卒園アルバム制作のヒント
BLOG Archive
- 卒園アルバムTOP
- 卒園アルバム制作のヒント
- 卒園アルバム作成を卒園後から始める方が増えています
2023.5.29
卒園アルバム作成を卒園後から始める方が増えています
お客様から各ページごとの写真をお預かりし、デザインレイアウトを一任で行う「おまかせコース」がキッズドン!では主流です。
お客様による写真選定決定の都度、その写真が送られてくるのですが、ここで良く聞く言葉が次のような内容です。
思いの他いい写真が撮影できなかった、先生撮影の内容に左右されるため番狂わせが生じた、行事が雨天で縮小された…
などなど、想定していた写真点数が確保できなかったという事例は、以外に多いものです。
特に昨年まではコロナ禍であり、全く先の見えないアルバム制作を暗中模索で進める方も多かったことでしょう。
そんな前任の実体験が後任者へ申し送りされてか、昨年から今年にかけては「アルバム作成自体の開始を卒園後にする」園が増加しました。
今日はそんなエピソードについてお話ししたいと思います。
- 卒アル制作開始はいつからがいいの?
- 写真撮影に規制があって確保できるか不安
- 今年から撮影禁止の行事があるとお達しが出た
- 先生撮影が主だがばらつきがある
目次
こんにちは、キッズドン!の宗川 玲子です。
今回は卒園アルバム制作のヒントとして「アルバム制作自体の開始を卒園後にする」方法についてお話しいたします。
卒園後からスタートする卒アル作成
この「卒園後に開始する」というのは「卒園までは一切活動を行わず卒園直後から開始する」という進め方になります。
これはご自身で原稿作成をする場合でも、私どものような卒アル制作業者がデザインレイアウトを行う場合でも当てはまるケースです。
通常であればこんな進め方が主となります。
お客様ご自身で原稿制作をする場合
- 1.開始は1月頃から
- 2.アルバム委員数名で制作ページを分担
- 3.卒園式を掲載する構成の際はそれ以前までの行事分の作成まで終わらせておく
- 4.卒園式後、卒園式ページを担当者が制作
- 5.ゴールデンウィーク前後に納品され園に保管
- 6.保護者に通達し各々園に訪問しアルバムを受け取る
業者で原稿制作をする場合
- 1.開始は卒園前年の7月頃から
- 2.行事終了ごとに写真選定を行い業者に制作依頼
- 3.上記の工程を繰り返してページ制作を消化させていく
- 4.卒園式を掲載する構成の際はそれ以前までの行事分の作成まで終わらせておく
- 5.卒園式後、業者は卒園式ページの写真を受け取り最後の作成
- 6.6月初旬以降に指定先に納品
上記が理想の進捗となるのですが、行く手を阻む冒頭に記したような「写真不足」がアルバム委員を困らせます。
写真がなくては始まらない
当然ですが写真がなくては卒園アルバムは制作できません。
写真が不足する要因として次のような要因が挙げられます。
- アルバム委員による撮影で十分な量でなかった
- 撮影量はあるが良い写真が全くない
- 先生による撮影量にばらつきがある
- 行事が突然の天候異変で縮小された
- 行事が中止となった
- 本年から保護者の撮影が禁止となった
- カメラマン撮影の写真が使用できないと知らなかった
いくつか詳しく見てみましょう。
アルバム委員による撮影で十分な量でなかった
これは失敗談的な要因ですが、撮影者は複数いるも、お互いが他力本願となって、ふたを開けてみればさほどの撮影枚数ではなかったという事例です。
保護者が撮影の場合、我が子を肉眼で追いたい、声援や応援もしたいのは当然です。行事自体にのめり込み過ぎて、肝心の撮影がおろそかれになっていた…
という状況です。「A君が全く写っていない…B君が異常に多く写っている」という偏りも拍車をかけ、挙句はページ構成変更を余儀なく行うこととなります。
撮影量はあるが良い写真が全くない
そんなことあるの?と疑われるかもしれませんが、実際に存在するお話しです。
全ての写真が遠景からの撮影で、誰をターゲットの被写体にしてるか不明、8割のピントが外れている、室内撮影が主の場合暗過ぎて状態が把握できない…
などがその理由ですが、この場合「小さく写っていてもピンボケでも暗くてもいいから使って!」と言われれば、なんとか形にすることはできます。
ですが致命的なのは次の要因です。
より多くの写真を撮影しようと「撮影記録モード」を最も小さいサイズにして撮影し、さらにそれをLINEアルバム等のクラウドサービスで共有するケースがあります。
この場合、撮影時点での解像度が低い上に、ネット上での行き交いでさらに画質の圧縮がかかり、みるみる画質は低下していきます。
スマホ画面では「普通の見え方」をしていても、それを印刷推奨レベルにリサイズを行うと「ほぼ何が写っているかわからない」状態に…。
アルバムに使用する写真は「写りうんぬん」より「解像度保持」が命ですので、このお話しを機に今後の撮影にはご注意ください。
先生による撮影量にばらつきがある
保護者撮影が禁止されてる園では、先生が撮影される写真に依存するケースが顕著です。
ですが、先生は当然ながら保育中心に行動を取ってることから、そのシーンによって撮影量に偏りが発生します。
「こんな構図で撮影してもらいたい」「なんでここの場面が撮影されてないのですか?」といった注文や小言は口が裂けても言えません。
先生のあるがままの写真で構成するしか手段はなく、この結果によってアルバム構成が変更となるケースは少なくありません。
本年から保護者の撮影が禁止となった
この通達が年度始めであれば良いのですが、場合によっては保護者参加型行事の数日前に通達ということもあり、アルバム委員にとってはまさに青天の霹靂(へきれき)です。
アルバム委員によるカメラマンの手配も、日が迫っていることから間に合わず、先生の記録用撮影の写真を使用させていただくしか方法がありません。
当然枚数は十分でなく、撮影内容もドラマチックなものでないため、使用に相応しい内容は限定的となってきます。
カメラマン撮影の写真が使用できないと知らなかった
あなたは園に保管されてる過去の卒園アルバムをご覧になったことはありますでしょうか。
今年初めて卒アル委員になられた方は、まず過去のアルバムに目を通し、ページ構成やクオリティチェックを行うと思います。
ページをめくっていくと、あることに気づきます。
「いたる所にすごい機材を手にしたプロのカメラマンが写っている…」「なんでカメラマンの写真を使わないのだろう」
写真販売のためのカメラマン撮影のデータを使用不可
このケースは私たちも、客様からお預かりした写真を見るたびに思うことです。
「ここに写ってるカメラマンの撮影した写真が使用できれば、もっと完成度が高まるのにな…」と。
写真販売用として派遣されてくるカメラマンの撮影データは「商品」です。
プリントされた写真が各家庭に送付されてくる「商品」とは別に、データダウンロードとしての販売があるのが一般的です。
ですが、そのデータは「販売データからのプリント焼き増し」を予防するために「低解像度」化されています。
低解像度画像は印刷には不向きであり、このことから先生や保護者が独自に撮影された写真を使用していることから「写真の中にカメラマンがいる」というオチになるのです。
では、カメラマンや写真販売会社に交渉して「データ買取」すれば…と思うかもしれませんが、恐らく法外な金額となり予算に見合わないでしょう。
ここまでお話しした通り、想定していた「写真点数」を確保できないケースは、想像以上に多くあります。
このことから「年長の期間、写真が集まるかどうかヤキモキしてるのであれば、卒園後に存在してる写真でページ構成を決めて作成するのが無駄なく適切」という判断をされる方が増えてるわけです。
卒園後作成開始の流れ
作成は卒園後であってもやらなくてならぬことが在園中にいくつかあります。
それも含めて全体の作成の流れを見てみましょう。
- 1.アルバム委員決定
- 2.卒園後作成開始の趣旨を保護者に説明
- 3.卒アル制作業者に見積り要請
- 4.遅くとも2月までには印刷製本業者を確定
- 5.原稿は自作か業者委託かを確定
- 6.卒園式前後に写真確保を開始
- 7.卒園後に作成開始
- 8.予定してる時期に納品
卒アル業者の確定と、制作は誰が行うのかの決定は、在園期間中に行っておくべきと言えます。
上記では「6.卒園式前後に写真確保を開始」としていますが、余裕があるのであれば、さらに早い時期にから写真確保に勤めても良いでしょう。
卒園後制作開始のデメリット
デメリットはモチベーションの維持が困難という現象に全てがつながります。
- 就学以降、園での生活は過去のことなり士気が上がらない
- 納品時期が卒園から離れれば離れるほど見る方の感動が薄れる
- 就学からゴールデンウィークまでは多忙が続く
- アルバム委員同士の連絡が取りにくくなる
- 5月頃まで士気が上がらないと先送りが継続化する
と、このような対外的な要因も含めて、何かと「やる気」が起きない場合があります。
制作がアルバム委員による自作の場合は、なるべく短期間で集中的に終了させる気負いが必要と言えます。
また、強制的に「同窓会」的な集まりの場を設定し、その時期までには必ず完成させるといったプレッシャーを作るのも手でしょう。
最後に関連記事を2つご案内します。よろしければ併せてご覧ください。
おわりに
今回は、卒園アルバム制作を卒園後から始める方が増えていますというテーマでお話しをしました。
アルバムに写真は不可欠ですが、その写真確保が不透明である場合があります。
保護者撮影で十分な枚数が確保できなかった、先生依存により撮影枚数に偏りがある、行事の縮小、突然の保護者参加型行事での撮影禁止… などなど。
そんな状況ならば、いっそのこと卒園後に「存在してる写真」で一気に仕上げた方が無駄もなく確実に仕上げていくことができるだろう、というのがこの方法を採用される方の趣旨になります。
卒園後の多忙となる時期に、モチベーションをキープして作成に勤しむのは大変ですが、時期を決めて集中して取り組むことは、良い結果を生むことでしょう。
アルバム委員となった際には「誰が撮影するのか(撮影できるのか)」「年間行事の確認」をまず行い、制作の時期と期間を決めると良いでしょう。
コロナが5類に移行し、過去3年のような制限は緩和されてきています。
どうかマスクなしの園児の笑顔をアルバムに納めてください。
今回も最後までご覧いただきありがとうございます。それでは、また。
キッズドン! 代表 宗川 玲子(そうかわ れいこ)
ご案内
SNSで情報更新をお知らせします
ブログや、フリー素材の新作、ニュースなどの更新情報を、ツイッターとインスタグラムでお知らせしています。フォローしていただき最新情報をお受け取りください。