卒園アルバム制作のヒント
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2021.9.9
その卒園アルバム業者の編集ソフト、理想通りにつくれるでしょうか
卒園アルバム業者が提供しているアルバム原稿制作ソフト(アプリ)。
どのメーカーも「簡単にステキなページが作れます」とのうたい文句で、アルバム委員や先生を支援してくれる頼もしいツールです。
ですが、そのソフトであなたの理想通りのものは本当に作れるのでしょうか?今回はこの業者提供の原稿ソフトについてお話しします。
こんにちは、キッズドン!の宗川 玲子です。
- 業者ソフトでなにができるの
- 業者ソフトのメリット・デメリット
- テンプレートが好みに合わない場合の対処
- 私にもつかえるのかな
業者ソフトは成約後の支援ツール
業者ソフトは、あくまでもその業者で「印刷製本」を成約した上で提供されるという前提があります。
業者Aが提供するソフトで制作し、業者Bで印刷製本してアルバムを完成させるということは原則できません。つまり…
- 業者Aのソフトは優れてるがアルバム自体の品質は低い
- 業者Bのソフトは今ひとつだがアルバム自体の品質は高い
といったケースに遭遇することがあります。
価格面がここに絡むとさらにややこしいことに…。ソフト性能を取るか、アルバム品質を取るか、価格を取るか、といった選択を迫られますので、業者選定の際は委員間で「最も重要視すること」を十分に検討する必要があります。
そしてこの検討の前段階で必要なのが「提供ソフトを試してみる」ことです。
提供ソフトを試してみる
どの業者も提供ソフトの「お試し」を用意しています。
あるいはアカウントを作り制作を進め、印刷の工程に進むまで料金がかからない仕様の業者もあります。
この仕組みを利用して次の項目を確認してみてはいかがでしょうか。
業者ソフトのチェック項目
- 全体のデザインは好みにあうか
- テンプレートに想定してる写真点数を配置できるか
- イラスト素材は好みにあうか、十分か
- チーム共有制作ができるか
- ソフトはオンラインか、ダウンロードか
- 写真容量は最適化されるか
- フリーで原稿制作はできるか
- 原稿保管期限があるかないか
- 機能は十分か
- サポートは十分か
- 背景透明ファイルは使えるか
- 操作性のわかりやすさ
などが挙げられます。数点解説します。
全体のデザインは好みにあうか
長期間にわたり「自分の好みに合わないデザイン」を基に制作を続けるのは、想像以上につらいものです。自分の描いたイメージを作ることができず、妥協しなくてはと分かっていても本心がそれを許せず、どう作ってみてもいい結果に至らない…。
これによりソフト使用を止め、パソコン内にWordやパワーポイント、あるいはWeb上で使えるグラフィックツールなどを使用した制作に切り替えるケースもままあります。
このことから委員全員が、業者ソフトのデザイン性に納得するか、納得できない委員は制作の代替えが効くかなどをトライアルで確認しておく必要があります。
テンプレートに想定してる写真点数を配置できるか
1ページ25枚の写真選定が完了し、業者ソフトのテンプレートに配置しようとしたら「15枠」しかない…。
枠を追加することができず、ソフトに合わすために再選定という事態にならぬよう、最大写真点数や枠の追加削減が可能かを確認しておきましょう。
ソフトはオンラインか、ダウンロードか
オンラインの場合、写真をWeb上で業者サーバーにアップロードし、業者のWebソフトをブラウザに表示させて作業を行います。
反面、ダウンロードはソフトを自分のパソコンに取り込み全ての操作をそのパソコン内で行います。
ここで起きる問題は、パソコンの性能が低い、あるいはOSのバージョンが古い等で正常に動作しないことがあります。良く陥る現象が、パソコンにソフトを取り込むダウンロード方式にて「サクサクと操作が進まない」になります。
全ての動作制御を手元のパソコン内で行われてるため、複雑な処理等はおろか、写真1点を移動するにも、しばらくフリーズしたり、カクカクした動きになったりと、ストレスを受けることがあるのです。このことから「自分のパソコンでストレスフリーに操作ができるか」を試してみる必要があります。
写真容量は最適化されるか
パソコンやスマホに保存されてる写真は、撮影時の設定によってはA3サイズ〜ポスター大のサイズ容量を持ち合わせています。
これを多量にソフトに投入すると、あまりの巨大ファイルに処理が追いつかず、前述の「サクサク操作が進まない」現象が発生します。
業者によっては、アップロードのタイミングで適正サイズに変換(リサイズ)する仕様もあり、これがない場合は、アップの前に独自にリサイズをしておくと良いでしょう。関連記事がありますのでリンクを貼っておきます。
サポートは十分か
操作方法がわからない、保存しといたファイルが見当たらない、保存ができない…など、ソフトのトラブルはつきものです。
この時トラブル解決となるしっかりとしたサポートがあるか、あるとして短時間で解決できるかなどの事前チェックが必要です。
トラブル発生→サポート問い合わせはメールのみ→送信して数日たっても音沙汰なし…では作業が滞ると同時に不安を抱き続けるストレスもあります。
トライアル時に、些細な質問を問い合わせし、リアクションを見てみましょう。
背景透明ファイルは使えるか
「切り抜き画像」を使用する際、切り抜き対象の外側が「透明化」となる「.PNG」ファイルを使用します。
業者によってはこのPNGが使えない場合があります。仮にこの切り抜きをJPG(ジェーペグ=一般の写真はこの仕様で、どの業者ソフトも使用可能)にしてソフトに配置すると、切り抜き対象の周囲に「白」の背景がつき、切り抜きでなくなってしまいます。
業者ソフトのメリット・デメリット
改めて整理します。
メリット
- アルバム制作未経験でも制作を形にしていくことができる
- ソフトからダイレクトに完成ファイルを入稿できる
- チーム共有可の場合、協力しあって制作ができる
- 制作ツールに対する経費がかからない
- 制作に関する悩みがある場合業者に相談ができる
デメリット
- 好みのデザインでない場合妥協が必要
- 写真点数が理想と合わない
- パソコンによっては正常作動に不安がある
- グラフィック専用ソフトと比較すると機能が少ない
- PNGファイルが使えない場合がある
業者が決定した後、提供ソフトを使う行為は「自分の趣向を業者ソフトに合わせる」必要があります。冒頭でもお話ししましたが、もしソフトが合わぬ場合、別のソフトで制作することを早々に検討するべきです。
例えばマイクソソフト-Word(ワード)の近年のバージョンは、驚くほどのグラフィック処理を可能とし、切り抜きまでできてしまう機能を持ち合わせます。やや操作にクセはありますが、そこをクリアすれば素晴らしい原稿が完成するでしょう。
パソコンのスペック(性能)に不安がある方は、Webで提供されてる無償のオンライングラフィックツールの使用をお勧めします。
その一例として「Canva(キャンバ)」があります。豊富なテンプレートとイラスト素材を誇り、自由な用紙サイズ設定、高画質出力が可能など、おすすめのオンラインソフトです。よろしければ下記より紹介記事をご覧ください。
業者ソフトはこんな方に向いてます
- デザイン性より簡易性や利便性を重視する
- 掲載写真に制限があっても合わせられる
- 写真を加工したり凝った造作をする必要がない
- 比較的新しいパソコン(またはOS)を持っている
- 委員同士での制作共有が必要である
おわりに
今回は業者提供アルバム制作ソフトについてお話ししました。
ソフトの操作性のトライアル、サンプルアルバムでの品質確認、見積で予算と対比などの検討を経てアルバム業者が決定します。複数の委員のうち、中には決定した業者のソフトの性能やデザインに不満を抱く方がいるかもしれません。
このような状況がある事をあらかじめ想定され、業者決定の前段階で、各委員に「別の制作手段で原稿制作はできるか」を確認しとくべきだと思います。
卒園アルバム制作は、必ずしも業者提供ソフトを使わなくても良いのです。切り貼りでも自分のパソコンソフトやWebソフトでも手作りは可能です。ぜひご自身に適した方法で制作を進めてください。
今回も最後までご覧いただきありがとうございます。それでは、また。
キッズドン! 代表 宗川 玲子(そうかわ れいこ)
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