卒園アルバムのつくりかた
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2022.5.7
手作り卒園アルバム「ポップアップの仕掛け」をつけてオリジナリティアップ!
卒園アルバムを手作りする楽しさの一つに 「仕掛けを作る」 があります。
ページをめくると起き上がる「運動会での組体操」の写真、矢印のレバーを引くと左右に動く「発表会の合唱風景」、写真をめくると「中から別の写真が立ち上がる」…など、そんな仕掛けがあったら想像しただけでも楽しくなりますね。
そこで今回は「写真をめくると別の写真が立ち上がる」ポップアップ仕掛けを作ってみたいと思います。
普通のアルバム作りや、切り貼りするより、少し手間がかかりますが、その分、こどもたちから歓声があがる補償つきです。
ぜひチャレンジしてみてください。
- ポップアップを作りたい
- 仕掛けをつけたいけど何だか難しそう
- 写真のサイズでできるできないってある?
- 簡単につくれる仕掛けが知りたい
目次
こんにちは、キッズドン!の宗川 玲子です。
今回は「仕掛けアルバム」の制作を紹介します。
幼い頃に買ってもらった 「飛び出す絵本」 を初めて見た時の感動を今でも覚えています。
そしてその絵本や、仕掛けが施された書籍はいまだに強い人気があり、特にディズニー系や恐竜系は高額ながら飛ぶように売れていると聞きます。
この「仕掛け」を卒園アルバムに用いれば、親も子も楽しめるオリジナリティ(個性的)溢れる素晴らしい記念品となるでしょう。
しかし簡単に踏み込めない問題があります。それは…
という漠然とした不安…。
確かに、写真をそのまま貼り付けたり、切り貼り制作と比較すると「手間と時間」はかかります。
ですが、簡単な事前の準備を整えれば、さほど時間を浪費せず、テクニックも必要なく作ることができるものです。
今回は、数ある仕掛けの中でも「誰でも簡単にできて驚きもある」ものを紹介したいと思います。
写真をめくると別の写真が立ち上がる仕掛け作り
今回選んだ仕掛けは、上の図のように、ページに接着されてる四角の写真をめくると、別の写真が中から立ち上がるという仕掛けです。
仕掛けを作る上で大切なのが 「コンセプト作り」 と言われています。
ちなみに今回のコンセプトはこんな風に思案しました。
このコンセプトを実現するための手順を見ていきましょう。
使用するアイテム
今回使用する素材と文房具類は下記の通りです。
素材アイテム
- サイズ調整された必要な写真
- 画用紙(白ともう一色)
文房具アイテム
- のり
- カッター
- カッティングマット
- マイクロファイバークロス
- 角丸コーナーカッター(必要に応じ)
- 定規
準備
制作の前に行う準備について案内します。
画用紙購入
画用紙の使用用途は次の通りです。
- 白の画用紙 → アルバムページと見開き写真のジョイント部に使用
- もう一色の画用紙 → 立ち上がる仕掛けパーツとして使用
ちなみに上では「白ともう一色」としていますが、これはお好みでかまいません。
アルバムとなるページのベースカラーや、立ち上がる写真のイメージカラーにあわせてお選びください。
写真のサイズ調整
写真はパソコンやスマホに保存されてるデータを、 あらかじめ計画したサイズに合うようトリミングとサイズ変更し、プリント処理をして使用 することを前提としています。
パソコン上で加工した各々のデータを「A4サイズ」のファイルに集約してプリントを行い、そのプリントから個々の写真を切り離すという手順を踏んでいます。
写真の加工方法や、プリント発注方法など、この詳しい手順につきましては、下のブログをご参照ください。
尚、今回は下のメッセージカード(150mm×150mm)に仕掛けをつけることを想定しています。
メッセージカードは下記ブログでも紹介していますので、よろしければご覧ください。
その寸法に対して次のようなサイズを事前に設定しました。
立ち上がり写真はこの時点で「切り抜きのデザイン」を行ってますが、裏面用写真を2点用意して、プリント後に切り抜く方法でも構いません。
このようにトリミングとサイズ設定をしたデータをA4ファイルに集約し、プリント発注を行います。
制作
プリントされた写真のカッティングから行います。定規、カッター、はさみをご用意ください。
写真のカット
3枚の写真をそれぞれカットします。
写真プリント(特にオンライン発注でのプロフォトペーパー仕様)は厚紙を使用しているため、想像以上にカッティングに負荷がかかります。
これにより「直線」は定規を充てて一気に「カッター」でカットし「曲線」がある場合は「はさみ」を使用するのが良いでしょう。
台座と仕掛けのカット
仕掛け写真とアルバムページを接続する「台座」と「立ち上がるための仕掛けパーツ」を作ります。
台座
この台座に「めくる写真の表と裏」を貼り付ける形となります。
つまり 「表写真と裏写真で台座をサンドイッチする」 イメージです。
台座部が写真からはみ出て見えるのは避けたいので、写真の縦幅横幅よりそれぞれ数ミリ減らした寸法で作ると良いでしょう。
起き上がり仕掛けパーツ
なにやらたいそうなネーミングですが、要は 4辺ある正方形キューブ を作るだけです。
ここのサイズは「裏写真と起き上がり写真の距離感」や「上から見た時の印象」などから検討します。
ちなみにパーツの幅が広ければ広いほど、写真をめくった際に「自立度(手で支えなくとも固定される)」が強化されます。
反面、裏写真と立ち上がる写真が離れることとなり、不自然さが出ることもあります。
設計の段階で試行錯誤を行い、ベストな落とし所を見つけていただければと思います。
下の写真は、用意した素材を並べたものになります。
台座に写真を接着
先に解説の通り、表写真と裏写真で台座をサンドイッチするように「のり」で接着します。
できればエッジの仕上げをしましょう
のり付けした後に、表写真と裏写真の微妙な段差(どちらかの辺が少しだけ大きい、または小さい)をカッターやはさみでカットし、そろえることできれいな仕上がりとなります。
ちなみに台座の接着部分は内側に折り込む方向になります。
仕掛けパーツに写真を接着
裏写真の中央底辺部と、立ち上がり写真の中央底辺部に対して「仕掛けパーツ」をのり付けします。
この時重要なのが、
という点です。仕掛けパーツは最終的に「アルバムページ」に接着されます。
この時写真2点のいずれかがパーツの底辺とそろっていないと「うまく接着できない」「写真が浮き上がる」などの支障が生まれます。
テーブルに3つのパーツを立てながら貼るのが間違いないでしょう。
アルバム台紙に貼り付けて完成
台紙ののりしろ部分と、仕掛けパーツの底辺部分に「のり」をつけて、アルバム台紙に貼り付けます。
何回か開閉を繰り返し、写真の上からのり付け部を押して接着を強固にします。
さらにアルバム(ここではメッセージカード)を閉じて、全体がなじむようにすると良いでしょう。
この後、その他の計画(周囲に写真を貼る、文字を書く、装飾を施すなど)を進めて、完成となります。
下の図は、表紙をめくって仕掛けが立ち上がるまでの流れになります。
制作、お疲れさまでした。
おわりに
今回は手作り卒園アルバムにつける、簡単な「ポップアップの仕掛け」を紹介しました。
事前に写真サイズを計画に基づいて調整する、仕掛けを作る行為の一手間など、普通のアルバム制作より時間がかかる企画ですが、これを受け取る園児はまちがいなくサプライズに喜ぶはずです。
どんなシーンにするか、どんな写真をポップアップさせるか、いくつ仕掛けをつくるか、双方の関連性は…などコンセプト作りをぜひ楽しんでください。
次回はアルバムのページをめくると、センターに大型写真が立ち上がる仕掛けを紹介する予定です。
どうぞ仕掛けを用いて、その園児だけの特別な卒園アルバムをおつくりください。
今回も最後までご覧いただきありがとうございます。それでは、また。
キッズドン! 代表 宗川 玲子(そうかわ れいこ)
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