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2021.9.9

卒園アルバム委員をはじめて経験するあなたにお伝えしたいこと5つ

卒園アルバム委員をはじめて経験するあなたにお伝えしたいこと5つ-タイトル

こんんちは、卒園アルバム制作メーカー:キッズドン!の宗川 玲子(そうかわれいこ)です。

はじめて卒園アルバム制作に携わる方の心配ごとの一つに「委員同志の意見の相違」があります。

この意見の相違が多ければ多いほど委員間の溝は深まり、卒園アルバム制作は円滑に進まなくなる傾向が強くなります。

今回はこの委員間に起こるいくつかの問題点をテーマに、事例と解決策を見出してみたいと思います。

今回のテーマ:問題を未然に防ぐために、委員発足時の「取り決め」を明確にしましょう
この記事はこんな問いにお答えします
・委員の対人関係で起こる摩擦は?
・円滑に作業を進める方法
・問題が起きた後の対処方法

結論

結論として、個々の委員が「制作に費やせる時間管理」を行った上で「自分にふさわしい制作方法」で卒園アルバムをつくる方針にすることが、問題勃発を最小限に抑える手段となります。

そして個々が担当した制作に対して「否定的意見や評価」の進言を認めないようにし、肯定的意見の基での微調整程度の意見は可能とするといった取り決めを行うのです。

この結論の内容に至る理由を挙げていきす。

問題はどのようなことから発生するか

まず「問題」は何が原因で発生するのでしょうか?
この原因は幾つかのジャンルに分けることができます。

原因その1:個々の得意不得意が衝突する

・時間に余裕のある方:全くない方
・卒アル委員を経験した方:してない方
・デザインができる方:苦手な方
・パソコン操作にたけてる方:アナログ感覚な方
・写真を趣味としてる方:興味ない方
・人間関係構築に前向きな方:後ろ向きな方
・手先が器用な方:不器用な方
・コツコツ単調作業向きの方:飽きっぽい方
・今すぐやる派の方:後回し派の方

複数の委員の間では、上のような相違があります。

そして「できない-得意ではない」側が「できる-得意」側に合わせようとする時、できない側に強いストレスが生まれ、その後の制作に支障が生まれて円滑な進行の妨げになることがあるのです。

ここでお客様の体験談を2つの事例でご紹介します。下のボタンの「+(プラスマーク)」をタップするとご覧いただけます。

体験談1を見る

委員のリーダーは卒アル制作経験者でしかも手先が器用。リーダーの鶴のひと声によって「全ページ切り貼り制作」で行うことになりました。

リーダーは「切り貼りは温かみがあり、園児のために精魂かけて作り上げたというメッセージにもなる」などのコンセプトを次々に掲げて、他の委員が意見を挙げられない雰囲気を作ります。

やや高圧的な進め方に納得いかない6人いる委員の内の一人が「平日フルタイムワークで切り貼りに費やす時間が現実取れない。また、不器用なので上手作れるか不安なので、パソコンを使用しての制作ではだめか?」と進言。

これにリーダーは「1年近く時間があり、少しづつ進めればできると思う」「デジタルの雰囲気は絶対避けたい」と拒みます。

いたしかたなく切り貼り制作で事を進めましたが、各々の原稿が出来上がるたびにリーダーから「写真変更」「パーツの差し替え」「文字の追加挿入」などを遠慮なく意見され、年を越えるころ2名の委員が辞退を申し出る状況に。

再度制作方法を話し合い、強行的に個々の得意分野を活かした制作方法に変更してなんとか納期までに完工しました。

体験談2を見る

8名中6名は「ど」がつくほほどのアナログ人間。残る2名は反対にITに詳しく最先端気質という奇遇なメンバー構成でアルバム委員は発足しました。

写真収集の話の際に「googleフォトのクラウドストレージにコンプレスしないでアップし、フェイスグルーピングで園児数をカウントし、結果をダウンロード。

その画像をイメージリサイザーで300dpi解像度で横幅2000ピクセル以内にリサイズし、Canvaにアップして制作しよう」…とアナログ体質の私たちには、いったい何を話してるのか全くもって意味不明。

委員の一人から「専門用語が乱立していますが私たちに分かるようにお話しいただけますか」と進言が出たことを機会に、ページ担当制となり、担当者は自分の得意とする手法でアルバム制作を進めることになりました。

体験談の共通点は「ある委員の得意な手法に、それが得意でない委員を無理に巻き込む事態が亀裂を生じさせる」ということです。

ここで提案する解決策は下記の通りです。

問題の解決案

・目標の制作完了時期までに費やせる「制作時間」を書き出す(※1)

・上の「制作時間」内で自分の得意な制作方法で消化ができるか見立てをする

・得意な制作方法での入校(※2)がアルバム制作会社で受け付け可能か確認

・評価や意見進言のルールを策定する

補足:※1-費やせる制作時間

個々の委員が、日々の生活を送る中で、どの程度アルバム制作に時間を割くことができるかを想定します。

実際に書き出して見ると思いの他時間にゆとりが無いことが露呈します。

仮に全く時間が取れないと嘆く委員が、相当な時間を要す「切り貼り制作」を想定するのは無謀の域と言えます。

この場合担当したページの一部を切り貼り制作、残りのページを業者依頼や業者提供ソフトのテンプレートを使用、または他の委員によるリカバリー依頼を検討する等が現実的と言えます。

補足:※2-入校とは

完成した原稿を印刷に回す作業を示します。入校方法は業者によって異なりますが、一般的に下記の方法があります。委員ごとに制作方法が異なる場合、その異なる入校を業者が許可してるかを確認しておく必要があります。

  • パソコンで制作した原稿をPDFやJPGなどのデジタルデータで業者に送付
  • 原稿デジタルデータを「業者提供ソフト」に配置→確定して入校
  • 業者提供ソフトで作成の場合は「確定→入校ボタン」で入校
  • 切り貼り原稿をそのまま業者に送付(入校)
  • 切り貼り原稿を委員でスキャンしデジタルデータで入校

原因その2:アルバム本体に関わる内容で衝突する

  • ページ数
  • 納期
  • ページ構成

詳しく見ていきましょう

ページ構成

コンパクトな8ページ仕様、全ての行事をくまなく盛り込んだ48ページ仕様…など「ページ構成」はアルバムの設計図ともいえ、この構想は「旅行計画」を練るような楽しさに似ています。

そして夢の構想に立ちはだかるのが予算という現実。

一般的にページ数が多ければ多いほど高額となり、限られた予算の範囲でページ数を決め、どこまで理想を反映させることが出来るかに悩みます。

このページ数を巡ってのトラブルは、下記の体験談を引用して紹介します。

体験談を見る
4人の委員で意見が分裂

4人のうち私を含む1名は、写真点数を少なめにしシンプルな体裁で12ページ程度の製本を提案しました。

これに対し残る2名は猛反発。全てのページにくまなく年長園児全員を公平に入れ、全ての行事を掲載したいため12ページでは全く足りないという言い分です。

さらに、私たちは「12ページのコンパクト使用」でも保存性を考慮してハードカバータイプを希望しましたが、多ページ派は一歩も引かず。予算5,000円で50ページ近いボリュームは完全予算オーバーを示唆するも「だったらハードカバーでなくペラペラのパンフレットみたいな仕様もいい」と言う始末。

結局私たちが折れて50ページ仕様で進めましたが、制作人員が足りず、秋から2名委員を増員していただき、さらに業者に一部の原稿を制作依頼するなどし、散々な状態でアルバムを完成させました。

この体験談のように体裁を取るかページ数を取るか、は必ず湧き上がる問題です。

委員全員の思想が一致することは珍しく、多数決や自主的に思想を断念するなどして落とし所を見出すしか手はありません。

予算ありきで穏便にことを運ぶ方法として次の項目が挙げられます。

  • ど委員でページ構成を具体的に検討する前に、保護者全員+先生に「少数ページハードカバー」か「多量ページ薄紙」のどちらが良いと思うかのアンケートを募り、その結果で多い方を選択。(多い場合委員増員も検討)
  • 前年や過去の慣例を参照し、同等のページ数にする(慣例は反論を防御できる)

一点大切なことは多量ページは制作に時間を要すため、人員増や納期の影響もある旨を踏まえ、制作シミュレーションを組む必要があります。

それを用意した上での議論としなければ、夢を描いただけで四苦八苦に終わる可能性があり、それは避けなければなりません。

納期

おおまかに言うならば「卒園式に渡す」か「卒園式後に渡す」かになります。それぞれの特徴を挙げてみます。

卒園式に渡す
  • 掲載できる行事は1月下旬まで
  • 確実にアルバムを園児に渡すことができる
  • 委員は2月下旬に責務から解放される
卒園式後に渡す
  • 掲載できる行事は3月下旬まで
  • アルバムをなんらかの形で個々に渡さなければならない
  • 卒園式をアルバムに残すことができる
  • 委員は卒園後も委員の責務を背負う必要がある

早く渡してさっぱりしたいか、初のフォーマルの場である卒園式を入れて感動のフィナーレをアルバムに残すか…悩ましい検討事項であり、私たち卒園アルバム制作メーカーキッズドン!にも「どちらがいいと思いますか?」と頻繁に相談を受けます。

提案:卒園式まで掲載し、その後できる限り早い段階で完成させる

これが私たちの提案です。理由として

  • 1月から3月までは写真に収めたい園ならではの行事が多い
  • 卒園-就学準備とアルバム完成へのピーク時期が重なるゆえの支障
  • 卒園式は掲載するべき行事
  • 卒園後はモチベーションが極端に低下するため、早い段階で終了とする
  • 早い時期であれば園にアルバムを取りに来ていただく計画が組みやすい

などが挙げられます。

卒園アルバムを運ぶデリバリースタッフ

ページ構成

白紙のノートとペン

ページ構成は、どの行事をどのページに掲載するかを思案する作業。

1-2ページは卒園生一同を紹介して3-4ページは春の遠足と食育を掲載し…
といった形で委員で提案を出し合い行事配分を行います。

中には1ページ目から暗礁に乗り上げることも…下は体験談です。

体験談を見る

オープニングとなる1-2ページは「やっぱり卒園生一同紹介だよね」と委員同士で意見が一致したものの、1人の意見から事が迷走し始めました。

その意見とは「この紹介ページに赤ちゃんと年長の写真を対比で載せて、さらに園児へのアンケートと親からのメッセージを載せない?」というもの。

良い提案とは思いつつも、それだけの要素を掲載すると2ページ分では全く足りず、ざっと測ってみても4ページは必要。

予算の都合で8ページ仕様のため、ただでさえカットせざるをえない行事が複数あるのに、提案された構成は現実的でないと異論を述べました。

ですが提案者は一歩も引かず「ハードカバーをやめてページ数を増やそう」「保護者に追加予算交渉して16ページにしよう」など、今までの準備を根底からひっくり返す発言が飛び出す始末。

リーダーが提案者を説得し、提案を簡素化した内容でA4の1枚用紙×4枚で印刷し、それを当初案の8ページアルバムにははさんで渡すこととしました。

提案:ページ構成は妥協の連続

ページ構成は、あれも載せたいこれも載せたいという夢に描いた理想を全て書き出し、そこから引き算してゆく作業と言えます。

避けたいのはページ数不足による「詰め込み掲載」です。

1ページに30枚や50枚といった多量写真掲載に転ずるのは自己満足に過ぎません。多量掲載のページを見た園児や保護者は「見にくい」「表情がわからない」などと、苦心して制作した制作者への評価をよそに、不評が多いのが事実です。

何を伝えたいのかを重んじ、シンプルな訴求を心がけながらページ構成をすることをお勧めします。ページ構成に関する他の記事がございます。併せてご覧ください。

卒園アルバムデザインサンプル

まとめ

今日は「卒園アルバム委員をはじめて経験するあなたにお伝えしたいこと5つ」をお届けしました。

卒園アルバム制作は、できれば平和的に楽しく作業を進めるのが理想です。そこで生まれる心の軽さや、楽しさの高揚がクリエィティブに反映し、感動のアルバムページを生み出すと思うのです。

ですが普段わかり合ってる仲の良いママ友でも意見が対立することもあります。

事前に起こりうる問題点を列記し、内容を共有して「第一回のミーティング」に臨むだけでも、流れは良い方向へと向かいます。

最も大切なのは「個々が持てる時間とスキルを重んじる」ことです。

そして様々な妥協は当然のことと心得て現実的な意見や提案を許容し、委員全員で目標(完成)に向かい、全員で作り上げたアルバムを卒園生に渡す瞬間をイメージして、プロジェクトを成功に導いてください。

今回も最後までご覧いただきありがとうございます。それでは、また。

卒園アルバムキッズドン!代表-宗川 玲子
キッズドン! 代表 宗川 玲子(そうかわ れいこ)

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