卒園アルバム制作のヒント
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2022.1.19
卒園アルバムデザイナーが特にこだわる3つの制作ポイント
今回は、キッズドン!の卒園アルバムデザイナーが、制作(デザイン)に対してこだわりを持つ点や、日頃注意しているポイントをご紹介します。
ご自身でアルバムを制作するも、デザインのやり方が分からない、本当に喜んでもらえるアルバムとはどういうものかピンとこない…などの悩みや迷い解決のヒントになれば幸いです。
- プロはどんな風に制作しているの?
- 良いアルバムとはどんなもの
- 私にもデザインができるか不安
- 受け取る方の評価が心配
目次
こんにちは、キッズドン!の宗川 玲子です。
今日は、私ども「卒園アルバム制作メーカーキッズドン!」の専任デザイナーのデザイン手法や、大切にしていることなどについて紹介します。
キッズドン!の2つの制作方法
キッズドン!には大きく分けて2種類の制作方法があります。
- 1.キッズドンのデザイナーが制作する
- 2.お客様が原稿を作り入校いただく
1の制作方法は「おまかせコース」と称し、当社ご成約者の7割がこのコースをご利用いただいています。
おまかせコースでお客様にしていただく作業は、
- 写真選定
- ページ構成立案
- 修正での写真差し替え検討
に限定され、後の作業は全てキッズドン!が行います。
これによりお客様の制作に関する負担が大幅に軽減され、さらに誰にでもお喜びいただけるプロクオリティのアルバムが完成します。
一方、2の制作方法は「そのまんまコース」と称し、お客様がご自身のパソコンで制作されたり、あるいは切り貼りで制作されたオリジナル原稿を本に、アルバムを作るコースです。
今回は1.の「おまかせコース」でデザイナーが制作する際のデザイン方法にフォーカスをして、お話を進めてまいります。
ゼロからデザイン
あらかじめ写真が配置される「型」が決まっているような「テンプレート」を使いません。
また、複数の写真をソフトに入れると、自動的にコラージュを組むようなシステムも使用しません。
これの理由は下記の通りです。
- 1.お預かりした写真がテンプレートにマッチする確率は極めて低い
- 2.1点1点に適したフレームや装飾を加えるため
- 3.カテゴリー分けを重視してるため
もう少し詳しく解説いたします。
写真がテンプレートにマッチする確率は極めて低い
テンプレートとは、あらかじめ写真を配置する枠が決められている雛形を示します。
仮にこのテンプレートを事前に準備しておいたとしても、お客様よりお預かりした写真がベストマッチすることは、まずありません。
- テンプレートの枠数と写真点数の相違
- テンプレートの横枠数と縦枠数の相違
- 時系列配置の場合、大きく表現したい写真がそうでないテンプレート枠に、普通またはそれ以下のサイズで良い写真が、テンプレートでは大きな枠にといった不自然現象が起きる
仮にお客様ご自信が、テンプレートを使用して原稿制作をされる場合でも、上と同様の感想を持たれることと思います。
このような不都合が生じることから、テンプレートを使用しての制作は、理想を追い求め、高い完成度を目指すのには不向きと言えるでしょう。
強調するべき写真は強調し、大中小のフレームサイズを用いてドラマチックに緩急を設ける…
これを現実化させるためには「ゼロ」からの設計を行う以外に方法は無いというのが私の持論です。
テンプレートの使用に難があることをテーマにしたブログ記事がございます。
1点1点に適したフレームや装飾を加えるため
卒園アルバムのページのデザインと言って、あなたはどのようなものをイメージするでしょうか。
大方次の2つに代表されると思います。
- 1.園児のシルエットに沿って切り抜かれた写真が散りばめられてる
- 2.コラージュのように四角の写真が敷き詰められてる
1.は保護者で構成されたアルバム制作担当者の制作に多く見られる「切り貼り制作」。
2.は、業者が制作する卒園アルバムや卒業アルバムで良く目にするケースです。
2.についてなぜ、このような敷き詰めスタイルが多いかと言うと、
- 四角だけの方が構成しやすい
- コラージュ方式にすれば装飾を加える必要がない
- 無駄な空間が発生しにくくなる
- パソコンソフトが自動配置してくれる(その後人的に微調整)
- 短時間で制作可能
が、主な理由となります。
最も、写真は「四角形」での見え方が最もきれいに見え、余計な装飾を加えずに「シンプル」に表現している…というメリットもあり、その構成を否定するわけではありません。
ですが、卒園アルバムは次の大前提があります。
当然、遠い未来でも繰り返し見開くことはありますが「卒園直後のこどもが喜ぶアルバム」を作ることが最も重要であるというコンセプトを、デザイナーは掲げています。
このことから、四角の写真がただ単に並べられてるだけの構成を原則使用せず、1点1点の写真に造作を設け「面白みのある原稿デザイン」を作る方針を大切にしています。
このデザインは「写真敷き詰めスタイル」と反して非常に時間と労力がかかります。
ですが「本当に喜ばれる卒園アルバム」をご提供するためには避けて通れぬ道なのです。
仮にそれを避けて簡易的なデザインとなれば、お客様が私どもプロデザイナーにご依頼いただいてる意味が全くなくなってしまいます。
具体的なデザインの手順はこの後にお話いたします。
カテゴリー分けを重視してるため
カテゴリー分けとは、そのページに掲載されてるテーマにおいて「この写真とこの写真を合わせて見せる、近くで同類として見せる」という操作を示します。
例えばこのようなシーンがあります。
- プール遊びで複数の園児が水中でポーズ撮影
- 収穫で一人一人の園児が収穫物をもって記念撮影
- ハロウィン衣装を着て単体で写る園児
- 発表会での単体写真
- 運動会の競技ごとのシーン
同じような趣旨で同じようなアングルで撮影された写真は、そのグループでまとまりをつけた方が、見る人に強い印象を与えます。
フレーム形状をそのグループの個々の写真で同一にする、複数の写真を装飾で囲むなどのデザインを行い、見やすく、さらにインパクトを高める効果をつけます。
それでは、デザイナーがどのような工程でデザインを進めているか、日頃制作で心がけていることなどについて触れてまいります。
手作り感覚での制作工程
前項でお話した「1点1点の写真になんらかの造作を加える」というデザインは、手作りでアルバムを制作している感覚に近いものがあります。
デザイナーは次のような工程で写真に加工を行なっています。
1.補正処理
お預かりした全ての写真に、印刷に適した「補正効果」を行います。
私どもが補正処理で特に注意している点は下の3項目です。
- 印刷はお客様がモニター閲覧してるより暗めになる
- 極端に暗い写真は、特に明暗を調整して他の写真とバランスを取る
- 卒園生一同紹介ページは入念に明るさを揃える
オリジナルがあまりに暗い写真の場合、差し替えの相談をいたしますが、大抵の場合は当方で処置することができます。
これにより、制作した原稿を初めてお客様にご覧いただく際は、提供いただいた写真が一際鮮やかさを増して、園児の表情も、よりいきいきして見えると思われます。
正直なところ、写真の良し悪しは、その原稿のクオリティに大きな影響を与えます。
できる限りの補正効果を個々の写真に与え、精度を高めることが、アルバム制作の「基本の“き”」と言えますでしょう。
2.写真を適切な見え方にトリミング
お客様からご提供いただいた9割の写真を、特にトリミング指定がなくとも、最良の見え方にトリミングを行います。
この工程には次の理由があります。
- 被写体を中心とした構図にする
- 原稿内で適切なスペース確保のために1mmでも余裕が欲しい
- 変形フレームを多く持ち入いるため
- レイアウトで最小サイズとなった写真でも表情を読み取れるようにするため
私どもが1ページに掲載する「推奨写真点数」は20点から25点を上限とご案内しています。
つまりアルバムを開いて「見開き(2ページ分)」で約50点弱の写真が掲載できます。
デザイナーは、全ての写真を同一サイズで掲載することはいたしません。
例えば集合写真は大きく、グループショットはミドルサイズ、個々の写真は小さめに…といった緩急を必ず設けます。
この構成を行う上での課題は
になります。
「あと2cm余裕があればバシっ!と決まるのにな〜」と嘆きつつ、周囲の複数の写真の幅を3mmづつカットしていき帳尻を合わせる…といった作業は日常茶飯事の光景です。
写真点数とクオリティの関係
多くの写真を用いた賑やかな雰囲気、写真を絞り込み各々の写真を「見せる」に徹したシンプル構成、どちらも卒園アルバムとしての魅力があります。
優劣をつけることはできませんが、写真の量とクオリティについては次のようなことが言えます。
- 多量だと個々のサイズが小型化されるため表情が読み取りにくい
- 少量だと写真表現のクオリティは上がるがやや寂しい
- 多量だと制作にそれなりの時間を要す
- 少量だと時短制作が可能であり、かつシンプルゆえに訴求力が高い
これにより、本来であれば少量でシンプルな構成とするのが、アルバムを見る方にとっては「みやすい」ページとなることは確かです。
関連したブログ記事をご案内いたします。
園児掲載の公平性や、卒園アルバムらしい演出を凝らす課題もあり、そのようにならない事情も痛いほど察しますが、意識して原稿制作に取り組むだけでも良いでしょう。
キッズドン!のデザイナーも日々そのはざまで戦っております(笑)。
3.レイアウト
最も時間を要す工程が「レイアウト」です。
このレイアウト工程で最も重要であるのが
になります。当たり前のように思われるかもしれませんが、ポイントは「納得する写真サイズで」という点です。
前述の通り、写真は「大中小」といった緩急をつけることが「デザインポリシー」としています。
その組み合わせで、お預かりした写真を原稿上に収めるのは、実は相当難儀なことなのです。
レイアウト工程を簡単にご案内します。
- 1.トリミング済みの写真をグルーピングする
- 2.大中小のサイズ候補を挙げる
- 3.変形フレーム使用候補を挙げる
- 4.丸型フレームで採れる写真候補を挙げる
- 5.上記の候補に基づきレイアウトラフを何回も行う
幾つか深堀いたします。
1.トリミング済みの写真をグルーピングする
下記のようなシーンが例となります。
- バス内風景
- 現地での遊ぶ風景
- お弁当(グループごと)
- 入場
- 各競技
- 金メダル授与
- 練習風景
- 出番待ちの緊張シーン
- 各演目
- 衣装でのオフショット
このようにグループ化を行い、その中でも「引き立てる写真」「脇となる写真」に区分し、表現力を高める狙いをつけます。
3.変形フレームの使用候補を挙げる
キッズドン!では人物の形を「ゆるやか」に曲線で型どる「型抜き=変形フレーム」を多く採用します。
その原稿内にユニークさと遊び心を持たせることで、一層華やかな雰囲気に仕上げることが目的です。
この型抜きの対象となる写真は、幾つかの条件があります。
- 天地左右に幾分かの余白があること
- 強調すべき写真であること
- 「天」の部分に高低差がないと綺麗な形にならない
これらの条件を満たした写真に目をつけておき、レイアウトの際に適切なサイズで配置を行います。
4.丸型フレームで採れる写真候補を挙げる
丸型フレームは「万能フレーム」と称しても良いほど、どんな場所にレイアウトしても「さま」になります。
四角フレームと四角フレームの重なり合いは、正直「美しく」ありませんが「四角と丸」の重なりは全く問題になりません。
これにより「原稿上に写真全てが入らない!」といった事態において、この丸型フレームを四角フレームの被写体を隠さぬ部分に配置するなどの救済フレームとなるのです。
さらに丸型フレームは「柔らかい」印象から、原稿全体の硬さを払拭する緩和材料ともなり、最強のアクセント効果を生み出します。
丸型フレーム使用に関する記事がございます。併せてご覧ください。
4.デザイン
前項の「ゼロからデザイン」のところで「キッズドン!のアルバムは、ただ単に写真を敷き詰める(並べる)のではなく、1点1点の写真に造作を行う」と記しました。
その「造作」にあたる工程が、この「デザイン」になります。
デザインには次のような項目があります。
- 1.写真を囲むフレームの形状制作
- 2.そのフレームの色決定
- 3.変形フレームの制作
- 4.背景候補とのマッチングテスト
- 5.写真間におけるスペース(空間)サイズの計測
- 6.素材(イラスト等)の選定
- 7.文字情報のフォントやカラー、形状の決定
いくつか解説します。
1.写真を囲むフレームの形状制作
フレームの形状とは「直角長方形・角丸長方形・太幅・細幅・丸・2重枠…」など個々の写真に最適な「写真枠」を示します。
例えば集合写真はインパクトを持たせるため「太幅の2重枠」を使用、運動会の跳び箱や鉄棒などの個人競技で同じような写真が並ぶ際は「正方形と正円が一列にならぶコラージュスタイル」などのスタイルを決めることに値します。
2.そのフレームの色決定
パステルカラー、アースカラー、複数色混合のカラフルカラー、白の半透明など、写真に見合う色をフレームに施します。例えば、
- 水遊び→パステルブルー
- ハロウィン→紫、オレンジ、茶色
- 食育→茶色、だいだい、黄色
- 卒園式→ピンク
- 遠足→緑
- 発表会→メイン写真をレインボーカラーで
- クリスマス→パステルグリーンとピンクのツートン
- 園児の服の色や背景にある色→その色と同系色を使用
のように、写真から想起できる色彩を使用することがポイントです。
卒園アルバムならではカラフルな色使い
制作する卒園アルバムのイメージが「ポップな雰囲気」の場合、様々な色で溢れたカラフル仕様がおすすめです。
この場合次の内容に留意されることをお勧めします。
- 10色程度の使用に留め組み合わせでカラフルに
- デザイン性のあるパターン模様を写真の背面に敷く
- 影・透明化の効果を併用する
- 水彩のような特徴のある色使いは注意
解説いたします。
いかにカラフルと言っても、あまりに多くの色を使用すると、色同志でのけんかが生じて原稿のクオリティを下げてしまいます。
タイトル等の文字情報は別として、フレームや装飾に用いる色数は10色程度とした方が良いでしょう。
その10色が交互に並ぶだけでも十分に目を引くカラフルを作り出すことができます。
単体の色の使用にとどまらず、デザインされた素材を写真の背面に敷く、またはそれをフレームに見立てると、ポップな雰囲気がぐーんと上向きます。
デザイナーは100程度の写真背面用素材を常備し「写真の雰囲気・背景とのマッチング・誇張のレベル」を図りながら、この手法を多く用います。
さほど特徴のない写真が多い時など、強制的にこのデザインを加えることで、その行事全体がいきいきとして見えてくること請け合いです。
影(ドロップシャドウとも言います)や半透明を効果的に使用することで、カラフルな色彩に、よりメリハリを与えることができます。
影は強調したい写真を引き立たせ「黒」がその写真に装飾された色彩を際立たせます。
透明化は半透明でうっすらと背景が透けて見えるところに「おしゃれ」感があり、また「やわらかい・やさしい」といった印象を作ります。
影と透明化も「色の一つ」と意識して使用されてはいかがでしょうか。
水彩で描かれた背景や素材は、卒園アルバムのイメージともマッチし大変魅力的です。
ですが、写真と合わせるとなると、かなり手を焼く素材であるのも事実です。
水彩や手書きタッチの素材は「個性的」であり、写真やタイトル、写真フレーム等とマッチしない可能性も十分にあります。
使用するのであれば、全ての素材を水彩風するなどの「統一性」を以てデザインされることをお勧めいたします。
なお、デザインにおける「色」に触れた関連記事がございます。
3.変形フレームの制作
変形フレームの使用は、原稿全体に「動き」と「色彩のアクセント」を与え、何より「卒園アルバムらしい“かわいらしさ”」に演出効果があります。
四角写真が整列に並ぶ様は、理路整然として「見やすさ」には長(た)けてる一方で、無味乾燥的で面白さに欠ける点があります。
変形フレームは「直線」だけで構成される写真整列の姿に「曲線での動き」を加える役目となります。ですがこの使用にはデメリットもあります。
という点です。1つの変形フレームだけでも相当のインパクトがあるため、むやみやたらに変形を使うと、原稿全体が煩雑となり、アルバムを見る人の着目点が散らかることとなります。このことからデザイナーは
- 変形とノーマルの量バランス
- 変形のノーマルのサイズバランス
- 変形のバリエーションの使い分け
に留意して制作を行なっています。このバランスを取る課題は「切り抜きと四角写真」にも当てはまります。
人物のシルエットに沿って切り抜きを行い、それを中心とした原稿構成を行う場合、どうしても雑然とした雰囲気になりがちとなり、意図したイメージと異なることが多々あります。
この場合、シルエット切り抜き、ざっくり切り抜き、変形タイプ、写真のまま掲載などの組み合わせ設けて行うことにより解消するでしょう。
切り抜きを魅力的に見せる記事を以前書きました。
また、キッズドン!では上でご案内した「変形フレーム」をはじめとする、色々なカテゴリーのフレームを、フリー素材としてご提供しております。
どなたでもダウンロードできますので、デザインにぜひお役立てください。
4.背景候補とのマッチングテスト
しかるべき工程を経て、全ての写真を掲載した後、試しに「背景画」を変えてみると、全く別ものの印象なることに驚かれることでしょう。
それだけ「背景画」は原稿全体に影響を与えるパーツと言えます。
もし、背景の選定に時間が無い場合、次の条件を基準として集めると良いでしょう。
- 淡い色彩(パステルカラー)
- 流線型が用いられてると良い
- グラデーション
- キャラクターやイラストはなし
反対に言うと、上記と相反する内容は、卒園アルバムの背景にあまりふさわしく無いと言えます。
感覚は人それぞれですので一概に断言できませんが、ビビッドな色彩や、直線での幾何学模様やパターン、キャラクターが多く描かれてるものは、一言で言うと
こととなります。キッズドン!にもキャラクター系や色味の濃い背景をご用意していますが、使用頻度は上で列記した条件の内容が多く、かつ、お客様から高評価をいただいています。
上に期した「背景選定の条件基準」にある「パステルカラー・流線型・グラデーション」のお手本として活用できるのは、幼児向け番組や雑誌、テーマパークのカラーリングです。
NHK-Eテレの「おかあさんといっしょ」や「みいつけた」に代表される児童向けテレビの「メインセット」は、実に「パステルカラー・流線型・グラデーション」を用いた完成形と言えます。
また雑誌「幼稚園」に代表される児童書の各ページは「タイトルデザイン・切り抜き活用・背景デザイン」の手本の宝庫と言えます。(私どももこれらのテレビと雑誌を定期的にチェックしています)
この他テーマパーク等において、比較的月齢の低い子供でも搭乗できるアトラクションに使われる色の組み合わせは、大変参考になります。
背景と原稿の関係をテーマにした記事がございます。
5.写真間におけるスペース(空間)サイズの計測
て
写真と写真の間のスペース確保は、アルバム全体を美しく見せるための最重要項目と言っても過言ではありません。
デザイナーはどんなに写真点数が多くとも、写真と写真の間隔を「最低3mm」設けることを命題にしています。
さらに原稿の天地左右ギリギリまで写真を配置することは避け、ここにも最低10mmの余白を設けます。
いわば原稿全体が「背景」という「額縁(がくぶち)」に囲まれてるといったイメージです。
美術館に展示されてる絵画は「額縁」に入れられ、その絵画と絵画の展示には一定のスペースが設けれています。
絵画を美しく見せるための手法の一つですが、原稿制作においてもこれと全く同じことが言えるのです。
空間バランスをテーマにした記事も併せてご覧ください。
以上が、キッズドンが手作り感覚で原稿を制作しているご案内でした。
デザイナーの制作はパソコンのクリエィティブソフトを使用して行いますが、個々の写真と向き合い、試行錯誤を繰り返して最良の形に仕上げていく工程は、まさに手作りと言えます。
そんなデザイナーのデザインを、お客様の写真を用いて「無料」で試作ができるキャンペーンがございます。
キッズドン!と契約するしないに関わらず、どなたでもお申し込み可能です。
デザインを行いその原稿をアルバム同様の印刷で出力しご指定先にお届けします。トライアルキャンペーンをぜひご利用ください。
万人に喜ばれるデザインを心がける
私どもは、お客様からデザインを含むアルバム制作をご依頼いただいています。
お客様が私どもに求めてることは、当然ながら、
に他なりません。
特定の人の好みに近づけるのではなく、十人十色の感性に対してどのように応えることができるか、何を最優先すればいいのか、など熟考を重ねた上での現在の答えはこれです。
例えば切り抜き風の構成が好みの方に「四角写真のみの整列スタイル」は、つまらないという印象にしか映らないでしょう。
反対に、シンプルな少数枚数での整列構成を期待してる方に、多量の切り貼りで構成した内容は不向きと言えます。
そしてアルバムを最も見ていただきたい「卒園生」にも異なる趣向があります。
これらの事実にパーフェクトに応えることには限界があり、それを制作するには何年費やしても終わりが見えないでしょう(笑)。
このことから、理論的な「卒園アルバムとしていいデザイン」を定義して、先の「及第点」をいただくまでのレベルに仕上げることを指針としています。
- 基本構成はシンプルな配列スタイル
- 個別の写真造作の細部にこだわり全体的にも映える
- 品の良いカラフルな色彩を投じる
- 動きのある変形フレームを6割ほど使用
- 写真補正にて精度をあげる
- ユニークな形やオブジェクトの組み合わせ
これらのテーマを十分意識の上、ご依頼者様の期待を裏切らない、何年たっても見応えのあるアルバムデザインを行なっております。
終わりに
今回は、キッズドン!の卒園アルバム専任デザイナーが、制作に対してこだわりを持つ点や、日頃注意しているポイントをご紹介しました。
このデザイン手法の実行をそっくりそのまま取り入れることは難しいでしょうが、きっと制作におけるヒントはあると思います。
何度もブログで繰り返していますが、卒園アルバムの制作は、基本「自由」であることが大切です。
ですが、その自由によって「どのようにしたらいいか全く見当がつかない」となった場合、本日お話したちょっとしたルールを取り入れて制作することで、思いのほかはかどることも考えられます。
ぜひ、素晴らしいアルバム原稿を制作してください。影ながら応援しています。
今回も最後までご覧いただきありがとうございます。それでは、また。
キッズドン! 代表 宗川 玲子(そうかわ れいこ)
関連ブログのご案内
保護者のアルバム制作担当者の方が、キッズドン!のおまかせコースに決められた理由を紹介しています。
自主制作を進める中での変更、パソコンが無いゆえの判断など、きっと共感いただける内容です。
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