はじめての卒園アルバム
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2021.9.7
卒園アルバム委員のリーダーを応援します
保護者有志で編成される卒園アルバム委員。他の呼称では卒園対策委員とも呼ばれます。
キッズドン!のお客様での構成委員の数は、平均3〜5名ですが、多いと10名、反対に1名だけのワンオペという方もいらっしゃいます。
こんにちは、卒園アルバム制作メーカー“キッズドン!”の宗川 玲子(そうかわ れいこ)です。
制作に関する打合せ、または成約以前の質疑応答は委員のリーダーとする事が顕著です。その際「取りまとめていくに当たり何に注力すれば良いか」という質問を多くいただきます。
今日は卒園アルバム委員のリーダーとしての役割で大切な事は何か…を紹介します。もちろん、その園によって様々な境遇がある事から、全てが一致するわけではありませんが一つの心得として見ていただけると幸いです。
目次
リーダーという重責によるプレッシャー
リーダーまたは業者窓口となられた方は「果たして皆に喜んでもらえるアルバムを作ることが出来るだろうか」と漠然とした不安を抱きます。
委員メンバーが多ければ多い程、コミュニケーションの複雑さからその不安は増加していきます。その「不安」の根源を取り除く手段を考えていきます。
保護者の期待に応えられるか
完成後「批判が恐い」「もし評価されたなったら」の2点が常に頭の片隅を占領します。これに対し当方からの解釈はこうです。
当方がアルバム納品後に多くのアルバム委員から伺ったお話からの統計です。
もし、リーダーが卒園アルバム委員担当では無かったら「すごいのが出来てくるんだろうな」と想像するでしょうか。情報溢れる現代で、卒園アルバム委員以外の保護者の方は「卒園アルバム制作」がいかに大変かを十分理解してると思われます。
更に大変な作業を強いてしまい申し訳ない…という後ろめたさを持つ方も相当いらっしゃいます。
別の視点で、保護者から徴収した金額に見合う内容を進呈しなければと思考すると思いますが、次の考え方から相当の手抜きで無い限り「批判批評」が出るわけが無いと思い込みましょう。
・約1年間に渡る長期作業の労力
・時間が無い上に都合を付けての制作加担
・生涯残る記録を作る重圧
アルバムを受け取る側の心境をテーマにした記事がございます。併せてご覧ください。
円滑に進める4つの項目
委員とトラブル無く進行できるか
ここが最もリーダーの注力すべき点でしょう。先日こういったツイートをしました。
卒アル委員発足時「何に注力すべきか」アドバイスを求められます。
1.各メンバーに適した制作方法
2.制作進捗を業者に概ね委ねる
3.決めた納期には中途半端でも間に合わせる
4.ページ分担制では担当者に決定権を与える
上記が円満な制作進行に導きます。デザインや豪華さは二の次です。#卒園アルバム pic.twitter.com/q9rn5mrF43— キッズドン!卒園アルバム専門メーカー (@CueReikoS) July 24, 2019
ここに書かれてる内容を総括すると「メンバーの境遇を理解して、実際の行動と結果にも理解を示す」となります。ビジネス書のようでやや固い表現ですが、別の言い方をすると次のようになります。
長期的に卒園アルバムの制作に安定して携わる秘訣はこれに尽きると思います。
上のツイートを解説する前にスタートアップ時でのお勧めする心得をご案内します。
同調圧力を避ける
初回ミーティングの決めごと時に「大半の委員が賛同してるからとりあえず今は賛同しておこう」といった同調圧力が働くことを避ける必要があります。
今はそのノリで賛同しても月日が経過し質実が伴わないことには、全てに良い影響を与えません。
委員個々の環境を理解し合う
最初が肝心です。委員個々の言い分を洗いざらいテーブルの上に並べ、批判では無く肯定的に理解する場を作るべきと思います。
この話し合いを持つ事により、個々が理解し合える同士として信頼性が増し、メンタルの面でその後の作業が楽になる事は間違いありません。
それではツイートの内容を掘り下げていきます。
1.各メンバーに適した制作方法
メンバーそれぞれの家庭環境と労働環境があり、制作に関わるスキルや道具も一律ではありません。例えば次のような対比があります。
・制作する時間がある-ない
・パソコンがある-ない
・器用-不器用
・やる気ある-ない
・協力者いる-いない
このような様々な境遇がある中で、統一した制作方法と進行を求めても、いずれどこかに深い溝ができてしまいます。
出来るのであれば、委員発足時に委員個々の状況を確認し、理解の上全員の了承の基に、適した制作手段を割り振ることが賢明です。上記の状況を実像のシーンに置換えてみます。
入園の時から委員に興味があり、細かい手作業も得意。委員の中でも最もテンションが高く、既に色々な制作イメージが湧いている。平日午後4時までの仕事で週4回のため、1週間の内平均12時間の制作時間がある。プリント写真を切抜き、台紙に貼付け制作する「切貼り」を強く希望している。
パソコンは現在所有せず、しかし手先は不器用で細かい作業は出来れば避けたい。フルタイムで週5日勤務のため1週間で平均4時間しか時間が取れない。デザイン関係は無頓着であり、どんなものを作ればいいかも全くわからない。このような境遇の中、どうやって協力したらばいいか現在も悩み中。
いささか極端な事例ですが、この場合、焦点を充てるべきはBさんであると思います。Aさんを基準に「作業量・制作方法・スケジュール」を決めてしまうと、Bさんが途中で脱落することは火を見るより明らかです。
それでは不平等ではないか?
と意見がでるかもしれませんが、それを理解し合って進める事が卒園アルバム制作成功に向の方法であると定義付ける事が大切と言えます。
前記の繰り返しになりますが、スタート時点で、委員個々の言い分を聞き込み、批判では無く肯定的に理解する場にて、一見不平等に見える手段は、円滑に事を進め、委員全員の負担軽減に繋がる策である事を、全員納得するまで話し合えればと思います。
ここまでの内容をさらに詳細に記した関連記事がございます。
2.制作進捗を業者に概ね委ねる
委員メンバー同士でのスケジュール管理は、思いの他うまくいきません。
仮に8月までにここまでの作業を完工するといった目標を定めても、そこに至るまでに様々な弊害が生まれます。
・子どもが病気がち
・先延ばし行動
・士気が高まらない
・自身の疲労
・やらない理由探し
など、委員発足時は高い士気だったものの、実走し始めるとそれが伴わない事はままあります。さらにリーダーから委員に進捗確認をするも、いい意味での馴れ合いや遠慮が働き、意に反すれど遅れを承認してしまうものです。
リーダーも常に進捗を確認できるわけではありませんので、はたと気付けば大幅な遅れが…という事にも成りかねません。
業者によるスケジュール管理
業者はご契約をいただいた時点で「設定納期までにアルバム完成を死守」という命題が立ち上がります。
当然、業者は原稿を制作するのに「お客様からの写真素材や完成原稿の提供」が必要であり、その提供がスケジュール進捗度を左右します。お客様の意識以上にスケジュールに敏感となり「この日までにこの素材提供を」という締切を提示させていただきます。
アルバム委員同士ですと馴れ合いや遠慮がありますが、こと第三者を絡めた作業スケジュールですと「動かざるをえない」状況となるものです。この作用を利用し、辛い時期もあるかもしれませんが、完成へと邁進します。
保護者制作にて、キッズドン!の「おまかせ」制作コースに決めた理由を紹介した記事がございます。
3.決めた納期には中途半端でも間に合わせる
何度もブログで書いてる事ですが、卒園アルバムでも最も大切なことは「納期厳守」です。
裏を返して言うなれば、最も避けるべきは「間に合わなかったら納期延期でいいや」といった考え方です。この思考は「結果的に納期に制作が間に合わなかった」ではなく既に制作段階から「ルーズ思考」になっている証です。
園児、先生、保護者等見る側は「◯月◯日の渡します」とアナウンスされれば、アルバム納品を心待ちにします。それが仮に遅延となれば、アルバムが見れないという落胆以上に「アルバム委員」への信頼性が失われます。
辛辣ですが、納期延期をした時点で、どんなに力作であっても、見る側はその評価をしません。
4.ページ分担制では担当者に決定権を与える
各委員の制作する原稿内容には一切異論を唱えないルールを設けるべきだと思います。他の委員の制作物に対し次のような言動は避けるべきです。
・全体のコンセプトと異なる
・各原稿でクオリティに差がある
・各原稿で写真点数に開きがある
・具体的なデザインに対する指摘
制作しているのは、園の事を知るごく限られた少数の関係者のためのアルバムです。書店で販売されるグラビア雑誌ではありません。
商用や告知用のデザインであれば、様々な意見を集約し熟考が必要かもしれませんが、卒園アルバムに必要なのは「制作担当者がページに込めた思い」に他なりません。
それはデザインのレベルや、いかに多くの写真を使用したかではなく、いかにその担当者がご自身なりの構想で園児を思いながから制作した結果であるかが重要となります。
その他の注力するべき項目
本当に喜ばれるアルバム
前記のツイートした内容の4番で、卒園アルバムに必要なのは「ページに込められた思い」に他ならないと書きました。つまり上手い下手では無く、園児への愛情がそのページに注がれてるかという事ですが、これは抽象的なテーマとなります。
実際にではデザイン面を具体化すると、次のような表現ができます。
・見やすい
・すっきりしている
・シンプル
・ハードカバー
園児、保護者、先生からの視点では「すごい豪華な今までにない力作」は全くと言っていいほど求められていません。
アルバム委員発足の際、どうしても「評価の高いアルバムを作る」ことを意識しすぎて、現実的に充てられる制作時間で作れる以上のものを求めがちです。
対象的なアルバムを比較
以前、幼稚園の保護者に対してこのような比較をした事があります。
結果、殆どの保護者が後者を選びました。
つまり「みやすさ」を選択した事になります。元々時間の無いアルバム委員の制作環境に、無理なく落とし込める制作内容で十分喜ばれるアルバムを制作することができるのです。
当然長時間掛けて、凝りに凝った原稿制作をされる方もいらっしゃるでしょう。もちろんそれは否定せず、制作に無理が生じてないかの確認と支援をしてあげればよろしいかと思います。
一歩早めの行動が成功率を上げる
リーダーはメンバーと話し合った内容を実行に移す役割があります。この実行を「早く起こせば起こす程」成功率が高まります。例えばこのような事例です。
・個人ページ用写真の回収依頼
・先生へのメッセージ制作依頼
・園への写真要請
・カメラマンへの写真要請
・料金の回収
・業者へのテンプレートや素材依頼
などになります。特に対保護者への依頼については、期日が守られない事が多く、遅延を想定した日程にする必要があります。
業者問合せは個々の委員から
これはリーダーの負担軽減目的もありますが、制作を進めてる際、疑問が生まれ業者に質問を要すことがあります。
この際「リーダーが業者との窓口」の概念を無くし、各委員から直接業者宛に問合せができる様にするべきです。時に委員からリーダーに質問内容を投げる場合、微妙なニュアンスまでを汲み取る事ができない事があります。
委員から直接業者への質問であれば、内容を深堀する事ができる、業者とのコミュニケーションによりその後の作業が精神的に楽になるなどの効用があります。
おわりに
今日は卒園アルバム委員のリーダーが注力するべき点について説明をしました。
結論としては「すごいものを作ろうと肩に力を入れず、個々の委員の環境に合わせた制作方法で、思いを込めて自由に制作してもらう」こととなります。
キッズドン!は影ながら、アルバム委員のリーダーと、委員の皆様を応援しています。
最後に関連する内容をテーマにした記事をご案内します。
今回も最後までご覧いただきありがとうございます。それでは、また。
キッズドン! 代表 宗川 玲子(そうかわ れいこ)
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