卒園アルバム制作のヒント
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2021.9.7
卒園アルバム 業者制作に切り替える際の保護者への対応方
幼稚園・保育園の先生が作る卒園アルバム。
各園児に用意されたフエルアルバムタイプ(フィルムシートをめくり写真を貼ってシートでカバー)に、その園児の関連した写真やメッセージを貼付けていきます。
先生が在園中の園児の成長に想いをはせながら制作したアルバムです。当然それを見る園児や保護者も深い感動を得ることに間違いありません。
ですが、その制作には想像を超える先生がたの苦労が伴っています。
こんにちは、卒園アルバム制作メーカー“キッズドン!”の宗川 玲子(そうかわ れいこ)です。
卒園アルバム制作を業者に移行する際に、避けて通れぬのが保護者への働きかけです。しかし、それは容易(たやす)いものではありません。今日はその解決策としてご提案してる一例を紹介します。
変える理由と変えたくない反発の理由
変える理由
労働負担の軽減
園の制作から業者制作への転換理由の多くは、制作担当者の負担軽減になります。
その園によって制作手法は異なりますが、例として下記のような労働力が必要となります。(園児数は20名で想定)
・フエルアルバム調達(3H)
・構成考案(6H)
・写真選定(40H)
・写真サイズ加工(30H)
・写真プリント発注(2H)
・装飾素材選定-加工(6H)
・アルバムへ貼付け(40H)
・アルバム梱包(5H)
合計所要時間:132時間(約6日間)×2名
ご承知の通り、この作業は首尾一貫通しで出来るもので無く、保育の合間や、残業、または持ち帰りで行い、全体では2ヶ月〜3ヶ月程度を要すと伺っています。
人数も職員2名となっていますが、3月の追い込み時期のアルバムの貼付け作業などは、空いている保育士総出で行うことも多々あります。
このように想像以上に労力の掛る業務であり、昨今のはたらき方改革も影響し、業者切り替えを図る、または前向きに切り替えを検討している園が非常に多いのが事実です。
従来のタイプが現代に合わない
上記のアルバムタイプは50年以上も前から存在しています。当然その当時は印刷となると高額、パソコンもなく独自デザインは無理、写真はフィルムのみでデジタルはありません。つまりはその頃からの風習を今も継承しており、伝統化しているのです。
ですが昨今、印刷タイプの卒園アルバム普及の情報が園の関連脈等から入り込み、改新の検討をされているという流れです。
変えたくない反発の理由
印刷仕様を知らないから受入れられない
園が、フエルアルバム仕様の良さと伝統を重んじる理由で継続して行く事には異論を唱えません。問題となるのは保護者からの反発がありそれを変えられない情勢です。次のような例が想定されます。
・フエルアルバム調達(3H)
・伝統とされている卒園アルバムが欲しい
・兄弟の卒園アルバムと差が生じる
・印刷仕様が想像つかない
ここで取り上げたいのは3番目の「印刷仕様が想像つかない」という点です。
伝統的に先生作のアルバムを渡されてる園での保護者は「卒園アルバム=先生作アルバム」という強い固定概念があります。更に印刷仕様の実体を知らないことで、見た事もないものへの抵抗と現状維持の性質により反発を招くと考えられます。
業者から「サンプルアルバム」を借用し、一定期間、クラス入口等に固定配置し、保護者に品質を確認いただく事をお勧めします。
キッズドン!のサービスになりますが「見開き2ページ分をお客様指定の写真でサンプル制作」を無料で行うことができます。このキャンペーンを利用し、園の雰囲気がどのようにデザインされるのかを印刷品質と併せて、保護者に確認いただくこともお勧めいたします。
印我が子専用のアルバムでない
従来のアルバムは1冊全てがその園児に関連する写真で構成されていたが、業者転換となると印刷内容は全冊共通。このプレミア感の喪失を悔やまれてる方もいるでしょう。
キッズドン!の製品になりますが、ハードカバーフルフラットスタンダードであれば、基本料金内で1ページ文が1冊づつ異なるその園児だけの個人ページにする事が可能です。(オプションで見開きも可能)個人別ページが不要であれば、1冊づつ異なる表紙にすることもできます。
アルバムを渡されたとき、自分の写真が表紙全面に印刷されてる、または似顔絵や作品が表紙を飾るアルバムは、インパクトが絶大であり、園児、保護者様双方から高い評価をいただいてます。この提案を行うことにより、我が子専用という名目をカバーする事ができると思われます。
業者仕様では愛情を注ぐことができないか
印刷仕様に異論を唱える保護者からの反発に次の理由があります。
といった内容です。ですが、投げといっても、私たちにできることには限界があり、先生に事前にお願いする作業がいくつかあります。この事前準備は先生の愛情がなくては成し得ないものであり、次の内容が挙げられます。
1.写真選定
2.トリミング指定
3.時系列指定
4.タイトルや吹き出しの指定
中でも重要な1の写真選定を紹介します。
愛情無くして写真選定はできない
どのページにどの写真を使用するかを選考いただきます。選考には次のような課題が生じます。
・膨大な点数の写真への目通し
・規定枚数への絞り込み
・園児の掲載における公平性
・写真収集での保護者への問いかけ
・選考写真の解像度確認
一口に「写真選定」といってもこれだけの気遣いを必要とする作業が並びます。
1点1点の写真に向き合い、そこに写る情景や会話の記憶、園児の表情を感じながら、様々な制約の中で渾身の選択を行うことは、決して業者には出来ないことです。これにより選定は保護者や先生方の「園児に対する愛情」が無ければ成し得ない作業と言えます。
いわば先生にお願いするこの写真選定作業がアルバムクオリティの6割を占めているといえます。この事実を下のように置き換えてご案内してはいかがでしょうか。
十分な説得性が生まれると思います。
業者発注の仕様解説を配布
業者アルバムで得られるメリットをPRします。
既存の先生制作アルバムを業者アルバムに転換する事で「どのような得があるのか」を明確にする事で、先生の意向に対する説得力を高めます。
例えばキッズドン!のハードカバーフルフラットスタンダードであれば次のような内容を告知します。
・写真品質の「銀塩プリント」
・コーティング加工による優れた耐久性
・ハードカバーのため保存性に優れている
・180℃フラットに開く絵本製本タイプ
・2枚の厚紙を貼り合わせた合紙製本
・写真点数は旧アルバムの5倍以上掲載
・1冊づつ異なる個人ページにできる
この中で保護者が強くメリットを感じるのは写真点数が従来のアルバムより相当多く反映できるという点と、個人ページの点と思われます。
特に「1冊づつ異なる個人別ページを設けることができる(または1冊づつ異なる表紙)」は従来の仕様概念に沿った内容である事から、特別強調すると良いでしょう。
おわりに
今日は園で行っていた卒園アルバム制作を、業者制作に切り替えることを保護者へ納得いただく方法、また反発に対する解決策を紹介しました。
紹介の内容は多くの園で実際に採用いただき、その結果、業者アルバムの品質に十分納得され円満解決された事例でもあります。園の環境によっては、今回の記事に当てはまらぬ問題や課題もあろうかと思います。その際はどうぞ遠慮無くご相談ください。
今回も最後までご覧いただきありがとうございます。それでは、また。
キッズドン! 代表 宗川 玲子(そうかわ れいこ)
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