卒園アルバムのつくりかた
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2021.9.7
卒園アルバムは「複数ページ横断制作」がおすすめです
今日は、パソコンを使用し、ご自身で完成原稿を制作する場合にて、効率良く進める方法の一つをご紹介します。
こんにちは、卒園アルバム制作メーカーキッズドン!の宗川 玲子(そうかわ れいこ)です。
日頃からグラフィックデザインツールを使用してる方なら「独自の制作スタイル」が確立されていると思います。反対に、
・アルバム制作を機にパソコン制作に挑戦
・以前少しだけ経験がある、
・他に術が無いから向き合うしか無い
といった境遇の方は、そもそもソフトの操作方法取得だけで手いっぱいとなり、作業効率化までは考えが及ばない傾向にあります。が、効率化を意識せず作業を継続していくと、いずれ壁にぶつかることとなります。例えば、
・時間ばかり過ぎて一行に作業が進展しない
・理想通りのテイストにならない
・最初の一歩でギブアップ
・2ページ制作だけで辟易
など、制作自体が鬱陶しく感じるようになってしまいます。
そのような状況に陥り、どうにも上手くいかないと嘆かれてる方は、ぜひこの方法を一度試してみてください。
・紹介は制作進行手順に関する内容であり、制作ソフトに関する操作方法の手引きではありません。
目次
はじめに
皆さんは卒園アルバム制作にどのようなソフトを使用されていますか?
マイクロソフトWordやPowerPoint、またはAdobeイラストレーターやフォトショップ、あるいはkidsDon!がお勧めしているWebフリーソフトウエアのCanva(キャンバ)などなど、挙げれば切りがありませんね。
いずれのソフトであっても、デザインを進めていく上で、これから紹介する「ほぼどのソフトにも共通する進行方式」を知ってるのと知らないのでは、作業労力やメンタルの点でも大きな差が生じると思います。
複数ページ横断進行法
紹介する方法は「複数ページ横断進行法」です。結論からお話すると「複数ページを各制作カテゴリーごとに横断しなが進める方法」となります。下記の図をご覧ください。作業カテゴリーは
・写真展開
・ラフ配置
・写真加工
・写真レイアウト
・テキストデータ表記
・微調整
から構成されています。これを各ページごとにカテゴリーごとに進行させて行きます。
何ページまとめてがベスト?
この方法でお勧めのページ数は「6ページ」です。理由の一例として下記の内容が挙げられます。
この制作方法の狙い
それは「達成」と「リフレッシュ」になります。
制作は険しい道のり
白紙の状態からスタートし、数々のデザインレイアウトを経て完成に至るまでの間、制作に対する楽しさや喜びがある反面、様々な苦労や紆余曲折、挫折や葛藤もあり、それこそ険しい道のりとなるのが通例です。
このデザイン工程をスタートからゴールまでを一気に目指そうとすると、場合によっては息切れを起こし、辟易してしまう事は珍しくありません。
また、制作工程を「完走」した後、次に待ち受ける「他のページ制作」に対して「また大変な作業を繰り返すのか…」といった感情がモチベーションを低下させます。
達成しやすいゴールを設定
そこで、デザイン工程をカテゴリー分けし、各工程の短いスパンごとにゴール設定をする事で、目標達成をしやすくするのが、この進行方法です。
デザインは多くの「決定」を下しながら進行させる白ものです。
大きさ、細かい位置、形状、そしてデザインそのもの…納得と妥協を繰り返し進めていきますが、制作時点では「これでよし」または「他にもデザインの仕様はあると思うが、現状はこれでいいだろう」といった、なんらかの承認を自らに与えて、制作をゴールに導きます。
リフレッシュのメリット
ですが、この制作内容から一度離れ、リフレッシュした視点で再度見てみると、更に優れたデザインを思いついたり、反対に「自分にこれでいいと言い聞かせたけどやはりボツにしよう」といった発展のための決断が出来ることがあります。
飽き防止にもつながる
この「リフレッシュ」には「飽き防止」の狙いも含まれます。1つの事を長期で進めるとどうしても「飽き」が生じてきます。制作してるページに対し、常に「ワクワク感」を持ち、高い士気を継続して望む事は難しい事です。
カテゴリー分けでの複数のページ制作を進める事により「飽きる手前」で作業が完結し、ベストコンディションで全ページに望むことができます。マラソンや登山のようにペース配分を行い、小さなゴールを達成させ、冷静な視点で制作内容を判断する仕掛けこそが、この方法の狙いです。
各制作カテゴリーについて
繰り返しになりますが、下記の作業を通しで行うのでは無く、1カテゴリーが終了したら、次のページの同カテゴリーを行うといった進行を今回は推奨しています。
キャンバスを準備
指定の用紙サイズに合わせた原稿のベースを用意します。下の図には「背景画」が敷かれてますが、白紙状態でも良いでしょう。
写真をランダムに配置
全写真をソフトのキャンバス上に並べます。この時点では単純に整列させて、デザインを組む事はしません。
モニターを上下左右にスクロールせずにまとめて見える状態が理想です。ここで全体の写真を眺め「特性」を掴みます。
特性抽出
特性とは「その写真をどのように加工できるかの見極め」であり、その特性ごとにセグメント(分類分け)を行う作業を「抽出」と呼んでいます。特性の例として下記のものがあります。
・丸でトリミングできる
・横長でトリミングできる
・切抜きに使える
・同類の写真によるコラージュ
・集合写真
これらを特性ごとに分類します。(抽出にあたります)すると、独立していた写真が分類ごとの固まりとなって整理され、レイアウトの構想が浮かびやすくなります。
この段階でもしトリミング(またはマスクと表現)が容易に出来るようであれば、その施工を行います。施工後、不自然さがあった場合は、元に戻す等の判断を行います。
ラフ配置
1点1点の写真を決め打ちして配置するのでは無く、特性抽出した写真を原稿上に「ラフ」に配置していきます。
ここが最も重要なパートです。配置は下記のポイントを考慮しながら、写真サイズを変化させて行います。
・大胆に配置
・集合写真は大きく
・集合「特大」として、それ以外の写真を「大」「中」「小」を意識してメリハリを付ける
・天地左右に余白を設ける
・写真と写真の重なりは必要最低限に留める
・写真間の余白をほぼ圴一にする
・写真同士の縦ラインと横ラインを揃える事を意識
などになります。サイズを変更しながらレイアウトを行いますが、全写真が理想通りに1発で配置できるのは、ごくごくまれな事です。
どうしても「2枚は入らない」「無駄な空間が生じる」など不都合が生じることが当たり前ですので、上記のポイントを押さえながら、何度も配置を繰り返します。
レイアウト確定
各ページのラフ配置が確定したら各写真の領域を図面化します。四角ツールや角丸四角ツール、丸ツールで写真の上からライン採りを「出来るだけ正確」に行います。
写真加工
この時「レイアウト確定」の工程までで保存してあるファイルをコピーし、コピー側の写真で作業すると後の作業がスムーズになります。
写真加工は各写真をデザイン加工する工程です。角丸四角にシェイプする、写真にフチ(枠やフレームとも呼びます)をつける、丸にシェイプするなどがそれに当たります。この加工は各アプリケーション(ソフト)によって異なることから詳細の解説は割愛いたします。
写真レイアウト
「レイアウト確定」で図面化したラインに沿って別ファイルで「写真加工」した写真をコピーペーストで配置します。写真のレイアウトデザインがこれで完工した形になります。
タイトル・テキストデータ表記
文字情報を掲載します。メインタイトル、キャプション、吹き出しなど、文字情報を載せる事により、原稿全体に締まりが生まれます。
またポップ風なフォントを使用すればユニーク性が生まれ、少々堅い雰囲気の原稿でも柔らかさを出すことが出来ます。
微調整
各写真のサイズや、写真同士の位置関係など、調整を行い全ページを完成させます。
おわりに
今回は複数のページを「制作カテゴリー」に分類し、そのカテゴリーごとに制作を横断する方法を紹介しました。
この方法の根底にあるのは「いつでもワクワクしながら楽しく制作するには」という想いです。
日頃からデザインソフトを扱っている方であれば、自分なりの「制作方法論」が確立されてると思いますが、卒園アルバム制作を機に「初挑戦」となった場合、どうしても手探りで進めていくしかありません。
ですが卒園アルバム制作の時間は、非常に限られています。いかに「納得いくページを短期間で作り上げるか」が現実的な課題となります。そんな時、この「複数ページ横断進行法」を一度お試しになられてはいかがでしょうか。
今回も最後までご覧いただきありがとうございます。それでは、また。
キッズドン! 代表 宗川 玲子(そうかわ れいこ)
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