制作工程を書き出し、たずさわれる時間を冷静に見ると、とても終わらすことができないという結論に。
結果として卒園生も保護者もとても喜んでいただけるアルバムが完成し、業者おまかせに間違いはなかったと確信しています。
I様の体験談
上の姉の時にアルバム委員を経験し、その時は業者提供ソフトで制作をしました。
膨大な写真から必要枚数を選定するだけでも途方の無い時間が経過し、その後実際の制作では操作に四苦八苦し、楽しかった記憶はほぼありませんでした。
今回2回目の委員となり、他の委員に私の作業経験談を話し、迷わず業者依頼の制作方法を選択。
多少の予算アップとなりましたが、保護者にも「長期激務の実態」を理解していただき、プロの手による素晴らしいアルバムが完成しました。
J様の体験談
歴代の卒園アルバムは伝統のように切り貼り制作で統一されてきました。園寄贈のアルバムを過去数年見たのですが、正直「作り手の自己満足」の色が強く、制作方法や方針を変更することは出来ないかと園に相談したところ、あっさりOK。
私たち委員は皆時間がなく、でも伝統継承を越える品質をつくらなければならぬプレッシャーもありプロのデザイナーに制作を依頼しました。
アルバムをご覧になった皆さん一同感動されており、おまかせして良かったと心から思いました。
キッズドン!より一言
予算都合もありますが、委員や先生の作業負担を大幅に軽減するなら、業者依頼の一択です。
委員の心情としては「委員に専任されたのだから一生懸命制作に携わらなければ」「少しは自分たちでも制作に携わりたい」といった葛藤もあるでしょう。
ですが、卒園アルバム制作の最も大切な作業は、実際の制作以前の「写真選定」と「ページ構成」に他ならず、この肝となる作業は委員の手によるものです。
料理もどんなにシェフの腕が良くとも、材料がよくなければ素晴らしい味にはなりません。
各制作方法のデメリット解決法一例
ここからは各コースのデメリットを解決する方法をご案内します。
解決の決定打とまではいきませんが、思いを寄せていたコースを断念する前に一度試してみてははいかがでしょうか。
切り貼りの問題解決案
・人物のシルエットに沿った切り抜きの数を減らし、写真そのもの(長方形)を掲載するレイアウトにする
切り抜きでのネックは「時間を要す」ことと「作業工数の多さ」にあります。
これを減少させ、かつシンプルな構成で写真を引き立てるというコンセプトに置き換えることにより、見る方を魅了するページになるでしょう。
所有ソフト制作の問題解決案
・写真の加工を最小限に留め、写真そのもの(長方形)や丸型のシンプルな形で理路整然にレイアウト
写真点数が少なければ、パソコンの処理能力低下も軽減され、ストレスなく作業ができるでしょう。
写真点数は少なければ少ないほど、そのページのインパクトは強くなります。その利点を利用し少ない点数での制作にトライされてはいかがでしょうか。
業者ソフト制作の問題解決案
・こだわりを捨ててできる限りテンプレートを使用
・業者提供ソフトでの制作を中断し、自分のパソコンソフトで完成原稿を制作
・重要なページのレイアウトデザインのみ外注する
テンプレート使用は時短につながりますが、デザインの理想が叶えにくくなります。
デザインを優先するのであれば、ご自身のパソコンソフトで原稿を制作し、そこから書き出したデータを業者提供のソフトにレイアウトして入校する方法も一考です。
またページ単位でアルバム原稿の制作を外部デザイナーや弊社キッズドン!などに外部委託し、完成原稿データを業者提供のソフトにレイアウトするのも良いでしょう。
業者依頼制作の問題解決案
・外部デザイン業者にオーダーメイド制作を依頼する
業者依頼でネックとなるのは「デザインレイアウト指定不可」の点です。
業者に問い合わせを行い「多少なりともレイアウトのリクエスト」を受けるオプションがないかを確認し、改めて見積依頼を行うことをお勧めします。
完全にオーダーメイドでの制作を理想とされてるのであれば、その業者、または外部のデザイン請負業者に相談となります。
制作方法を決める上で大切なこと
それはメンバー個々が制作に費やせる時間と得意な分野の見極めです。
時間が取れないにもかかわらず、卒園式前納品で切り貼り作業をこだわって制作するのは、かなりハードルの高い行為です。
また、仮に委員全員が統一して「パソコン(所有ソフト)制作」として、メンバー中に「パソコン苦手」の方がいたとすれば、その方は制作完了まで苦行の日々を送らなければなりません。
これらの解決として、自分自身がアルバム制作を完了させる期日まで、果たしてどの位の時間を割くことができるのかを書き出し、冷静にどのコースで制作できるかを把握する事が一番重要と言えます。
また、複数のメンバーでの制作の場合、決して統一の制作方法ではなく、個々のメンバーに合わせた最良の方法を選択し、ストレス無く事を進める環境を作ることも大切と言えます。
予算都合もありますが、卒園アルバムをつくることは想像以上にハードワークです。いかに楽しく充実感を得ながら進行させるかが鍵となります。
制作方法を途中で変更することも想定
強い意志をもって制作の臨んでも、予期せぬ環境変化や事情によって、制作が思うように進まなくなる事は少なくありません。
このような状況となった際、制作方法の変更を検討することも視野に入れておくと良いでしょう。
契約したアルバム制作会社が、期中における制作変更が可能かの確認を、契約前にとっておくと安心です。
おわりに
今回はいくつかあるアルバム制作方法のメリット・デメリットをご案内しました。
制作の要となるのは、繰り返しになりますが「時間」です。
どんなに高い夢や理想を掲げ、強い気持ちで臨んでも、時間の都合によって進行が滞りがちとなり、心身ともに疲労困憊(ひろうこんぱい)となるケースをいくつも見てきています。
制作原稿のクオリティよりも、自分の持てる時間内で楽しくアルバム制作を進めることが大切であることを念頭におかれ、今一度制作方法を検討されてはいかがでしょうか。
今回も最後までご覧いただきありがとうございます。それでは、また。
キッズドン! 代表 宗川 玲子(そうかわ れいこ)
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