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2021.9.9
卒園アルバム委員の意見対立シーンベスト3
卒園アルバム委員、または卒園対策委員のメンバーが対立する場面は、長期の制作期間に必ず一つや二つ現れます。
出来れば穏便にことを運びたいものですが、より良い内容にするためには必要なシーンとも言えます。
こんにちは、キッズドン!の宗川 玲子です。
今回はどんなときに卒アル委員は対立となるのか…というお話しです。
「建設的な話し合いで向上する」のであれば積極的に対立するべきですが「意地の張り合い」「勝ち負けにだけにこだわる」のはいただけません。
事前にどんなシーンで対立が起き、どのような解決方法があるかを知っていれば、そのシーンに遭遇した際のリスクヘッジになるのではないでしょうか。
- 卒アル委員ってケンカが多いって聞くけど
- どんな時に意見が割れるの
- 事前の心構えが欲しい
ページ構成で対立
卒園アルバムを手作りする上で、最初に検討すべきことは「ページ構成」を考案することです。ページ構成とは「どの行事をどのページに充てるか」になり、これの考案方法は大きく2種に分けられます。
- 1.ページが確定しており、そこに入れることができる行事を検討
- 2.理想を積み上げページ数を導き、予算対照でそのページ数でできるアルバム製本方法を検討
それぞれに対立する場面があります。
1.掲載行事で対立
仮にその確定ページが16ページ仕様とします。本来であれば「理想としてる全ての思い出」を16ページに分配して入れたいのですが、膨大な写真点数からしてそれには無理があり「掲載行事の削除」を行うこととなります。
ここで意見交換が勃発します。
- Aさん-いも堀りや調理保育の「食育」をカットしよう
- Bさん-個人ページに10ページも割くのは必要ない
- Cさん-卒園式をカットし卒園式にアルバムを渡してさっぱりとしたい
写真は思い出を想起(記憶を呼び起こす)させる役割があります。
1枚の写真から10、20の場面を思い起こす経験があなたにもあるのでないでしょうか。この作用を利用し、行事の代表的な写真のみを残し、あとはばっさり削除してページを空間を設け、少しでも多くの行事を取り入れるという方法が効果的です。
もう少し詳しく説明しますと…
- 優先順位の高い低いを「個々の委員」が提案し、最終多数決で「優先度の高いベスト5行事」を選出
- ベスト6位以下の日行事は原則「集合写真」のみの掲載
- 上記の集合写真には、テキストで補足情報を記載(例えば食育であれば「カレーづくり、トマトの収穫、お月見だんご作り…いろいろな経験をしました」など
が一例となります。
優先度の高さを決める際でも、異なる意見となることは必至であり、全員納得した形で進めることはできませんが、ここでまた揉めて前に進めないことが最も悪です。
多数決の手段で早めに次のステップに移りましょう。
2.理想積み上げと予算対比で対立
理想を積み上げたら60ページになった。予算は6,000円でどんなアルバムができるのか候補をあげます。
- ハードカバーはこの予算では無理
- 背をリングで閉じたリング製本
- 文庫本のようなくるみ製本
- パンフレットのような糸綴じ製本
これを決定させる上で次のような意見が出ます。
- Aさん-「やっぱりハードカバーにしたいからページ数をもっと減らそう」
- Bさん-「行事は削れないからチープでもいいから全部載せようよ」
- Cさん-「行事は削れないけどハードカバーも譲れない。保護者に予算アップを交渉しよう」
などの内容です。これはかなり行き当たりばったりの例ですが、事前の調査によって一連の議論を効率よく進める方法があります。
想定されるパターンで相見積り
複数のアルバム制作業社に「予算6,000円だったら…1.ハードカバーで何ページ / 2.ソフトだったら何ページ」」が作れるかを、面倒でも見積しておきます。
そして「理想のページ数」と業社から提示されたページ数の比較を行い、近い業社の提案を選ぶといった内容です。
1社の見積もりだけだと必ず行き詰まりますが、複数業社からの複数のページ提案があれば選択肢が広がり、柔軟な検討ができるはずです。
避けたいアクション
そして避けたい意見は「保護者への予算アップ交渉」です。
これはアルバム委員のエゴを優先した行為であり、保護者は卒園アルバムにそこまで価値を求めてないのが通常です。
どう説明を行っても恐らく反感しか得るものは無く、スタートからそのような雰囲気ではいいアルバムを制作できるはずがありません。
見る側はそれほどまでにアルバムに期待をしていない…といった意味では、くるみや糸綴じ製本のような安価系の製本を活用し、写真を多く掲載するのも一考と言えます。
制作方法で対立
アルバムは大きく分けて3つの制作方法があります。
- 1.プリント写真を切り取り台紙に貼り付ける「切り貼り」
- 2.自分が所有するソフトや業社提供のソフトを使う「パソコン制作」
- 3.写真を選んで業社に制作してもらう「業社委託」
ここでもその方法をめぐり意見が対立します。
- Aさん-「アナログ感での温かみある切り貼りでやろう」
- Bさん-「手先が不器用だからパソコン制作がいい」
- Cさん-「これを機にグラフィックソフトに挑戦したい!」
- Dさん-「制作なんてしてる時間無し!業社依頼の予算確保しよう」
私たちの制作メーカーにいただくご相談で最も多いのが、この対立です。結論から述べますと…
これにつきます。
この事例ではAさんは切り貼りで、BさんCさんはパソコンで、Dさんは業社委託(予算の都合もありますが)で制作することになります。
卒園アルバムのやるべき作業は、制作以外にも数多くあります。一例では…
- 業社折衝
- 保護者同意申請
- 先生への対応
- 写真撮影
- スケジュール管理
- そして最もハードな写真選定
など、本来これだけでも苦行のレベルです。
そこに制作まで加わるわけですから、委員が受ける重圧は相当のものとなります。
その制作を長期で「自分の不得意分野で行わなければならない」となったら…考えただけで逃げ出したくなります。
この方法を提言すると、頭をもたげて出てるくるのが「統一性がなくなる」「コンセプトがぶれる」という意見です。
ですが、その意見の優先度は低く、卒園アルバムにそれらは不要だと思うのです。
商品として幅広いマーケットに販売を行う目的であれば、安定感を図る統一性やデザインコンセプトは当然必要でしょう。
ですが卒園アルバムは、ごく限られた児童とその保護者と親族、一部の先生方の閲覧に限定されます。そしてその方々はアルバムに大きな期待はしていません。
そこに統一性やコンセプト設定は必須ではありません。反対にページごとに異なる雰囲気であったほうが、飽きがなく全ページを楽しめると思います。
どうか、やりたいようにやってください
原稿のクオリティで対立
「個々の委員が制作した原稿を、制作当事者以外の委員がチェックを入れ、気づいた点を指摘摘しブラッシュアップを図る…」という方法で制作を行うケースは、実は多く存在します。
ブラッシュアップというと聞こえはいいですが、言い換えれば「ケチをつける」ことになります。指摘に個人的感想や個人的感覚が入り込むと対立が勃発します。
「タイトルのサイズを合わせて」「ここのカラーは流れからしてパステルがいいよ」「この写真大きく、あの写真小さく」などの指摘が繰り返されることにより「じゃあ、あなた全部やってよ!」との捨てゼリフで委員脱会となった例もあるくらいです。
結論
といったルールを設けることをお勧めします。うまくてもへたでも完成した原稿は、その制作者の個性そのものです。
それが本来の卒園アルバムの制作というものだと思います。
制作者本人から「どう思う?」と提言を求められる以外は「人は人、自分は自分、十人十色の感覚にもの申せず」の信念で進められることをお勧めします。
おわりに
今回は卒園アルバム委員、卒園対策委員の意見対立シーンベスト3の紹介と、その対処方についてお話ししました。
卒アル制作は自由であり、アルバムを見る園児も保護者もそれを理解しています。
「やりたいようにやる」をモットーに気持ちを楽にし、素晴らしいアルバムを制作してください。
今回も最後までご覧いただきありがとうございます。それでは、また。
キッズドン! 代表 宗川 玲子(そうかわ れいこ)
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